北海道Tour20#9 2020/8/14(金)
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4時に起きて2度寝、本格的に起きたのは5時。雲は全体的に拡がっているものの空は明るく、青空すら見える。一方、天気予報は相変わらず6時まで晴れ、それ以降終日曇りで降水確率10%。
仁宇布の天気とは関係無く、山間(というより西尾峠や松山峠の裾)でいきなり雨っぽくなることは毎度の事であり、今日の希望コースは道道120から風烈布で一旦オホーツク海へ出て、雄武辺りから再び内陸から山間へ入って戻ってくるというものだ。各自治体市街地基準の天気予報がこれだと、今日のコースのどこかで降られることになる可能性は高いということは確実に言える。ちなみに今、天気予報では6時まで晴れということになっていて、実際にはこれだけ雲が拡がっている。
腰痛はほぼ問題無く収まりつつある。昨日は曲がりなりにも中川から自転車で走ったというのに、昨日の朝と比べると、完治ではないもののかなりましになっている。自転車で走っている間は痛みが全く気にならないのも不思議だ。もしかすると寝過ぎが原因なのかもしれない。まあ、腰痛の原因はいろいろと複雑なのだろう。でも一言で言えば、歳なんだろうな。
6時〜7時、空に雲が少しずつ増えてきた。5時台には少し出ていた陽差しは完全に消え、明るかった雲の中も普通の曇りぐらいの暗さに変わった。山裾をとっぷり霞が隠す、という程じゃないものの、稜線のすぐ上まで雲が溜まっているように見える。
朝食前、散歩に出かけてみた。西の山方面の雲は雨が降ってきそうな程低くはないものの、決して高くはない。雲の色は、早朝に比べてやや濃いめに推移しつつある。さあ、今日も晴れの風景に出会えることを信じて出発だ!という雰囲気ではなく、普通に薄暗い。気温も低く、風景も空気も全体的に寒々しい。このまま今日はこんな感じで1日曇りなのかもしれない。
などと、起きてからずっとうじうじと、天気を気にしていた。我ながら煮え切らないとは思うものの、しかしとにかくどうしても、朝食を食べたら出発するぜ!という気になれない。この天気じゃあ。
悩んでいる大きな理由は、道北に来てからこのかた、予定通り走れてないどころか4日間でほぼ全輪行が2日、残り2日も下方修正行程になってしまっている。果たしてこんなツーリングでいいのか、という気がしてならない。とは言え、やはり現実としては、今日も無理して出かけるような天気ではないことも確かだ。
結局、今日はもう1日ファームイントントで過ごすことにした。考え直せば、牧草地を眺めて1日過ごす、なんていうのを一度やってみたかった。いいチャンスではないのか。
朝食を頂いてから9時に部屋に戻った。2階から写真を撮ったりしているうちになんだかちょっと眠くなってきた。居眠りして起きるともう10時半。中高年老い易く学成り難しだ。
室内にいても、雲の中に薄日が時々現れるのがわかった。「今日は走れたかもしれない」などと思ってはみても、外を見るとやはり雲は相変わらず空一杯に拡がり、青空を完全に隠してしまっていた。山間では雨かもしれない。いかんいかん、今日はもう何もせず、ひたすら贅沢にのんびりしよう何もしないと決めたのだ。
また外を見ると、仁宇布市街の向こうの山裾が霞んでいたりもした。あの中は雨なのかもしれない。単に霞んでいるだけなのかもしれない。ツーリスト生かさず殺さずの天気だ。
12時、女将さんのご厚意で、お昼をいただいた。納豆とろろ蕎麦にトロ叩き飯、ネギは牧草地で獲れたてのほやほやで、コーヒーまで頂いて至れり尽くせりである。
13時からは洗濯、その間食堂でプライベート牧草地を眺めつつビールをいただいた。たまたま陽差しが出てきていたのでテラスへ出てみると、最初は陽差しが熱い程で、籠城がちょっと悔しくなってきた。しかしすぐ陽差しは翳り、空気は冷たくなった。その間、牧草地まっただ中だというのに、気温の関係かゴマフアブ軍団は殆ど出てこない。1匹来やがったものの普通に手で潰せるほどトロいのである。彼らは気温が低いとてきめんにおういう調子なのだ。
近年普段の生活でめっきり呑まなくなってしまった私は、たかが瓶ビール1本程度でまたもや眠たくなってしまい、14時半まで再び昼寝した。このように牧草地の素晴らしい風景を壁の外に、折角籠城してもそれほど牧草地を眺めるわけではなく、何だか煮え切らないままぐーたら過ごすという、しかしながらこの上無い贅沢な1日なのであった。
ところが、明日の天気予報はまたもや午後〜夕方に熱帯低気圧の襲来だ。ということは、明日も朝は美深へ下るだけで走行終了、特急宗谷で旭川へ向かうという、もうこれで何度目かわからない毎度の仁宇布撤収パターンに決定だ。
幸い明後日は台風(じゃなくて低気圧)一過の晴天、東京には全く問題無く帰れそうだ。明日の宿は旭川駅近くの東横インだから、早めにしけ込んでホテルに缶詰のまま明日の朝まで待てばいい。そして空港までは多分走れるだろう。
今年の北海道Tourは、徹底的に大義名分付きで楽をする旅になってしまったな、と思った。ただ、こういうことも過去に無かったわけじゃない。特に90年代半ば、こんな感じは多かったように思う。まあそれはそれで、その頃の旅に思い出が無い訳じゃないのだ。
記 2021/1/21
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