中国地方Tour22#2
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吉田からは県道273で民谷へ。すぐ、またもや2択の分岐が現れた。今日は2拓が多いのである。そして今度は、好ましい方の県道273梅ヶ峠の旧道細道、登りが少しだけ少なく2km弱ほど大回りな方が、何と通行止めになっていた。事前のストリートビューで途中が数10mぐらい途切れていたのと関係しているかもしれない。途切れていても、ストリートビューと空撮を観た範囲ではあまり極端にスパルタンな道であるようにも思えなかったのだが。まあ、ここは手堅く第2案、一升ヶ峠・牛ヶ首経由の日野金城大規模林道へ脚を進めておくことにした。
大規模林道区間は約4km。峠部分2ヶ所の旧道っぽい名前とは裏腹に、露骨に今風の広域農道っぽく直登気味に豪快に標高515m、527mと稜線を乗りこえ、450mの民谷へ直滑降気味に下って再び県道273と合流する道である。
思ったほど車は少なかったものの、静かかと言われればそうではないようにも思うし、広い道幅を車がガーッと通り過ぎてゆく印象が強い道だ。
谷間の集落民谷から軽く登って下ってキ加賀、軽く登って下って上刀根・下刀根、更に登って下って獅子の谷間へ。登り下りは1箇所100m未満〜100m台、それぞれの道は所々地形図より拡幅が進んでいたものの、どこも車は期待通りにかなり少ない。そして谷間から丘へ続いてゆく田圃は、やはりどこも田植え直前か2〜3日目らしく、水が張られて青い空と緑の山を映していた。静かな谷間に蛙の声が響いていて、とても楽しい気分になる。
13時台から14時台へ推移する間に、陽差しはそろそろ赤みが増し始めていた。しかしすぐにおうちに帰りたくなって泣きそうになってしまう秋や冬の低く弱い陽差しと違い、まだまだ太陽がほぼ真上と言っていい位置にある。強く鋭い陽差しは緑を明るく鮮やかに、山影を次第に碧く変え、何より絶対的安心感が感じられる。これだから春ツーリングはいい。
14:55、獅子発。神戸川沿いにしばし国道184を八神へ下って、八神からはいよいよ三瓶山の外周へ登り始める。やっとここまで来た。そしてまだ15時になっていない。
GPSトラックに従い、地形図に載っていない豪快な線形の道へ進む。紙の1/5万地形図に載っていなくても、GPSトラックとGPSに表示されている地形図にはちゃんと載っている道だ。線形が豪快に等高線を突っ切っているだけあり、行く手に直登でぐわーっと20〜30m高度を上げている道が続いていて、心が折れそうになる。しかし登ってしまえばせいぜい7%。遅いながらも淡々と登ってゆける斜度だ。
志津見で三瓶山中腹へ向かう県道40に合流すると、交通量はかなり多い。流石は三瓶山。そして交通量のストレスか、この辺りから空腹感を感じ始めた。幸い十分に水はあるし、志津見では飲料自販機で甘い飲み物も飲めた。まだ15時台、あともうもう一登りだけ。
記 2022/5/19