北海道Tour20#2-4 2020/8/7(金)
|
|
10:20、奥別寒辺牛発。
走り始めると、ものすごい追い風アシストで軽い軽い。ここまでの向かい風で想像していたはずなのに、その想像を遙かに超える追い風で、丘の上の高知から平地に下ってからも30km/hを下らない。さっきえっちらおっちら越えてきた、西円朱別一直線区間のアップダウンもすいすいで、登りで常に20km/h台をキープできるのには恐れ入った。自分の走りが自分じゃない。
これは楽ちん楽ちん。まるで嘘か冗談のように、アップダウンをどんどん通過し、あっという間に西円朱別へ戻って来た。まあ、あれだけキツい向かい風だったからな。
西円朱別では珍しいことに、犬の散歩中のママチャリを追い抜いた。どこかの牧場の方だろうな。
追い抜いてすぐに10:40、西円のJA売店に到着。往路に1時間近くかかった奥別寒辺牛から西円JA売店まで、何と20分しか掛かっていない。もはや笑うしか無い。
北海道Tour20#2 2020/8/7(金)民宿地平線の根釧台地ベスト202km 北海道厚岸郡浜中町西円朱別 JA浜中町西円取扱所にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
||
さっき往路で休まなかった時、帰りはここに立ち寄ろうと決めていた。ただ奥別寒辺牛で休んだばかりだし、とりあえず何か飲みたいとか食べたいとかの用事があるわけじゃない。快調な脚取りから身を移すような気がして自転車から降りるのももどかしく、この際店に入らず自転車に跨がったまま自販機でコーヒーをぐいっと一飲みする。
向かい風が続いた奥別寒辺牛でさえ過去最早だったのに、折り返しで追い風に替わり、もう疑うこと無く過去最早ペースで202kmコースを辿れている。出発の時間自体が早いので速いペースかどうかは別にして、旅程が好調であることは間違いない、というより時刻だけなら絶好調であると言っていい。
このままあと少し、北上区間で追い風が続く間は快調ペースが続くだろう。問題はその後。矢臼別から先コースは北西向きが長く続く。その間横風に替わった風が追い風気味か向かい風気味かで、行程はまるっきり替わってしまう。というよりどこかで向かい風になるのは避けられないだろうな。
まあしかし、そんなこと悩んでたって始まらないのである。少なくとも雨の不安は完全に消えたようだし、出発5時間ちょっとで100kmを越えている。ここまで好調なら、余程のことが無い限りもう大したことにはならないだろう。18時までに民宿地平線に帰ってこれる、と思っていればいいのだ。
JA西円売店の先で一直線区間が終わると、そのすぐ先が北上区間への分岐である。
11:05、東円朱別から道道928へ。奥別寒辺牛ピストン区間が終了、ここで108km。202kmコースも半分を越えた。
コースが真北向きに替わり風向きも少々横風気味に変わったものの、相変わらずかなりの追い風基調である。牧草地の中の1本道、次第に波が大きくなる別海内陸の丘陵地帯。時々横風に煽られる感覚があり、そうでなくても森と牧草地の草が風に揺れている。
追い風気味であっても風の強さがよくわかるし、向かい風に変わったときのことを想像させられる。というより、そういう事態はあまり考えたくないので、できれば見て見ぬ振りをしたい。
今の風向きとこの先矢臼別から始まる北西向き区間を考えると、向かい風気味にはなっても完全な向かい風になる区間はあまり無さそうなのが救いだ。ただ、それは風向きが北東のまま続くことが前提の話だ。要するに進んでみるしかないのである。
北上区間の後半は、矢臼別演習場の外側を回り込んでゆく。この辺、石川さんの202kmコースではやや曖昧に描かれているような気がする。以前からコース作者の石川さんは「いろいろ通ってみて下さい」と仰っていたから、今回は過去経由した回数が少ない内側回経路を選んでみた。
丘の上に乗り上げてから、道は唐突に左側の農道へ分岐する。ここからいよいよ標茶町萩野の国道243交差点まで50km弱の北西向き区間だ。
起伏をまともにぶったぎってきた北上区間に比べ、丘の上に道が続くこの区間では、大きなアップダウンが無くなる。
しかし、やはり予想通りにかなり強い横風が向かい風気味でぶち当たってきて、笑っちゃう程一気にペースが落ちるのであった。こういうのは予想通りじゃない方が良かったんだけどな。
記 2020/10/26
#2-5へ進む #2-3へ戻る 北海道Tour20夏 indexへ 北海道Tour indexへ 自転車ツーリングの記録へ Topへ