紋穂内→咲来→咲来峠
(以上#7-1)
→歌登→小頓別→敏音知
(以上#7-2)
→上駒→知駒峠
(以上#7-3)
→中問寒→上問寒
(以上#7-4)
→南幌延→幌延
(以下#7-6)
→オトンルイ→天塩
169km
RIDE WITH GPS
牧場が続く上問寒で、上幌延への道道645へ。
私の古い地形図には、この道道645は載っていない。道道785の問寒別〜北進と同じく、確か以前のツーリングマップルにも載っていなかったように思う。
道道785も南幌延も基本的にあまり人口の多い場所ではなく、一般的にはあまり通る必然性は少ないと思われる道だ。今日の私の訪問目的について言えば、道北の未済経路消化が大きな目的だ。
標高30m程の分岐から230mちょっとの峠へは、低山を巻いてゆく比較的開けた登りが続く。
道幅は広く、掘り割りや法面の形状は安定していて、道全体に近年新規に山に通して開通した道らしさが一杯だ。
ただ周囲の茂みが密林と呼んでいいような深い森なのは、道北の低山毎度のパターンだ。そして毎年、宗谷本線沿いが曇りでも、こういう低山にはべっとり雨雲が溜まっているという光景に、私は出会っている。
今日は雲は低くても雲が動いていて、その色も眩しく、路面には日差しが照りつけてやや暑い。峠まで標高差200mを甘く見ていたら、登りは意外に長く感じられた。
峠の向こうもやはり密林の新道だった。
下りきると低山に挟まれた狭めの谷間で、集落はおろか民家も無い無人の牧草地だけがしばらく続いた。
峠区間が開通する以前から谷間には牧草地のための道が通っていたようで、いつの間にか道道645は真新し目の今風の表情から、適度に枯れたごく普通の舗装道に変わっていた。ただ、あまり広くない谷間と道幅のせいか、何とは無しに漂うワイルドなニュアンスに、何だか不安にさせられた。
狭い牧草地の脇で、地図を確認するために脚を停めてみる。さっき上問寒で感じた向かい風は、道の向きが変わって追い風気味に変わっていた。やや強い風に乗って、次から次へとどんどん雲が動き、全体的に天気は晴れに向かっていた。
クロワッサンを食べていると、この物寂しい雰囲気の道に、意外にも時々車が通る。それも明らかに知駒峠より車が多い。上問寒の牧場農家の方は、最寄りの市街地である幌延へ出るのに、この道を使うのが一番便利なのかもしれない。
前方の谷間が開けてやっと民家が登場し、14:10、上幌延着。
ここで近年道北での私的幹線となっている道道256に合流。道道645を通りながら、こんな道、道道256のどこから分岐してたのかなと思っていた。今まで全く意識していなかっただけあって、道道256から眺める上問寒への分岐は、やはりかなりさりげないものだった。
いよいよここからサロベツ原野東端、道の周囲が一気にサロベツ原野側に拡がった。
今まで追い風方向だった風が変わった横風の中、幌延に向かう間に空は更に晴れ、日差しがじりじり熱いほどになった。明るく眩しい午後の日差しは風景をとんでもなく高コントラストに、鮮やかに変えていた。
14:45、幌延着。
町手前のいつものセイコーマートで小休止とする。Hotchefでは豚丼を入手できた。今年は入ったセイコーマートで豚丼を仕入れることができる機会が多い。他にもトウキビにアイスを、一気に腹に押し込んでおく。ここまで食料は足りていたし、別に飢えているわけではない。でもいいのだ、ここまで通ってきた峠は標高500m未満に300m未満、ここらで一杯食べておくのに何の問題も無い。
次から次へとむしゃむしゃ食べる間に、遂に空から完全に雲が消えた。傾いて赤みを帯び始め、それでも眩しく強い日差しが、風景全体を更に印象的に、鮮やかにしていた。15時、天塩へ続くサロベツ原野を前にして、天気予報通りの展開となっていた。
記 2017/12/6
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