紀伊半島Tour24#4
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5/2は橿原神宮5:45発、近鉄吉野線の始発に乗車。車窓から眺めるJR和歌山線のちょっと鄙びた雰囲気に心魅かれたり、国道169のいかにも国道然とした表情にああ、あっちじゃなくてよかったとか思いつつ、6:33吉野着。
輪行袋を持って改札から出ると、駅前広場の向こうからすぐに、明るく輝くように、しかしむせかえるように濃厚に生い茂る新緑の山が始まっている。これが吉野だ。来て良かった。
自転車組立にやや時間が掛かってしまったのも何だか嬉しく、7:15、吉野発。放置されて朽ちていくようなロープウェイを横目に、尾根道参道へのつづら折れへ。
土産物屋や飲食店や旅館の玄関先が続く朝の吉野山参道。折角前日お昼頃に出発できたんだから、こういう所の宿に泊まっても良かった等と思う。まだまばらな観光客の中に、これからこの尾根道を登ってゆくのか登山の格好をした方が目立つ。
2009年の訪問もこの時間だった。これぐらいの人口密度が、この道に対する私の印象になっている。しかしこういう道は多分9時頃以降は普通に人出が増えるのだろう。
参道の町並み区間で確か100m以上標高を上げているだけあり、緩急あるもののけっこうぐいぐい登ってゆく。更に町の上手から森と寺院が断続する辺り、道が一旦分岐してしばらく進んで合流する区間は、前回通った時に悲鳴が出そうな激坂だと思って通らなかった方を、今回はGPSトラックに選んでいた。
ほんの軽い気持ちで選んだつもりだった。現地でヤバそうなら止めることだってできるんだから、とも思っていた。脚を進めてみると、やはり意外以上の激坂で、前輪が浮きまくる。
しかし引き返すタイミングを逸し、そのまま早々に押しで進んでいった。後で思えばこれが判断間違いで、結局500mから600m以上まで押しは続き、意外にというより想定以上に時間が掛かってしまった。
こっちに行くんじゃなかったとは思いつつも、相変わらず桜を主体として広葉樹林の明るく濃厚な新緑、瑞々しさに包まれるような道には心が救われた。
記 2024/6/6