除雪ステーションの自販機でコーヒーを呑み、次はいよいよ寄り道区間のハイライト、豊似から山裾へ向かう農道へ。
公営住宅なのか、同じ造りの民家が並ぶ町の裏手を抜け、彼方の山裾へ一直線。空はすっかり青空、コースの一番遠くまで来て、最高の青空ツーリングだ。
裏道の周囲には畑と牧草地と森が続き、のんびり進んでいるだけでいろんな緑がどんどん通り過ぎてゆく。
海岸近くらしい伸びやかな開放感は、青空と白い雲のせいかもしれない。
程良く通り過ぎてゆく白い雲が、時々陽差しを隠してくれる。木陰も冷やっと涼しい。
またもや、今まで広尾・大樹間を通る時に、国道336・236しか通っていなかったのがつくづく悔やまれる。
終盤では道がダートに変わるとともに、道を囲んで牧草地が拡がった。西側のやや遠くに、国道236と天馬峠へ向かってゆく車が小さく見えた。
山裾の手前で少し脚を停めてみた。拡がる牧草地、道端の樹、陽差しが当たった緑が眩しいように鮮やかだ。空の中、低い高さでどんどん動いてゆく真っ白な雲。余裕を持った行程で、ここまで来れて良かった。
もう数時間後は宿に帰ってるんだろうな、とも思う。他力本願な言い方をしないで、地道に真面目に着々と進まねば。今夜も十勝牛ステーキが待っている。
山裾に沿った農道で丘を一越えし、大樹へ。
平地に下りきる前から大樹の市街は見え始めていたものの、大樹の市街地に入る前に、より内陸側の牧草地へ少し回り道しておく。なるべく幹線道路を通らないようなトラックが組んであるのだ。
13:05、大樹着。
町中には確かセイコーマートがあったはず。しかし、GPSトラックをなぞっている途上に、セイコーマートは見つからない。2015年にセイコーマートに寄ったはずなのだが。あの時は確か浜大樹から道道55を通ってきたはずだから、町の歴舟川対岸側だったかもしれない。
セイコーマートを捜して見回していると、国道沿いに道の駅の看板を発見した。しかしセブンイレブンの前を通り過ぎてわざわざ信号を渡って道の駅に着いてみると、そこにはカジュアルに入れそうな食堂っぽい店は無く、代わりにAコープのショッピングセンターが大繁盛だった。地元向けにおそろしく機能的な道の駅なのだった。
仕方無く再び信号を渡りセブンイレブンへ。腹が減っているので、手っ取り早くカップ麺を食べておくことにする。多分もう帯広八千代YHまで何か食べられそうな店は無いだろう。
まだ13時過ぎなのに、もう大分陽差しが赤くなっている。あと3時間ちょっとで八千代まで行ってしまうのが、何だかまるで他人事のようだ。走るのは自分なのだが。
記 2021/2/24
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