中国地方Tour22#4
2022/5/2(月) 広島→柿木-1

広島→廿日市
(以下#4-2) →栗栖
(以下#4-3) →松ノ木峠
(以下#4-4) →向峠
(以下#4-5) →六日市
(以下#4-6) →柿木

100km  RideWithGPS

ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 荷積みに外に出ると、昨日の夕方と同じく、明るい陽差しがすかっと澄んだ空一杯に満ちている。街の日陰がきりっととても涼しい。
 ビジネスホテルでは、6時半の朝食に客がぞろぞろ集まってくる。好きで泊まっている客だけじゃなく、仕事で宿泊する方も多いので仕方の無い話ではあるものの、客の朝を有効に使おうというやる気ある雰囲気が好きだ。そして東横INNでは、セルフ朝食に野菜も肉もご飯もたっぷり準備されている。朝からバランス良く手際よく十分に腹を満たして不安無く出発でき、大変有り難い。

  広島から商工センター経由で廿日市へ 赤は本日の経路

 7:10、東横INN発。今日は島根県鹿足郡吉賀町の柿木へ向かう。最初は廿日市まで都市部の横断だ。GPSトラックには、近年都内などでよくやる、事前組み組みの裏道主体コースを入れている。考えてみると、初めて訪れる大都市でこの方法を使うのは、初めてかもしれない。
 まずはホテルから近くに建つ、世界平和記念教会を一目見ておく。作者は村野藤吾大大大先生。過去の広島訪問時に私が東横INN広島駅前右に泊まる場合が多いのは、この建物が近いということも大きな理由の一つだ。

 まだ人が少ない裏通りから朝日が当たって眩しいぐらいに明るい平和大通りを横断し、アーケード街へ脚を進めてゆく。

   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 次は平和記念公園だ。建築云々ではなく日本国民として、人としてここは訪問し、平和を祈る必要がある。
 輝くように鮮やかな新緑の木立の向こうに、丹下健三設計平和記念資料館が見える。平等院鳳凰堂がモチーフだという建物は、外部空間にやはり実際に見てこその感覚が感じられる。内部は未だに一度も訪れたことは無い。毎回出張等の途中で、早朝の訪問になってしまっているのだ。

   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 世界の丹下以外に、是非とも訪れておくものがある。千波鶴の像だ。東京芸術大学教授菊池一雄さんの作品なのだが、敬愛する池辺陽さんの作品集に(協力)と書いてあるのだ。池辺陽さんファンとしては、平和記念公園に来たらこちらを訪問せねばならない。
 初めての訪問ではないので、千羽鶴の像はすぐ見つかるはずだったが、探すのに少し手間取った。しかし美しい木立の中、まだ人のまばらな公園内を自転車で少しぐるぐる廻るのは、むしろ楽しい。
 千羽鶴の像のどこが池辺陽さんが協力した部分なのかは正直わからない。でも、意外と小さいその佇まい、親しみやすく素朴ながら凜とした表情は、池辺陽さんの建築に通ずるものだ。再び訪れることができたことを感謝し、戦争で亡くなられた方々のご冥福、平和をお祈りしておく。

 引き続きGPSトラックに沿って脚を進めてゆく。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 市街地の裏道から川を何本か渡り、住宅地、そして海岸へと次第に近づいてゆく。

 途中所々で大通りを渡り、急に通学中の高校生が増えた後、ほとんど学生を見かけなくなった。今日は連休中日の平日なのだということを思い出す。彼らも始業5分前以内に到着するように通学しているので、こんなに急に学生が増えてすぐに少なくなるのだろう。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 海岸に近づくと、川を渡る橋の海側に瀬戸内海に浮かぶ島影が見えた。

商工センターから廿日市経由で明石峠へ 赤は本日の経路

 商工センター(という地名の物流地域)は一度通ってみたかった。街は繁華街や住宅地だけでなり立っている訳ではないからだ。等と理屈を付けて訪れてみた物流地域、市街地を通る天下の国道2より車は少ないだろうと思っていたのだが、予想よりは車が多い。ましてや通勤時間帯、大型車が急に増えて来た気がする。そして思ったより歩道の状態が悪い。ちょっと我慢して車道を走ってゆく。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 

 埋め立て地っぽい形をした商工センターの島が、唐突に海岸なのか港なのか運河なのか、とにかく水縁で終了すると、広い道は引き続き次の島に渡ってゆく。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 草が生えているだけの空地から今風の巨大物流施設、その先で直登で空中へ登ってゆく橋が見えた。間違いなくこれから進む道だ。正面から見上げる直登の例に漏れず、かなり高く昇っているように見え、びびった。看板には「はつかいち大橋」とある。そういえば、地図では確かに四角い入り江のような廿日市港の入口を海側で横断する橋を見ていたことを思い出した。ここか。計画時、今日の大きなテーマは広島からどのように柿木へ向かうかであり、広島市内海岸部のコースは横浜川崎でやるような都市部GPSトラックツーリングだと思ってあまり気にしていなかったのだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 

 広い歩道ではつかいち大橋を登ってゆく。ランニングやサイクリングの人も歩道を通っている。見下ろす廿日市港は綺麗な長方形の入り江に、プレジャーボートや漁船がびっしり並んで壮観である。登ってゆくにつれ、海側に明るくきらきら輝く瀬戸内海と宮島が見え始めた。一方、陸側はより高い位置から引き続き廿日市港を見下ろしつつ、その奥に廿日市市街、そして壁のように立ちはだかる山を見渡している。商工センター経由で海側にコースを取って良かった。山の中腹、けっこう高い位置に山陽自動車道が通っているのが壮観だ。あの道を自転車で通ることは無いと思うが、あんな高い所は通りたくない。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 橋から下って、道沿いのセブンイレブンで小休止。今日は暑いので、ここらで上着とモンベルニッカーを脱ぎ、日焼け止めを腕と膝にも塗っておくとするとともに、ここで補給食のパンを買い込んでおく。
 街中裏道でのペースとして適正化不適正かは別に、ここまでたったの16kmで1時間半も掛かっている。とはいえ、この後廿日市から軽い登り返し1回込みのほぼ1発登りで700m台後半、その後はやはり軽い登り返し1回込みのほぼ1発下りで柿の木まで。特に何か難儀するような箇所は無い、粛々と進みさえすれば。RideWithGPSの獲得標高差が1800m近くなのが気にはなるが、そんなにならないはずだ。多分。

記 2022/6/8

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Last Update 2022/8/31
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