中国地方Tour22#3
2022/5/1(日)三瓶温泉→広島-3

三瓶温泉→粕淵 (以上#3-1)
→川本
(以上#3-2)
→瑞穂
(以下#3-4) →千代田
(以下#3-5) →宇津
(以下#3-6) →広島

133km   RideWithGPS

川本から因原経由で井原へ 赤は本日の経路
ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 

 三江線の谷間に降りてから晴れ始めていた空に再び雲が拡がり始め、辺りは再び薄暗くなり始めていた。ここで天気予報を再確認しておくと、何と島根県大田市に10時から雨マークが付いているではないか。北広島も広島市も天気予報は変わっていないので、先を急いで早く広島県に入らねば。でも、ちょっとぐらいは降られるのかもしれない。5km先の因原で江の川沿いから南へ登り始めるので、山間区間が少し心配ではある。

 川本を出発して岸が再び森に変わった辺りで、ふと後ろを振り返ると、早くも雲がどす黒くなっていた。明らかに予報通り天気が雨に向かって推移している。

 ずっと辿ってきた江の川河岸の県道40から、因原でこれから広島市まで断続的にお世話になる国道261に移った途端、道幅が拡がって車が多くなった。路上の自転車周囲はがらっと一気に今時の国道っぽく変わってしまい、雰囲気の変化に当惑してしまった。
 ずっと立ち寄ろうと思っていたコンビニでパンを仕入れたすぐ後だというのに、国道沿いにロードサイドの大型ドラッグストアを見つけ、つい脚を停めてしまった。昨日の東城からここまで見かけることが無かったドラッグストアで、更に必要物資を補給しておくという大義名分に飛びついたのだ。というより、現実逃避だったかもしれない。
 2日目の登り総量がなかなか縮まらず、その代わりに3日目を楽にしようと、内陸の山越えについ国道をコースとして選んでしまった。安易な選択だったかもしれない。まあしかし、その分登り量が少ない楽なコースにはなっている。昨日の疲れを残さないようこれぐらいなら我慢しようと、緩め優先の行程にしたのだ。地図上では一応納得はしたつもりなので、目の前を通り過ぎてゆく交通量へのショックは尚更行き場が無い。
 でも進まねば。山間区間を前に、空はどんどん薄暗くなっている。

 9:50、因原発。実際の国道261は、やはりという以上に幅広の、今風の国道そのものだ。交通量は何とか許容範囲と言えないことはないものの、昨日からここまでの愛らしい道の数々が何につけ思い出されてならない。しかもこれから登りだというのに、空はますます暗くなっているのであった。

 

 1つ目のそんなに長くもないトンネルを抜けると、道の雰囲気と交通量はそのままに、辺りは急に切り立った渓谷の底となった。何となく細かい霧粒を感じるような気もする。道には断魚渓という看板が建っていたので、そういう名前の渓谷なのだろう。そのまま脚を進めてゆくと、地形図よりトンネル区間が増えているようだ。山深さが感じられる風景の印象に比べて、斜度が緩めなのも、今日は大変有り難い。

 断続するトンネルを抜けてゆくと、トンネルの狭間、渓谷沿いの広葉樹林に所々旧道らしいかなりの細道が見えた。明るい緑の新緑が生い茂る道を眺め、あの道だけだったら車も通りにくいだろうなとか、あちらをいつかローラー作戦してみたいなどとも思う。

 長いトンネルを抜けると道は少しだけ下り、井原の盆地に出た。

井原から国道261経由で瑞穂へ 赤は本日の経路

 道端に「ハンザキ」の文字が目立つ。ハンザキというのは天然記念物オオサンショウウオの別名だ。少し高い土手を通っている国道から見下ろす生け簀に、長さ1m以上ありそうな黒い影が見えた。あれがオオサンショウウオか、でかいぞと一瞬思ったものの、隣にチョウザメ養殖施設等というものが建っていたので、それはもしかしたらチョウザメだったかもしれない。

   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 GPSトラックが国道から逸れ、細道へと分岐していた。旧道らしいその道は分岐から川に沿って小学校や元役場の脇から井原へと進んで行く。井原は山間の、町と里の中間ぐらいの古びた集落だ。車は一気に少なくなった。計画時、なるべく国道を通らずに済むように、めぼしい細道があればそちらを選んでおいたのだ。何かお店的なものがあるかもしれないと思っていたものの、大して裁けたようなものは無かった。まあ、さっきコンビニに寄ったばかりだし、何かお店に寄るような必然性は無い。もっと晴れた日に通ったら、もっと楽しいかもしれない。

 再び国道261に合流。井原から民家が断続する山間で、遂に雨粒を感じ始めた。振り返るともう後ろの山が霞んでいる。やばい、遂に雨予報が襲ってきた。と思う間もなく間もなく本格的に降ってきたので、道端のバス停小屋で雨具を着込む。まあ、10時過ぎだし山間だし、天気予報の通りだね。

 

 しかし因原から登りが続いているものの、その登りが地形図の印象からは意外な程、均等に緩々淡々と続いているのは有り難い。断魚渓みたいな渓谷もあるし里もあるし、普通もう少し緩急がありそうなものなのに。峠っぽいと思っていた瑞穂手前のつづら折れ箇所も、淡々とした峠未満の丘越えに過ぎないのだった。
 こういう地形がこの地方の特徴なのかもしれない。RideWithGPSによる計画でそういう道を比較的簡単に選ぶことができていることが有り難い。

 

 11:20、道の駅みずほ着。今日もお昼前。何かめぼしい食事ネタがあれば食べていきたいところだが、いや、雨としばし国道の交通量でやや気が滅入っていた。空を見上げても、雲は厚いような明るいようなとにかく低く、しばら雨は止みそうに無い。天気予報はあてにできないかもしれない。何だか億劫で、とりあえず取っかかりに自販機で缶コーヒーを飲んでおく。
 ちょうどその時、バスが来て去って行った。引かれるようにバス停の時刻を見てみると、広島・大田間の、石見交通石見銀山号である。今のは大田行きだった。今日もバス輪ですかあ、と他人事の様に思いながら広島行きを見てみると、1日2本で次の便は17時台だ。いくら何でも、今からここでこれを待つという手は無い。
 天気予報を視ると、ここ北広島町では曇りということになっている。まあ、予報の振れ程度の雨なのかもしれない。それぐらい走れよ、と誰かに言われてしまったような気もしていた。ツーリングの神様かもしれない。

 気を取り直し、やや混雑している道の駅では何も食べずに出発すると、すぐ国道脇にヤマザキデイリーが登場した。幟の「店内焼き上げ」に魅かれて入ってみると、日曜はパンを焼いていないとのこと。ヤマザキデイリーは大弛峠を下った梓山に店舗があるのはじめ、ツーリング中のここぞという時にに助けられることが多い、脚を向けて寝ることはできないコンビニチェーンではあるものの、こういう緩い所がヤマザキデイリーなんだよなあ、と思うのも又確かである。
 ところが何か心破れて店から出ると、雨が何と完全に上がったのみならず、空が明るくなり始めていたのであった。天気予報通りにこれから曇りに移行することが確信できた。またヤマザキデイリーに助けられたかもしれない。

記 2022/5/26

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Last Update 2022/7/10
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