北海道Tour20#14-6
2020/9/21(月)八千代町→八千代町

八千代町→元大正 (以上#14-1)
→忠類公親 (以上#14-2)
→浜大樹 (以上#14-3)
→豊似 (以上#14-4)
→大樹
(以上#14-5)
→上札内
(以下#14-7) →八千代町
143km  RYDE WITH GPS

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 13:30、大樹発。コースも後半の復路、八千代への北上が始まった。

 まず歴舟川南岸の道道622で大全を目指す。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 

 大樹の外れから牧草地や牧場が拡がる平地を横切り、山裾に近づくと周囲に農家が途絶えて廃屋に変わり、河岸段丘上の山裾に森と牧草地が断続しはじめる。全体的に車が少なく落ちついた雰囲気が大変好ましい道だ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 因みに歴船川対岸の道は道道55。午前中に通った十勝南部の幹線道道だ。幹線道道とは言えこの辺りではツーリングの道として十分好ましい。しかしやはり、こちらの方が交通量は少なく、空間の変化と推移が魅力的だ。

 この時間にしてもう日が傾き始めていて、早くも道が山影の中に入り込んでいる場所もある。そういう場所では影の中が冷やっと肌寒い。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 大全で歴舟川対岸の尾田へ、神威大橋を渡る。記憶通り、ずっと開けた平地が続いた今日のコースでは眺めることが無かった、彫りが深く森に囲まれた渓谷。橋から見下ろす屈曲した歴舟川には、意外な程に山深い雰囲気が漂っている。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 
R0010713.JPG 北海道Tour20#14 2020/9/21(月)八千代町→八千代町 北海道広尾郡大樹町尾田にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 ここからはもう最短ルート系で八千代へ向かってコースを組んだはずと思っていたのだが、対岸に渡って尾田まで少しの裏道がダートなのだった。こんなちょいダート省略して、最短距離の既知の舗装道で向かおうかとは思ったものの、こちらも短い距離なので、この際ダートを経由してみた。何事も経験である。
 果たして短い道ではあったものの、尾田の山側に拡がる歴舟川の谷間、幸徳・相川の展望が、私を待っていてくれた。特に、午後の眩しい陽差しの中、日高山脈の奥へ続いてゆく拡がりを見渡せたのは大きな収穫だった。

 あっち方面へを回った方が楽しかったかな、とも思った。実は幸徳・相川方面は2015年に一度経由している。のんびりした、眺め通り明るく空に続くような牧草地が日高山脈の裾に拡がる、印象的な風景の道だったのをよく憶えている。距離は確か10kmぐらい増えたような気がする。また次回以降、あちらへ行くという前提の行程を組んで再訪すべきだろう。その時も天気が良いといいな。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
  A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 14:10、尾田着。もう標高160m。大樹は標高70mだったので、意外に登ってきているのだ。
 尾田には午前中経由した道道55が通っている。大樹からここまで経由してきた道道662に比べて、やはり道道55はかなり幅が広い。さすがは道道55だ。その道道55に張り付くように、しかしお互いにやや離れ気味に建つ民家の中に平屋の郵便局が見える、という程度の規模の集落だ。2005年、確か尾田の道道55沿いに萬屋があり、そこの自販機で休憩したような気がする。その萬屋だったっぽい建物は見つけたものの、もう店としては営業していなかった。自販機は残っていてちゃんと動いているようだ。でも今は特に困っているような事柄は無く、そのまま通過して先へ進む。

 尾田からは更別の段丘と村営牧場の丘へ向け、地形が次第に登りに変わる。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 辺りは開けていて、道は登りに見えなくても脚が明らかに重いという、よくある嫌なパターンだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 しかし、西側には牧草地や森が日高山脈の谷間に開け、十勝南部の山裾の地形を意識させ始める。山裾の道であることは尾田までと変わらないのだが、より日高山脈の存在が感じられるのだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 道の正面に段丘が、立ちはだかるように現れた。

R0010715-Edit1 北海道Tour20#14 2020/9/21(月)八千代町→八千代町 北海道広尾郡大樹町拓進 道道55にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 100m程登って丘を越える峠部分は、十勝西部縦断道道の最高地点だったはず。最高地点は標高は310m、確か1995年だったか、雨の中その最高地点周辺で「これが更別村営牧場か」と地形図に載っている文字と看板を比べて眺めたことを憶えている。そして、今日忠類の手前で豪快に下らされたダート下りが、この段丘の続きなのだと気付かされた。

 今回最大の登りだ、と思って落ちついて7%程度の登りを淡々と登ってゆく。序盤は平地からの離陸、中盤以降は段丘に乗り上げ、その後は鞍部の森をゆるっと乗り越えてゆく。更別村の境界を越えると、村営牧場が記憶通りに現れた。しかし以前より牧場以外の森が濃くなっているように思えた。

 この段丘の縁を境として、北側の平地は内陸の十勝川へ、南側の平地は太平洋へ下ってゆくという十勝南部の地形イメージを、標高とともに今回はっきりわかることができた。今回の収穫の一つではないかと思う。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 所詮は標高310m。鞍部を越えると道は下りに転じ、丘の間の谷間をすり抜けてゆく。周囲は、森、森、牧草地ぐらいの感覚で入れ変わってゆく。

 途中で中札内村の境界を越えた。そうか、もう中札内なのかと思う。

 下りが落ちつくと、道端の森の向こうに民家が見え始めた。元更別である。集落は農家もあるものの、やや廃屋が多いように見られた。

 元更別から周囲は再び平地に変わり、道は上札内へ更に下ってゆく。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 最高地点も越えたことだし、途中目に付いた牧場でちょっと脚を停めてみた。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 ちょうど雲の中から陽差しが現れたところで、大分横向きになってきた光に赤い色が混じり初めて風景の輝き、鮮やかさを増していた。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 

 森から牧草地、畑まっただ中へ、道は一直線に続いてゆく。もうすっかり十勝西部に帰ってきたのだと感じさせられた。

 15:00、上札内着。どこか物寂しい表情の道沿いに民家が並ぶ、独特の西部劇っぽさが特徴的だと思っていた上札内だったが、今日はもうそうは思わない。家並みが、里の営みが何だか懐かしいように人なつこい。自販機で缶コーヒーだけ飲んで、GPSトラックの先へ。

記 2021/2/24

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Last Update 2021/3/21
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