中国地方Tour22#5
2022/5/3(火) 柿木→赤-3

柿木→日原 (以上#5-1)
→津和野
(以上#5-2)
→金谷
(以下#5-4) →萩
(以下#5-5) →池ヶ峠
(以下#5-6) →赤

114km  RideWithGPS

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 妄想していないで先に進まねば。9:45、津和野発。次は本日最高地点、標高450mの馬草峠だ。その後は内陸の道を渡り歩き、萩を目指す。津和野と萩は、例えば「萩・津和野」とか、観光上は一般にセットで語られていることが多い印象がある。私など、一続きの町だとすら思っていた頃があった。しかし島根県の津和野と山口県の萩は町としては結構離れているし、幹線道路や鉄道などではつながっていないのだ、ということを今回の計画で初めて知った。

 森鴎外邸の看板を横目に、自分はこういう旧跡系には全く興味が沸かないな、等と思いつつ、津和野の町中を通り抜けて南下してゆく。森鴎外の作品をあまり読んでいないせいかもしれない。これが鶴岡の藤沢周平だと何だか泣けてくるというのに。でも藤沢周平も映画やドラマで見ているだけだ。
 とにかく、津和野で通ってきた道のせいか、小京都として名高い津和野の町は自分にとって観光地っぽい香りが漂っているような気がしていた。昨日泊まった柿木とはキャラの違う町だとは思うものの、あまりいい印象を受け取ることができなかったことは確かで、でもそれも残念な訪問だったと思うだけだった。そういう印象は自分のせいだとも思う。単に通過しただけの訪問だったし、通るべき道を通っていないのだろう。だからツーリングにいつも余裕が無くなってしまうのだ。

 山口線に沿った県道13で名賀川の谷へと進んでゆく。道の駅を過ぎ、谷間次第に狭く、淡々と登ってゆく。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 山口線も対岸の山間を巻きつつ高度を上げて並行している。確か津和野から次の船平山へは、標高差100mちょっとを稼いでいたと思う。山口線もなかなかの山岳路線だ。SLやまぐち号には是非とも一度乗っておかねば。

 その船平山へのトンネルへ突入する山口線と分かれ、県道13は単独で馬草峠越えへ、ぐっと狭くなった狭い谷間の底を、やや斜度を上げて緩々と登ってゆく。10時を過ぎて陽差しがもうかなり高く鋭く、時々山影に入ると日陰が涼しい。こういう季節になったか、と嬉しくなる。

 徳次で標高400mを越えると、斜度が一段落し、狭かった谷間が拡がって農村が断続し始めた。もう少し登った田代では早くも山の鞍部に乗り上げたようで、道沿いに休耕田が拡がった。使われている田圃もある。昨日の松の木峠手前の冠高原と似た展開だ。しかしこちらの方が稜線部分がかなり低く、鞍部全体が平坦な地形のように思える。風景の雰囲気は平地っぽくなく、あくまでけっこう高原ぽい雰囲気が漂っているのが面白い。2日目に通ってきた、山深い広島県東部とは一線を画す不思議な地形だ。山口県と言えば島としての本州の西端部、この不思議な地形は先端部故かもしれない。

 等と思いながら馬坂峠を通過する。標高450m、ここから再び山口県だ。山口市の看板が出て、来たなあ、という気分になる。まあ、どこもかしこも市町村合併で自治体が広いというだけのことかもしれない。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 県道13が国道315に合流する手前、旧道っぽい細道に入り込む。 国道315の喧噪を数10m〜400mぐらい向こうに眺めながら、東居坂、西居坂と山裾の静かな農村をつないでゆく。畦道のように細い道にぽつぽつ民家が点在し、そこそこ裁けた県道で構えていた気持ちがほどけてゆく。我ながら他人事のようだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 細道なら細道のまま、たかだか60mぐらい登る金谷峠へ向かうべきとも思うのだが、何となく突如現れる10%を警戒したのと手っ取り早いのもあり、20mも登らない国道315の割嶽トンネルへ向かうことにした。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 割嶽トンネルの向こうは早くも萩市である。ほとんど登らない分、出口の向こうもあまり下らない。そして自分で選んだ道ながら、車は皆無という訳ではない、と思ってしまうぐらいにやはり車は多い。

 後でRideWithGPSの標高差計画値が1750mだったのに比べ、気圧高度計による実際の登り標高差が1150mとかなり少ないことがわかった。どうせそんなに登る訳ではなかったのだから、この区間では金谷峠に行っとけば良かったかなと思う。

 11:20、金谷着。国道315から県道13が再び単独で分岐する、交差点の道の駅「うり坊の里」に少し脚を停めてみた。付帯施設としての売店・軽食部分はやや簡素な、休憩施設としての道の駅なんだからね、という雰囲気がある。或いは早い時期に設けられた道の駅なのかもしれない。私が最近のゴージャス系道の駅に頼りすぎていて、道の駅に期待しすぎなのかもしれない。
 それに何となく何か食べたかった気はしていたものの、例によって具体的なイメージは無い。水だってまだ十分にある。ここでは原田屋旅館に作っていただいたおにぎりを頂くとし、特に道の駅では何も仕入れずに済ませておく。

記 2022/6/20

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Last Update 2022/8/31
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