北海道Tour19#4
2019/8/11(日)札友内→生田原-1

札友内→津別峠
(以下#4-2) →津別峠展望台
(以下#4-3) →津別
(以下#4-4) →チミケップ湖
(以下#4-5) →生田原
 144km  RYDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路と航路

 
北海道Tour19#4 2019/8/11(日)札友内→生田原 北海道川上郡弟子屈町札友内 鱒やにて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 荷物を積みに外に出ると、夜明けの空が明るい。雲がやや低めに空に拡がってはいるものの、雲の切れ間に青い色まで見えている。まだ地面はしっとりとしているが、雨上がりの軽い風が吹いている。
 玄関からお客さんが一人、外に出てきた。昨夜夕食の時にお話しした、ご夫婦の旦那さんである。
 お話ししながら出発準備していると、昔のとほ宿やYHの朝を思い出す。2019年の今となっては出発する方も見送る方ももはや中高年であり、あの頃の朝は、知らない人に見送られる気恥ずかしさも込みで旅の思い出になっている。今はもう北海道に来なくなった人も、どこかで時々楽しかったあの頃の旅を思い出すかもしれない。
 昔のことを思い出したのは、空の明るさと雲の薄さ、出発できるという嬉しさ、いくつになっても変わらないうきうきするような北海道ツーリングの実感故である。

 5:30、札友内鱒や発。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 しばらく国道243では、雲は低いものの軽やかであり、青空が見える隙間が増え始めていた。

 しかし開けた牧草地にから釧路川沿いの山裾の森を抜け、屈斜路から屈斜路湖岸区間に移る間に、空はやや厚めの雲に覆われてしまった。外周の山を眺めても、裾から上が雲に隠れている。ただ周囲は未だ明るく、雨が降る気遣いは無いのが有り難い。今日は津別峠に向かおう。

 屈斜路から裏道の農道へは行かずに、国道243を継続する。数年間ずっと屈斜路湖岸区間で経由していた裏道は静かで素敵な道なのだが、去年はウランコシの手前で農家が犬を放し飼いしていた。ここだけ国道243へ迂回して、あとは裏道を経由すればいいのだが、現地に来てみるとそんなことも面倒臭い。放し飼いは熊対策かもしれず、そう言えば裏道では全体的にところどころ熊出没の看板も立っているし、道端の茂みから熊が出てきそうな気がしないでもない。などと思っている間は農道ではなく国道243を選ぶんだろうな。

北海道Tour19#4 2019/8/11(日)札友内→生田原 北海道川上郡弟子屈町札友内 国道243 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 国道243は道自体はどこをどう見ても国道ではあるものの、国道で一番問題な車の量は少ない。屈斜路湖岸のなだらかな山裾に、適度に一直線で適度に時々曲がったり起伏して続く道の周囲に、山裾へ続く畑や屈斜路湖が伸びやかに拡がる。要するに、こっちで十分に楽しい道なのだ。

 和琴半島キャンプ場入口では、Tさんが昨夜ここに泊まったらしいことを思い出す。もしかしたら今はテント撤収中かもしれない。北海道で知人に会うなんてことも久しくやってないので、久しぶりに誰かに会っても良いかなとも思う。まあ現実としては、どうせキャンプ場を探してもTさんは見つからないだろう。それに今日は条件が合えばチミケップ湖を経由したい。そしてチミケップ湖では可能な限りゆっくりしたい。だからと言って撤収を急がせといて、いざ一緒に走ったら多分こちらが余りに遅くて、Tさんは退屈だろう。

 などと考えているうちに屈斜路プリンスホテルが見えてきた。もうウランコシである。次第に湖岸の雲は低く、陽差しが消えて辺りは薄暗くなっていたものの、曇りだろうが何だろうが、雨が降っていなければ有り難い。行くぞ津別峠に。

 6:15、ウランコシで道道597へ。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 津別峠越えへ「突入」だ、と思うぐらいに、取付からの7%は直登であり、視覚的に厳しく、森の入口まで落ち着かない。しかし森に入って150mぐらい登ると、坂に緩急が出始めて多少は楽になるのがよくわかる。いつもより気温が低いのだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 そして身体は楽でも、ゆっくりとしか登れない。いいのだ、ゆっくりなりに淡々と着実に脚を進めれば。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 森に入ってから路面は終始しっとり濡れていた。雨というより、森の中にまで漂うガスのせいだ。高度が上がると共にガスは濃くなり、森の中が薄暗くなってきた。

 気温もますます下がり、毎回標高450mぐらいから感じる涼しい風を、今日は400m辺りから気付き始めた。一昨日から標茶や中標津で感じている寒さを思い出した。これは今年の道東の寒さなのだ。これが津別へ降りたら打って変わって暑くなるのが毎度のパターンだ。涼しいのも今のうちだけかもしれない。

 森が開け始めると、辺りは一面霞の中だった。視界はせいぜい200mぐらい、不穏な灰色の濃厚ガスには明るさというものが全く感じられない。もちろん周囲の山肌など全く見えず、気温も相変わらず低い。

北海道Tour19#4 2019/8/11(日)札友内→生田原 北海道網走郡津別町ウランコシ 道道597 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 がくっと斜度が上がる印象がある最後の100mでも、何だかいつもより淡々と行けてしまった。

 だからと言って登りが速くなっているわけではない。所要時間はいつもと変わらない。

記 2019/11/13

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Last Update 2020/2/16
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