北海道Tour98 #7 1998.8/9 余別→小樽

余別→日司

→古平
→余市
→冷水峠
→赤井川
→毛無峠
→小樽   137.0km

赤井川

小樽

毛無峠

冷水峠

余市

古平

美国

日司

余別

今日の経路(拡大表示)今日の経路(赤表示)と今日までの経路(灰色表示)


 ユースのヘルパーさんには申し訳なかったが、7時のはずの朝食がいつできるかわからない。7:30、切れて出発した。しかし、ある程度勝算はあった。ニフティの北海道フォーラムで知った来岸の「なぎさ食堂」でうに丼に行くのだ!と思っていたのである。
 昨日から続く強烈な向かい風の中、トンネルをいくつか抜けて数分、やはりなぎさ食堂は開店していた。あいそのいいおばちゃんに大盛りを注文、噂どおりの味とボリュームに満足というよりも感動。

 8:00、なぎさ食堂を出発。
 海岸線を東進する。天気は晴になりつつある。また、半島のあっち側からこっち側へ移動するにつれ、風は次第に追い風になっていった。

 朝の澄んだ空気の中、太陽に照らされている積丹の景色に感動していた。
 湾をぐるっと回る国道、海岸沿いの小さな岩礁群、遠景に見える神威岬と逆サイドの積丹岬、明るい藍色・青緑色の海、照り返されて青みがかった緑に輝く山の木々。写真も趣味なので、一眼レフにレンズを3本、超広角20mmから望遠200mmまでまあ完成されたラインナップがフロントバッグに入っている。しかし、こういう風景と感動を写真に取ることができない。まあ海岸線はフレーミングがしにくいということもあるが…
 国道229号としばし別れ、あくまで半島1周にこだわって道道を行く。急曲線が続く海岸線の道路は、今までの国道区間に輪をかけて美しい。と思いきや、すぐに内陸部に入って行く。山の中をしばらく走って、坂を登ったり下ったりしながら婦美で再び国道に合流。国道のほうが広々としたところを走っていたようで、そっちを行ったほうが景色は良かったかもしれない。
 天気はまた曇りに戻っていた。

 急に坂を下って港町の美国に到着。岩場の海岸線を小さなトンネルをいくつも抜けながら、古平を通過し、有名な落盤事故のあった場所を探した。しかし、結局わからなかった。
 興味本意で落盤事故の場所を探すのはあまり良くないことである。安全に通行できるに超したことはない。今回積年の思いがかなって、初めて積丹半島に来れたわけだが、厳しく険しい自然条件が今まで人間の通行を拒みつづけてきたこと、そして「現在も自然は決して人間を許しているわけではない」ことを痛感した。
 このような場所に、いわば人間の最高レベルの技術といえる原子力発電所がある。理由はどうあれ、なんだか自然と人間の戦いを象徴しているみたいに思えた。

 ほんとうは白糸トンネルのある島牧村のほうの日本海の海岸線も通りたかったが、積丹半島の美しい日本海で十分に満足できた。

 11:30、余市発。余市では、鹿児島から22日かけてランドナーでやってきたという青年と話すことができた。余市に早めに着くことができたので、空模様は心配だったが冷水峠から赤井川へ抜け、そのまま毛無峠から小樽へ降りることにした。
 このコースは新車ができて我慢できずに来てしまった5月の北海道で逆回りで通っている。新緑が、標高600m以上の毛無峠の頂上から見える尾根の風景がとても印象的で、すっかり気に入ってしまった。ちなみに、小樽の定番コースとのこと。機会を作ってでも、ぜひ体験されたい。
 標高350mの冷水峠は何とか登りきり、早速カルデラ状の外輪山に囲まれたような地形の盆地になっている赤井川村に降りる。山に囲まれた盆地は畑、牧草地になっており、林や農家が点在する。峠道からこれが一望でき、こよなく美しい。
 赤井川で温泉に入って出たらなんとすっかり晴れていた。もう雲なんかすっかり脇のほうに入ってしまってる。

 赤井川を降り、国道393号線を行く。谷間の荒野に、だらだらした坂が続いている。次第に高度を上げて行く。

 標高600m以上の峠道から、くるりと海側に道が曲がり、ジェットコースターのように一気に小樽の町まで急降下し、17:30に小樽駅着。時間がかかってしまった5月の逆回りでも、結構時間がかかってしまった。
 小樽の駅では結構チャリダーがいた。府中市のランドナー1名、ロードでツーリング2名、MTB/クロスバイクのコギャル4名など。

 今夜は急行利尻の寝台泊で、明日は幌延から出発だ。なんか原子力づいている。晴れるといいなあ。

記 1998.8/9

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Last Update 2003.2/18
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