吉野→(県道15他)喜蔵院→(林道吉野大峰線)
(以上#1-1)
→(林道洞川高原線)洞川→(県道21)川合
(以上#1-2)
→(国道309)行者還トンネル
(以下#1-4)
→(国道309)天ヶ瀬
(以下#1-5)
→(国道169)池原ダム→(国道425)坂本ダム
(以下#1-6)
→(国道425)尾鷲
(以下#1-7)
→(県道778・国道311)九鬼→(県道574)九鬼港
146km
分岐のすぐ先で道が細くなり、間もなく北角の水力発電所が杉の木立の間にちらちら見え始めたかと思うと、すぐに杉が切れて眼前に新緑の渓谷が現れた。
川原にはごろごろ大きな岩が転がり、水は澄みきって淵では明るい緑色。
狭い谷間の両側に切り立った山を明るい新緑の木々が駆け上がり、そこに車がすれ違うのにやや場所を選ぶぐらいの細道が1本続いている。
看板からは「みたらい渓谷」とのことだが、緑も岩も山深さの濃厚で迫力一杯の渓谷の景色が見事である。車は少ないが、連休のためか釣り人は多く、徒歩の登山客も時々見かける。
渓谷は正面の山々に向かって登って行くが、ゆっくり渓谷を眺めるにはちょうど良いぐらいの斜度で、こちらも比較的通りの良い渓谷の奥に向かってのんびり足を進めることができる。まだ10時台。
やがて斜度が上がって道が渓谷の底から離陸を始めたが、川迫ダムを過ぎるとあっけなく谷底は道に追いついてきた。
ダム湖みたいな砂防ダムみたいなダムなのか、やや幅の広い谷間一杯に石の川原が拡がって、相変わらず道の脇から正面へ続く緑の山々がこよ無く美しく、山深さを感じさせる景色だ。
山深さは感じるが、この拡がりはまるで空へと続くように開放的で、何か浮き世離れした景色である。この川、実は熊野川の上流の一つである。
十津川村から下流の新宮まで、高い山に囲まれてゆったりとおおらかな流れで、延々と山間をのたうち回る熊野川だが、上流ではこんなに清らかな表情なのだ。
谷の幅が狭くなると今度は川迫川渓谷。
さっきのみたらい渓谷を更に清らかにしたような景色が続いてはいたが、標高も900mを越えるともう辺りの山もそう高くなく、渓谷は浅い。
生い茂っていた緑も、またもや季節が逆行して春の装いである。
2度の折り返しで最後に200mぐらい標高を上げ、12:00、行者還トンネルに到着。
記 2009/5/6