私の好きな道 #41
占冠・トマム・串内 道道136・1074

2001/8/19 下トマムにて RICOH GR1 GR28mm1:2.8 CTS100 赤は当該区間

 大規模リゾート施設、巨大なホテル棟で有名なこのトマム。しかしその実態は、標高400〜500mの山間、道道136沿いの静かな静かな集落です。

下トマムから上トマム経由で落合へ

 占冠で石勝線と合流する鵡川の狭い谷の森を、占冠から再び狭くなって延々だらだら30km弱。下トマムでようやく辺りが少し開けてきて、廃屋と牧草地が登場します。数km先のトマム駅の辺りから次第にペンションが断続し、数km先の上トマムでようやく集落が登場。のんびりとひなびた雰囲気のいい集落には、役場の支所や商店、小中学校などもあります。占冠から40km弱、ここでようやく補給が可能になります。

下トマムから上トマム経由で落合へ
2000/8/19 上トマムにて CanonT90 FD50mm1:1.2L SL PKR

 自転車ツーリング的には、この上トマムののんびりした集落と、その先落合まで続く狩勝国境の山々の麓の道がハイライト。特に上トマムから道が直角に曲がる辺りは、辺りが牧草地で見晴らしが良く、間近に聳える狩勝国境〜日高の山々の眺めが見事です。だらだら斜度の坂が続きますが、カラマツやポプラの大きな木立がその単調さを和らげてくれます。

2000/8/19 上トマムにて CanonT90 FD20-35mm1:3.5L SL PKR

 余談ですが、このコースで道道136が道道1074に変わる串内で、実は道道136は狩勝の山々へと向かいますが、地図上ではその先道が破線に変わって山を越えていたり、1/5万地形図では線自体が無くなっていたりします。実態はかなり険しい山で、下った先は新得畜産試験場。しかしここに道があると、トマム・落合方面からあの車の多い2桁国道の狩勝峠を越えずに済むので、道道開通には期待していたりします。

 実は私が一番最初に北海道を自転車で走ったのが、占冠を中心とするニニウ・占冠・トマム(当時は石勝高原という名前だった)なのです。1983年、列車の撮影で訪れた、開通2年目の石勝線。占冠・石勝高原の駅間は35km、とても歩けないと思っていましたが、訪れてみれば何と占冠駅前の観光施設に無料のママチャリレンタサイクルがあり、それを使って石勝高原やニニウに足を延ばすことができたのでした。
 しかし当時道道はまだダートが多く、この道もご多分に漏れず、占冠から少し石勝線沿いに続く国道237を逸れるとすぐに埃っぽいダートが延々と続き、少し足を停めるとゴマフアブの大群が襲ってきたのでした。おまけに細道ダートはがれまくりの悪路か、拡幅工事中でもうもう舞い上がる埃に悩まされる質の悪い砂利道。重いカメラバッグと三脚を積んで、へとへとになって通った道でした。

 そんなこのトマムにも、2007年高速道路が開通したようです。静かな山里は一体どうなってしまったのか、それは幻の道道136峠越え区間の代替なのか。

記 2007/3/28

走行記録
2007/8/10  2005/8/13  2001/8/19  2000/8/19  1996/8/12  1995/8/16

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Last Update 2008/5/4
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