北海道Tour19#4
2019/8/11(日)札友内→生田原-5

札友内→津別峠 (以上#4-1)
→津別峠展望台 (以上#4-2)
→津別 (以上#4-3)
→チミケップ湖
(以上#4-4)
→生田原  144km  RYDE WITH GPS

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 12:55、チミケップ湖キャンプ場発。

 最上へ出る道道682も自転車で通るのはずいぶん久しぶりである。何年か前にチミケップホテルから宿の送迎車やタクシーで北見へ向かった時に通ってはいる。

 ダートで丘を2つ越えるのも、丘2つというよりせいぜい換算1.5箇所ぐらいなのも、過去に自転車で北見方面へ向かったときの記憶通りで助かった。

 大雨さえ降っていなければ、ダート路面は道道494と同じように極上だし、今日みたいに時間さえたっぷりあれば、静かで涼しく楽しい道である。

 まあ、北海道の森で山に続いていれば、熊が出る可能性はある。

 ダートが舗装路面に替わり、もう少しトウキビ畑や牧草地の谷を下って道道27に合流。去年通った時に眺めたチミケップ湖方面から、1年振りにリベンジを果たしたような気分だ。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 すぐに開成峠へ登りが始まるものの、せいぜい80m。
 13:35、開成峠通過。曇っていて去年より気温は多少低くても、やはり暑くて汗が噴き出す北見の峠である。

 下りなら開成橋へあっという間なのも去年と同じである。車も気にするほどの量ではない。下る分にはびゅんびゅん風景が過ぎてゆき、登り方向で感じた単調な印象は全く無い。あまり毛嫌いするような道でもないなと思えた。

  A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 14:05、開成橋着。
 去年は狙い定めて選んだ北見市街区間のGPSトラックを組んだものの、意外に普通の市街地外れっぽい風景が続いた。今回は昨日コースを組んだときにこちらを通るつもりじゃなかったので、北見を通るトラックを準備していない。このため、北見市街の外れを、西側の丘陵を避けつつ地形図と現実の地形を見ながら道を選び、東相内へ向かう。
 冴えない曇り空のせいもあるのか、道もやや古びてがらんと物寂しく味気ない市街も、どこか取り付く島の無さを感じさせる雰囲気である。この雰囲気、なんだか北見市街独特の味わいであるようにも思う。単なる先入観かもしれない。

 14:30、西北見で国道39合流。いよいよ全行程中際だって一番のど幹線国道である。当然のように交通量は多く、道端にはロードサイド店舗や屋外系店舗が並び、路側帯を走る自転車の50cm〜1m脇を大型車やライトバンが高速でばんばん通り過ぎ、轟音と塵埃を叩き付ける。建造物と恐怖が、気分をひたすら単調にする。北見は通過するのに毎回気疲れする街だ。今回は曇り空で更に灰色っぽい景色とともに、やや強めの向かい風で気分が更に盛り下がっている。

 この区間、裏道でも大なり小なり交通量が多くて落ち着かない。裏道がもう少し田舎っぽくなるのは、もう少し進んだ相内辺りからだ。更に大回りの置戸の谷間は、大回りの分の距離とこちらに戻るときに丘陵越えで標高差200mぐらいがプラスになる。そっちに行かないなら、黙ってここで留辺蘂まで24km、1時間強我慢するしかないのだ。1時間強か。しんどいな。
 気分が単調なので、過去の訪問のことばかりを思い出し、時が過ぎるのを待つ。最初に通った時は、追い風に乗って留辺蘂まで50分で行っちゃったな、あの頃は20代前半、しかもナイトランになりかけて泡を食っていたからなあ。

 向かい風のせいで、相内まで結構時間がかかって疲れた。相内から車線がやっと片側1つづつになり、辺りに畑が続き始め、車も減ってきた。チミケップ湖から道道494が通れて訓子府経由だったら、国道39は相内からの経由であり、行程全体の印象は違うはずだった。まあしかし、所詮は同じ盆地の同じ道である。随分ましだというだけで、落ち着きの無さは変わらないことも確かではある。とにかく、脚を回して留辺蘂に辿りつく必要があるのだ。

  A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 15:30、留辺蘂着。国道39沿いのセイコーマートへ。一昨年から使い始めた旧市街のセイコーマートだと、津辺蘂を通過するのに何だか時間が掛かるような気がしていた。それにこちらにはHotchefもあるしね。しかしこちらも国道39が市街地を迂回するだけあり、意外に時間は掛かったように思えた。向かい風もますます強まっていたし、素直に旧市街の店に行った方が良かったかもしれない。
 セイコーマートに着いても、実際にはHotchefで何かを仕入れることは無い。携行物資はまだ十分にあるし、休憩は軽めでいい。国道39区間が終わる区切りでセイコーマートに行くこと自体が目的であり、何となくセイコーマートだというだけで安心できたのだった。

 15:50、留辺蘂発。

 金華峠越え区間は10数km、登りはたったの標高差200m未満。坂として何か怖ろしいような要素は何も無い。天気は相変わらず曇りだが、谷が狭くなって強風は止み、雨が降る気配は全く無い。
 金華駅跡が意外に早く登場した。今日みたいに余裕のある日には、SL撮影時代から有名な常紋峠で有名な金華という駅を一度表敬訪問してもいいのかなとも思う。しかい廃屋となった駅は物寂しいだけかもしれないという気もするし、自分に関係のない場所に対して必要以上に感傷的になるのも何だか偽善的な気がして、今日も森の向こうの駅舎をちらっと一瞬眺めるに留めておく。
 集落も牧草地も無い森と茂みだけの谷間でも、国道242はさすがに国道だけあって、野生動物を心配しない最小限程度に車は通っていた。単調な風景に単調な線形、安心感と表裏一体のやや退屈さ、それでも国道36よりは随分通りやすい道である。

 斜度が7%になるのはせいぜい峠の手前だけ。金華峠の稜線へと登ってゆく道から、森の隙間に分かれてゆく谷間が見下ろせる。大伐採の産物か、谷間に拡がる草むらの茂みに金華峠の南側で唯一拡がりが感じられ、楽しみな場所である。ここまで来たら、もう次のカーブが金華峠だ。

 峠の先は生田原までもう下るだけ。

 谷間が拡がって森が畑になり、更に谷間が拡がって、行く手の山の向こうが開け始め、生田原の北部に到着。

 右側の山の向こうから石北本線が谷間に降りてきて、市街地が見えてきた。経済走行でも追い風アシストが効いていたためか、いつものペースが出ていたようだった。

 まあ、自分のツーリングで平常心で走っているから、あまり大きく結果が変わることも無いんだろうな。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 17:05、生田原セイコーマート着。明日は仁宇布へ向かう。走れる場合は早朝に出発する必要があるので、今ここで朝食物資を買い込んでおく必要がある。Hotchefは無いものの、今日の宿ホテルノースキングの部屋に湯沸かしポットがあるので、朝食にはカップ麺を食べることができる。
 そこで店に入る前に明日の天気予報を確認しておく。すると、下川町と美深町の午後は相変わらず曇りなのに、降水確率が50〜60%に変わっていた。曇りなのに降水確率50〜60%とは不思議な予報だ。でも、とにかく降水確率50〜60%、市街地を外れたら確実に降ると考えていいだろう。市街地で曇りだと思って谷間に進んで降られるというありがちパターンに対して、こういう予報は言い得て妙であるようにも思われる。今朝から悩ましかった明日の行程は、すっきり諦めることができた。
 明日は美深まで輪行なら、生田原発は9時過ぎの大雪だ。それより早い大雪2で生田原を出ても、旭川から先、美深に向かう列車が無いし、旭川到着時刻もやや早すぎて街中では何もできないだろう。それならホテルノースキングで朝食を頂いてから、落ちついて大雪4で旭川に向かえばいい。
 朝食はまだ予約していないので、この後ホテルでお願いしよう。輪行なら、今明日の物資をあまり買い込む必要は無い。しかし明後日、仁宇布で朝食を食べることはできても、仁宇布から歌登までは商店が無いため、明後日用にパンぐらいは買っておく必要がある。食べないと人間はくたばってしまうのだ。不足不満無く食べられる私の旅、今日も美味しく食事できる場所に辿り着けたこと、そして曲がりなりにも旅程が道東からオホーツク内陸区間へ推移している実感が、大変有り難く嬉しい。

 17:25、生田原温泉ホテルノースキング着。温泉で汗を流してゆっくりしてから18時半、夕食へ。
 宿泊セット、ホテルの名前が付いた幕の内風「ノースキング御膳」は、さすが手堅く満遍無く、質も量も何の不足も無く美味しいんだが、他の単品メニューが更に魅力的すぎて困る。来年はレストランでアラカルトにしよう、と思った。

記 2019/11/13

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Last Update 2020/2/16
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