私の好きな道 #9
追分ソーランライン

赤は当該区間
1995/8/13 島牧村 岩礁とトンネルが続く海沿いの静かな道 Canon T90 FD50mm1:1.2L PKR

 追分ソーランラインというのは、道南の日本海側、函館から小樽までの国道228・229・5の通称です。自転車ツーリングのコースとしては、道南の日本海沿岸として、函館・松前・江差・瀬棚・岩内までと、積丹半島外周の岩内・余市間、そして最後の余市・小樽間に分けて捉えることができます。

 まず函館から日本海沿岸へ。函館から道央へのルートとしては遠回り、メインルートの噴火湾側からのアクセスは山越えが必要、海中から直接岩山が立ち上がるような場所が極端に多いことも手伝い、現在は人口密度は低く鉄道もありません。そのため、なかなか訪れにくい道と言えます。
 しかし、日本海、立ち上がる岩山と駆け上がる緑、小さな漁村、それらの全てが美しく、一度訪れるとその景色は忘れられなくなってしまうでしょう。特に晴れの日には、濃い青空と白や黒の岩、緑の丘や山が強烈なほどの鮮やかさを見せてくれます。そうそう、道内でも日本海側は比較的天気が安定している印象があります。
 また、昭和初期までにはニシン漁をはじめとする漁業により北海道で一番栄えたこのエリア、あちこちにかつてのニシン御殿が文化財として残されています。

 一方、積丹半島は、それまでの日本海沿岸以上に荒々しく聳える岩場が連続。特に東側先端部はなかなか海岸線の道が開通しなかった程です。小さな漁村の断続する青い海、濃い緑のコントラストも強烈です。
 北西の古平から余市はやや車が増え、多少埃っぽくなりますが、この際我慢して一気に通過してしまいましょう。或いは中央を横断する道道998へ足を向けても良いかもしれません。

 余市・小樽の国道5は、これだけ強烈な景色の道と比べると、どうしても色褪せて見えるでしょう。何と言っても一桁国道。海岸沿いで一続きなだけで、上記の区間とは根本的に自転車ツーリング的には違う道として捉えるのが適切です。

 松前から江差までの緑と岩場と小漁村の道、積丹半島と、道の雰囲気は全区間でどちらかと言えば似ていると言えます。それでもその場所その場所で陸側にも海側にも見所は多く、全区間に渡って退屈することは無いと思います。
 小さな漁村が多いとはいえ、例によってあまり商店はありません。特に松前・江差間と積丹半島には、長距離無人区間が存在します。補給ポイントで効率よく計画的に立ち寄っておく必要があります。
 一方、海辺の漁村には意外に宿が多く、宿に困ることは無いでしょう。

記 2006.2/1

走行記録
2008/8/2-128/3  2007/8/8-1238/9-12  1999/8/5  1998/8/8  1998/8/9  1995/8/12  1995/8/13 

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Last Update 2008/2/6
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