下長谷→平田→平野→横平
(以下#6-2)
→岩松
(以下#6-3)
→宇和島
(以下#6-4)
→吉田→中浦
(以下#6-5)
→明浜→高山
140km
RIDE WITH GPS
昨夜あれだけ星が出ていたのに、夜が明けてみるとなかなか明るくならないほど雲が低く垂れ込めていた。しかも、折角の田舎の朝なので外を軽くお散歩しようと出かけてみたら、雨まで降り始めた。
今日の天気予報は三原で7時から晴れ。宿毛は9時から、宇和島は1日じゅう晴れの予報である。ほんとか、信じるぞ、とは思っても、これだけ毎日当日の朝予報に裏切られていると、流石の私も何が起こってもあまり驚かない気分だ。
朝食中、雨は普通に本降りに変わった。三原の天気予報も現状を勘案したのか、いきなり朝のうち雨、10時頃から1日曇りに変わっていた。宿毛はそれでも9時から晴れのまま、宇和島は午後から晴れの予報だ。まあそれぐらい時間が経っていて、ここ三原から離れたら、確かに三原の現状はどうあれ、何とも言えないとは思える。
朝食後、雨が弱まるのを待っていても雨が弱まる気配は全く無い。というか、宿毛へ出たら晴れるというパターンなのかもしれない、天気予報の通りなら。それならいくら待ってもあまり意味は無いだろう。どっちにしても、出発は早い方がいいのだ。
今朝も雨具を着て、7:25、下長谷「農家民宿 くろうさぎ」発。
県道21から昨日通らなかった町道の来栖野トンネルを経由、三原市街の先から地形図にもGPSにも載っていない新しい道へ。
町外れの交差点は、実は宿毛方面へのかなり緩い峠である。のみならず、一応土佐清水・足摺岬を先端とする半島の東岸、西岸への分水嶺的な場所となっている。船ヶ峠という地名まで付いている。
町中からはほとんど登らず、とても峠という気がしない船ヶ峠の先では、しかしながら峠だけあって、突如平野部の平田へ約200mの下りが始まる。
初っぱなの森の後、一旦下り斜度は落ち着き、中筋川ダムによる貯水池「ホタル湖」が登場。小さい湖ながら、落ち込んだダム湖の周囲には旧道がくねくねしているのが、湖上の陸地を飛石のように橋で横切って行くこちらの道からよく見える。また、新道には湖上で意外に細い道が合流している。
小ネタ的見所のひとつひとつは興味深いものの、さすがに出発直後だし、まだこの辺でのんびりするわけには行かない。それに雨も降っている。
ダムから先の下りは、地図上での距離に比べてやや長く感じられた。その分、いきなり平野が開けて突如平田に到着。標高の割には彫りが深い地形なのかもしれない。
ようやく雨は上がったものの、雲はかなり低く空気は湿っぽく、晴れにはまだ程遠い。宿毛はすぐ近くなので、この辺りは9時頃、いきなり低い雲が切れて晴れ始めるのかもしれない。しかしこれから向かう県道4の谷間は標高は低いものの、海沿い平地の宿毛に比べて晴れ始めるのは遅れるかもしれない。何しろ、三原を出てからここまで晴れる兆しが全く無い。まあ何がどうでも、今のところ雨が上がっている。このまま進み続けるのに、何の変更理由も無い。
中筋川の土手から畑の裏手みたいな道を、例によって裏道GPSトラックで繋いでいつの間にか通過。8:05、平田から県道353へ。
軽い丘越えの後、隣の谷間の平野で県道4に合流。ここから今日前半の山間コースだ。
早速谷間が狭くなってきたと思ったら、下坂本で空気中の湿気が細かい霧に替わった。
細かい霧はけっこう密度が濃い。そして未だに路面は乾くことは無く、雲も低くて暗い。9時から晴れの天気予報通りに晴れ始める兆しはまだ全く無い。
中坂本からはダム新道への登りとなる。標高は100m未満なのに一気に辺りは山深くなった。
例によって私の地形図では坂本ダムが建設中だが、もう完全にダムは完成後ある程度の時間が経過していて、県道4もダム湖外周の幅広新道に切り替わっている。
山肌が切り立って入り組み、深く落ち込んだ貯水池とで作られた上下奥行に掘りが深い空間はダイナミックな変化と共に見応えがあり、ところどころで脚が停まる。対岸に見える旧道っぽくて林道っぽい細道は静かそうで、晴れていればあっちの道も良かったな、等と思う。
しかし天気の現状は、さっき麓で漂い始めた霧粒がますます大きくなり、坂本ダムを過ぎた辺りから雨と呼んで全く差し支えないものに変わり、更に湖岸を奥に進むにつれてけっこうな本降りの雨となっていた。
こちらも晴れるはずという希望的観測があり、次第に強くなった雨に、完全に雨具を着るタイミングを逃してしまっていた。しかし雨具を着るのに都合がいいような、施設っぽい建物や民家、湖岸っぽい展望あずまやや適切な木陰も全く現れなかった。気温の高さと登り基調の道と化繊の衣服により、辛うじて体温が下がること無く助かっていた。
記 2017/7/4