もはや毎年のことで珍しくもありませんが、2020年夏の北海道Tourは台風3連発の直撃を受け、道北パートが滅茶苦茶になってしまいました。
毎年増えている全休日と輪行日は合計で5日。10日行程の半分がほぼお休み日という、惨憺たる状態です。多分過去一番走らなかった記録を更新したのでは…と思って、90年代の前半に確かこんな年があったとか、と思うようになるのも毎度の事。おまけに7〜8日目には腰痛に見舞われました。ここ数年輪行が原因と思われる腰痛は感じていたので、今回も5・6日目に続いたバス輪行(荷物の重さと車の振動が原因)が原因と考えるととりあえず辻褄は合います。ただ、やはり今年ほど痛んだことは過去には無かったように思います。
しかしホームページをまとめる段階になってその日の写真を並べてみると、意外にも輪行日がそう捨てたものでもない位に楽しそうなのに、我ながらびっくりしています。
走れた日は少なくても、走れた日について特に道東では、ちょうど嵐の狭間に2日目と3日目が良い具合に填まってくれました。特に根釧台地202kmはなかなか快調な行程でしたし、本当に久しぶりに晴れの暑い根釧台地を訪れることができたのは、間違いなく今年の目玉でした。思えば毎年3日ぐらい根釧台地で行程を取っても、ごく普通に3日間とも薄暗く寒く雨っぽい日ばかり。秋に来てやっと快晴の根釧台地を眺めることができてはいたものの、特に道道897〜150で夏に晴れてくれたのは、もう何時だったか忘れてしまいました。
津別峠は濃霧の中だったものの、チミケップ湖では遂に久しぶりの青空がちらっと見えたのも嬉しいことでした。思えばチミケップ湖も何回かチミケップホテルに泊まってまで晴れの湖面に会いに来たのですが、あまりに毎年雨や曇りなので、いつしかチミケップホテルも泊まらなくなってしまっていたのに。
雨の日は雨の日で、宗谷本線沿いの谷間を時々裏道を経由しながら南下してみました。これも過去に雨天の輪行時、毎回山間では雨天でも、宗谷本線ではあまり大したことになっていない事を悔しく思っていたことが活きました。コロナにお天気にやられっぱなしの2020年、少しはやり返せたような気になれました(何に?)。
さて、毎年恒例の新機材。2016年にPENTAX K-1を買ったときの購入者アンケートで希望に挙げた2本のうちの70-200/4(もう1本は★50/1.4)が、4年後に70-210/4となって目出度く登場してくれました。それがHD PENTAX D-FA 1:4 70-210mm ED SDM AW(長い名前だ)です。これにより毎年愚痴っていたカメラ総重量が、遂に1kg以上も軽量化されました。それでいて、描写性能は多くのユーザーからの好評ぶり通り。さすがに巨大な★70-200程の凄みは無いものの、コントラストというより色濃度、(特にシャドウの)切れとこくが何とも色っぽく、このレンズならではの魅力を十分に備えています。★70-200との重両差が無くても、北海道に持っていくのに何の躊躇も無いぐらいに、サイズと性能(と価格)を非常に絶妙にピンポイントで突く、狙い定めた仕上がりなのでした。
記 2020/3/16