東松ノ木 高田平野外れの農村は昨日の山間より更に春一杯 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

2010/5/3 頸城の春10 #3-1 宇津俣→能生

宇津俣→(林道他)府殿→(市道他)山口→(国道405・市道)
日和町→(県道13)寺→(県道186他)直江津
(以下#3-2) →(県道216)虫生岩戸→(久比岐自転車歩行車道
他)有間川→(県道269)横畑→(県道269)土口
(以下#3-3) →(林道土口東線他)東蒲生田→(県道245)東飛山
(以下#3-4) →(県道245)桂谷→(広域農道高倉線)高倉
(以下#3-5) →(市道)下倉→(市道)能生
 89km

赤は今回の経路 濃い灰色は既済経路

 辺りが明るくて目覚めるのも、起きて感じる空気の暖かさも、この季節ならでは。と思ったところで、今朝も空気の暖かさを感じていることに気が付く。その暖かさは、昨日の朝や、何年か前泊まった時の大島村の印象とはやはり少し違う。谷の奥とはいえ高田平野に面する谷のここ宇津俣と、昨日の朝の東頸城丘陵の山まっただ中の大島では、これぐらい違うのだと思った。
 気温はそう低くないものの、窓の外では風の音がごうごう鳴っている。今日は風はやや強いかもしれない。根拠は無いが、何となくこの風が今日は長引きそうな気もする。折角来たのだ、何とか平穏な1日であってほしい。

 7:45、宇津俣「ほほえみ荘」発。

宇津俣から直江津経由で西頸城へ 赤は本日の経路

 過去2回、宿から下ってゆく県道301を出発に使っていたが、今回は気分を変えて谷間の反対側の黒線細道へ。

▼動画1分38秒 黒線細道
 田圃の脇から丘の裾の枯れ草茂みの中を、首の皮一枚で舗装で続くような細道が続く。こんな道よく雪に埋まっていないなとも思うが、そもそもこの谷間にあまり雪は残っていない。それに道ばたに小さな畑が時々現れるので、比較的使われている里の道なのだ。
 何かやけに登りが続くと思っていたら、電波塔が登場して鞍部に到達。うーん、明らかに何かが違う。
▼動画1分49秒 黒線細道 稜線部到着
 地図を見直すと、早々に分岐すべき黒線の道を見逃してしまっていたようだった。そんな道全然見あたらなかったが、多分半分草生す廃道化していたのかもしれない。頸城ではそんなこと珍しくもない。ならばこちらの道を進む定めだったのだろう。幸い稜線を越えて隣の谷に移った道は、行く手すぐ先の倉下で目論んでいた道と合流している。

 丘の稜線から水が張られた棚田の中を下って谷底へ。倉下の外れから集落とともに庭先、道ばたの花が登場。枯れ草に新緑の早春の雰囲気から、辺りは一気に春真っ盛りの雰囲気に変わってきた。倉下で道はT字路になって右か左かの選択を迫られた。ここが予定の合流ポイントである。間違わないように予定委通り左へ。

 もう県道301対岸の集落だ。下湯谷、昆子、東松ノ木と、下り基調のアップダウンが続く。思えば県道301は宿があった宇津俣から、国道405に合流する柳島まで250m弱も下るのである。こちらも同じだけ下るのだ。

▼動画2分31秒 東松ノ木
 集落には民家、畑が続き、道ばたや庭先に桜、桃、梅、山吹など花がいっぱい。宇津俣では枯れ草の色ばかりだった草むらにも、この辺りではもう雑草たちが育ち始めている。楽しい春の道だ。

 山口から宮口までほんの少しだけ国道405を経由し、宮口で国道を渡って北側の市道へ。ここでいよいよ高田平野に放り出されたことになる。辺りの丘がいきなり無くなって、眼前に拡がる真っ平らの平野。田圃の中に木立とともに集落が点在し、道は集落から集落へとつながっている。

 どこまでも真っ平らに田んぼが続いてゆく。水が張られて田植えが終わったばかりの田んぼの水面が平らにどこまでも続いてゆき、青空を映して一体化し、更に広々と伸びやかな景色だ。今までの丘陵や谷間に慣れた感覚からは、地面も空も突然一気に拡がった印象がある。一直前に続いてゆく道も、視覚的に気持ちが良い。

▼動画1分31秒 高田平野
 追い風に乗って広々とした世界を快調に進みつつ、きょろきょろ辺りを見回すと、芽吹きはじめた草の緑、広葉樹の新緑、そして消えそうにひょろひょろの田んぼの稲の緑が明るく鮮やかだ。右側遠くには巨大な残雪の妙高山が淡いコントラストで見えていて、こちらの鮮やかな緑、春真っ盛りの印象とは対照的だ。ただ、その厳しさもこちらから眺める分には春霞の景色。どうしようもなく春一杯の高田平野なのだった。

 川浦、県道13に移って四辻町と、高田平野の中に進むに従い、辺りは少しづつ郊外っぽくなり、民家が増え、高田〜直江津の市街地へ。

 直江津では以前から気になっていた自転車屋さんを表敬訪問。さすがに10年前に残っていたらしいと噂だったツーリングニッカーは残っていなかったが、まあいい。
 それより、2001年のランドナーオフで昼食場所に使った、お通し別料金&割高ビールで地魚握りの食べられる「富寿司」が見当たらない。建物が無くなっているようなのだった。活きの良さそうな職人さんが何人も忙しそうなお店ではあったが、お通し別料金&割高ビールだったしな。まあ、何にしても今日は立ち寄れない。この先まだ長いのだ。

記 2010/7/24

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Last Update 2010/12/5
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