北海道Tour18#10
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大村→上富良野
(以上#10-1)
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13:25、幾寅着。日進でのんびり時間を取って、のんびり下って680m地点から1時間。大変わかりやすい。今後の目安である。
幾寅出発予定の14:50まで1時間半。普通に輪行作業してカレーを2杯、順調なら時間に何の不安も無い。ただ、手際よく物事を進めるに越したことはない。
まずは幾寅駅前「幾寅ハイヤー」でタクシーを14:50に予約。その後粛々と輪行作業と荷造りを進めてゆく。もうこの後、東京まで自転車を組み立てることは無い。「幾寅ハイヤー」の方が地元ロードバイク乗りとのことで、輪行作業中この辺のコースに話が弾んだ。こういうとき、トマム奥の双珠別林道に行っておいてよかったと思う。いや、今はもう熊が怖くて行けないんですが。
北海道Tour18#10 2018/8/18(土) 大村→幾寅 北海道空知郡南富良野町幾寅 幾寅ハイヤー前 - Spherical Image - RICOH THETA |
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14:00に輪行完了。「幾寅ハイヤー」の前に自転車を置かせていただき、さあ!いよいよなんぷカレーだ!
去年と違って時間は45分もある。去年は15分強で1杯食べたから、今日はまず確実に2杯行けるぜ!腹を適度に減らしておいて良かった。
果たして14:25、1杯目完了。過去2杯食べたときの記憶により、1杯目を食べ始めて5分後にはもう2杯目を注文しておいたので、1杯目完食からあまり空かずに2杯目を開始することができた。そして14:40、余裕で2杯目を完了。こう書くとあたふたと焦って食べているようだが、ちゃんと落ちついてじっくり味わって食べることができているのだ。
それにしてもなんぷカレーは美味しい。やっぱり幾寅で、最後にこれを食べないとね。
そういうわけで14:45にタクシーで無事出発、14:55分前には東幾寅到着。
タクシーが去って行った後、落合からの代行バスが来るまであと10分。木造の小さい駅舎から、砂利敷のプラットホームへ荷物を動かすと、あとはもうぼうっとするしかない。
どこをどう見ても完全に根室本線終着駅になってしまった山間の無人駅。あちこちで賑やかなキリギリスの声、茂みの向こうの森ではエゾゼミが鳴いている。いつの間にか少し赤くなっている日差しが雲で翳ったり、また現れたり。富良野方面の森の中から静かにやってきた単行のキハ40が静かにホームに停まる。そんな時間が意外に心に残るのだ。。
北海道Tour18#10 2018/8/18(土) 大村→幾寅 北海道空知郡南富良野町東幾寅 根室本線東幾寅駅 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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10分後。わかっていたことではあるが、新得からの代行バスが到着してその静けさは破壊された。いや、乗客はたった10人強程度だし彼らはそこそこ静かなんだが、やはり人が増えたというだけで無人駅が無人じゃなくなるのである。
15:13東鹿越発。かなやま湖岸の森、空知トンネルを抜け、南富良野の谷底を、金山、山部。次第に谷間が拡がって畑が拡がり、民家が増えてゆく。
15:53、富良野着。順調に事が進んだお陰で、今年もノロッコ号に乗れる。まあノロッコ号に乗らなくても定期列車で美瑛には着けるんだが、去年乗ったノロッコ号の感動的な乗車体験が心に残っていた。
普通列車であるノロッコ号には指定席も自由席もあり、自由席なら乗車券だけで乗れるのだが、JR北海道支持者の私としてはここは断固指定席だ。ノロッコ号の指定券とともに、無人駅の東鹿越で買えなかった美瑛までの乗車券も買わなければならない。富良野駅の窓口では、若手の駅員さんが東鹿越から美瑛までの乗車券を買うのに、富良野分割・通しのどちらが安いかをすぐ計算してくれた。苦境のJR北海道には、こういう真面目で一生懸命な社員さんが一杯いて頑張っているのだ。私もとある事情から、苦しい会社とはそういうものだということをよく知っている。どんな夜もいつかきっと、再び朝はやって来るのだ。どうか頑張って欲しいと心から思う。
1号車の西側窓向きベンチはお一人様向けで、私のような乗客にはぴったりだ。16:20、富良野発。
中富良野、上富良野まで、富良野線は富良野盆地の平地まっただ中に続く。赤くなり始めてはいても、未だ日差しそのものはかなり眩しく強く、暑いというより熱い。しかし列車が走っている間は風が窓から入り、風はもう涼しくなり始めていることがよくわかる。上富良野から美馬牛は富良野線の丘越え区間。森の谷底から丘を見渡す美馬牛へと、日差しはますます眩しく赤く、森や木立から吹いてくる風がますます涼しい。
夕方の明るい風景と涼しい風、名残惜しい北海道の夏そのものが一杯だ。盆地周囲の青くなり始めた山影も、今日1日の行程がいよいよ大詰めであることを実感させてくれる。朝渡った踏切など渡る時、今日はどんな1日になるのだろうという朝の気持ちを思い出してちょっと感傷的になったりする。
こういうところが外の空気や景色を充分に感じられる、ノロッコ号の良さだ。そして今日は、旅程の最後の最後にそういう事を感じられた1日だった。
17:21、美瑛着。昨日準備していた農業祭りの大音響が、列車まで聞こえていた。美瑛の駅前も町がすっかり赤く染まって暑すぎず寒すぎず、いい夏の夕方である。
タクシー輪行でYHに向かう途中、憩にちょっと寄っていただき、朝に立ち寄った丘をもう一度眺めることにした。
毎年美瑛にやってきてもなかなか晴れの風景に出会えないのだ。今、この夕陽の中の風景を見逃してはいけない。
翌朝もタク輪で旭川空港へ。最後の一日で前代未聞の雨続きを挽回してしまった、2018年夏の北海道Tourだった。
北海道Tour18#10 2018/8/19(日)大村 北海道上川郡美瑛町大村 美瑛ポテトの丘YH #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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北海道Tour18#10 2018/8/19(日)大村 北海道上川郡美瑛町大村 美瑛ポテトの丘YH前の町道 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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記 2019/2/28
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