稚内手前に拡がる内陸の低地、サロベツ原野の名は、良質の牛乳、原生花園などとともに、道北を象徴する地名として有名です。
エリアとしては日本海沿岸の天塩、やや内陸部の幌延、兜沼で結ばれる三角形とその周辺。外周部の山に囲まれた牧草地や湿地帯の草原。ほとんど起伏のないその低地の広がりは、空気の澄んだ日にはあまりに見晴らしが良く、すぐ近くに見えてしまう外周部に、しばしその広さを忘れるほど。
意外にも海岸際には堤防のように低めの台地が続き、海岸側の道道106からはサロベツ原野の拡がりは伺い知ることはできず、サロベツ原野からも日本海それ自体は低い丘の森に阻まれて見えることはありません。ところが、その森の上には利尻富士がとても近くに大きく見え、やはり日本海が間にある広さを忘れてしまいます。
前述のように、広大なその内部はほとんど草原。商店どころか自販機も無く、まともに補給が可能なのは天塩と豊富ぐらい。やはり補給計画には注意しましょう。
記 2008/4/16