2010/5/3 頸城の春10 #3-3 宇津俣→能生

宇津俣→(林道他)府殿→(市道他)山口→(国道405・市道)日和町
→(県道13)寺→(県道186他)直江津 (以上#3-1)
→(県道216)虫生岩戸→(久比岐自転車歩行車道
他)有間川→(県道269)横畑→(県道269)土口
(以上#3-2)
→(林道土口東線他)東蒲生田→(県道245)東飛山
(以下#3-4) →(県道245)桂谷→(広域農道高倉線)高倉
(以下#3-5) →(市道)下倉→(市道)能生
 89km

東蒲生田の細道 県道245が併行するがしばしこちらを行く RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 横畑から東蒲生田経由で東飛山へ 赤は本日の経路

 帰路は横畑の集落の中へ。
▼動画7分52秒 横畑出発

 あちこちで田植え中の田んぼや農家、カエルの声の中を、なるべく往路と道がだぶらないようにしながら大回り。道ばたの景色は春まっただ中、のんびりと実にいい気分のサイクリングである。
 土口からはもう迷わずに、地図とさっきの通行情報を信じて、林道東土口線へ。

 取付はきりきりっと登るが、すぐに緩急ある登りに移行。

 狭く急な斜面の谷はそう高くないこの手の山の常で、辺りはやや閉鎖的な森の中、一気に山っぽくなる。
▼展望360° 林道東土口線 画像上でマウスをドラッグしてください

低山の狭い山間にも新緑が現れ始めている RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 峠部分に辿り着く前に、途中で狭かった道が広くなり、これなら地図通りだと一安心。峠には達していないが道が広くなったので、もうこれでとりあえず次の谷には着けるだろう。

 谷間から離陸しきってそろそろ下り始めるはず、と思っていると、まだ少し登りが続いてやきもきさせられたが、これも地図通りに突然すとんと下って、杉林にどっしり落ち着いた構えの民家が点在する集落を見下ろし、急つづら折れで東蒲生田に到着。

東蒲生田到着 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9
山裾の細道 農作業のおばあちゃんを見送る RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9
川を挟んで対岸の集落も山裾にある RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 狭い谷間は田圃で、その谷間を囲む急斜面の森に民家が点在する農村、何とものどかで日本のふるさとの典型のような景色だ。しかし、住まいが少し高い場所にあることが、この辺りの地形と気候、水害に悩まされ続けてきた歴史も想像させる。

山里の明るい日射し 東蒲生田 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 日本海沿岸の名立から入り込むこっちの谷間は、さっきの有間川からの谷間に較べ、より奥へと進むだけあって谷間も広い。拡がる田んぼはここまでと同様水を張ったばかり、あちこちで田植えが進行中なのと楽しそうなカエルの合唱が響いているのは、今回のツーリングお馴染みの景色だ。

東檜山到着 正面に火打山がますますくっきり RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 谷間を遡って東飛山に近づくと、正面に突如残雪で、いや、残雪というより冬のように雪で真っ白な火打山と焼山が突如登場。いつの間にか谷間は狭くなっていて、景色の雰囲気は山深いような、まるでどこか高山の登山口みたいな雰囲気に変わっていた。
 景色の傾向は違うが、山が見えはじめて景色ががらっと変わるのはさっきの横畑と似た現象で、もっと言えば2006年の訪問でも、もう一つ西の西飛山で経験している。この辺りに共通した傾向なのだ。そういえばその時道を尋ねたおばさんが、「東飛山もいい景色ですよー」と聞いてもいないのにやたらと推薦していたのを思い出す。いや、確かにこれは良い景色だ。

 あちこちで自転車を停めて写真を撮っていると、なかなか先に進めない。でも、もうこうなったら今日は先を急ぐのは止めだ。

 何とか東飛山の集落を抜け、12:15、林道南葉山線入口着。谷間そのものの一番奥ではないが、県道と谷間の里が終わるここが、とりあえずこの谷間の目標地点だったので、ここで足を停めるとする。
▼展望360° 林道南葉山線入口 画像上でマウスをドラッグしてください

林道南葉山線入口到着 春と早春、いや、冬との境界 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成
林道南葉山線入口 火打山を望む RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 今日は今まで道ばたの残雪は少なかったのに、ここでは山の斜面や裾の至る所に残雪がみられる。また、川や沢は雪解け水のためかやたらと勢いがいい。新緑は相変わらず勢いが良く、田んぼも水が張られたばかり。日差しはぽかぽか、涼しいそよ風が吹き森から鳥の声が聞こえてくる。春の命に溢れた景色である。
 しかし、正面の山々はきりっと清らかで、それ故に厳しさ、険しさを感じさせる。行く手には、そう広くないが通りの良い谷間と林道が、一直線にその山へ続いている。地図通りの景色である。ならばこの道はもう少し谷底に続き、この素晴らしい景色の奥へと次第に登り斜度を増していくのだろう。
 谷間はまっすぐに続くようだが、少し先からは道は森になっている。もう景色もあまり新たな展開は無さそうだ。それにしばらく遡ったところで、つづら折れが始まっている。その前かその先かで、きっと残雪が登場するのだろう。つまりこの先へ進んでも、もしかしたら中途半端な訪問になってしまうかもしれないのだ。
 むしろ、今日はなるべくこの季節ならではの賑やかな春先の里を、いろいろな場所でいっぱい眺めたい。この先の道は、どうせなら道の一番奥までたどり着けそうな季節にまた来よう。うん、その方がいい。
 というわけで、ここで折り返しである。

記 2010/7/24

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Last Update 2010/12/5
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