Canon NewFD50mm 1:1.2L |
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FD50mm 1:1.2L |
これを使い続けたいために今までEOSに切り替えられなかったという、私にとって一生ものレンズです。
種類 | 標準 |
マウント | キヤノンFDマウント |
構成枚数 | 6群8枚 |
対角線画角 | 46° |
最小絞り | 16 |
距離目盛(m) | 0.5〜10・∞ |
フィルター径 | 52mm |
フード | BS-52 |
専用ケース | LH-B9 |
寸法 | L50.5mm×φ65.3mm |
重量 | 380g |
発売日 | 1980年10月 |
定価 | 本体\90,000 |
参考リンク |
Canonカメラミュージアム Photography in Malaysia>Modern Classic SLRs Series |
1989〜90年はA-1に20mmを付けっぱなしで、あまり50/1.4S.S.C.は使っていませんでした。で、いつの間にか「バルサム剥離」に。修理不能とのことでした。
50mmは大好きな画角ですが、1.4S.S.C.、N1.4とも、まだそれほど巷に中古は出ていませんでした。そこで80-200/4LでLレンズの画質を思い知った私は、1.4より「Lレンズで次に安いのは50mmだ。今がチャンス」と、つい思ってしまったのです。
手持ちのどのレンズよりまったりしっとりしたヘリコイドに緊張しつつ、実際に1.2Lを使い始めると、期待以上、いや、想像を遙かに超えた、恐ろしくシャープで色鮮やか、張りと深みのある画質だったのでした。
開放では紙のようにピントが薄い中心部から、周辺へ向かって一気にボケっぷりが盛大に、発色もとろんと柔らか。それが絞り始めると一気にぐいぐい向上、2.8〜4で合照部は鳥肌が立つほどシャープでボケはまろやかで豊かに。全体的に発色はかなりぬめっとこってり、それでいて恐ろしくクリアなので、ちょっと独特のリアリティがあります。ボケは2線ボケですが、すっと自然にぼけ始めて途中から一気にぶわぶわっとほどけ始める豊かなニュアンスがあり、これにもうっとり。恐ろしくという言葉がよく出ますが、ほんとに鳥肌ものの画質です。N50/1.4がNFDレンズの規準なら、このレンズはNFDの裏番とでも言えるのではないでしょうか。
高いレンズではありますが、今でもこのレンズに出会えて良かったと心から思います。と同時に、この時FD系と心中する運命が決まったともいえます。
この頃、A-1のファインダーに限界を感じ始めました。スプリットマイクロでも周辺のマット面でも、どうも開放1.2でのピントが合わせにくいのです。新宿SSで覗かせてもらうNewF-1やT90とは明らかに違う。A-1のピント板はNewF-1やT90より劣るのではないか。
ちょうどA-1のシャッターが鳴き始めたのもこの頃。EOS-1とも比べた結果、結局T90を導入することになりました。
記 2006/6/20