北海道Tour11#3-5 2011/8/13 塘路→厚岸

塘路→(道道221他)阿歴内→(道道1128他)太田 (以上#3-1)
→(道道813)西円 (以上#3-2)
→(道道813・農道)奥行→(国道243)厚床 (以上#3-3)
→(農道・道道988)恵茶人→(道道142)新川
(以上#3-4)
→(道道123)厚岸  165km  RIDE WITH GPS

後静の砂浜 霧多布島がいよいよ間近に RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 新川から火散布経由で厚岸へ 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 あまり休みすぎないようにして、15:40、霧多布発。
 浜中町出身のモンキー・パンチさんが、ここをイメージしてルパン三世の初代エンディングの原案にしたという琵琶瀬湿原。真っ赤な夕陽の草原を何処までも走り続けるオートバイを思い出しながら、寂しい海岸を再び向かい風に悩まされつつ進む。

 道が丘陵にぶつかって、おもむろに乗り上げた琵琶瀬高台。まあ当然のように今まで通ってきた琵琶瀬湿原、霧多布方面の展望が広がった。

琵琶瀬高台到着 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 その展望が凄い。比較的間近な緑の湿原、霧多布市街、その向こうの緑の丘陵、霧多布島に真っ青な太平洋が、もう一望なのだ。
▼展望220° 琵琶瀬高台から琵琶瀬湿原、霧多布方面を見下ろす

琵琶瀬湿原を見下ろす RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 丘の尾根上の道道123からは、反対側にやはり当然のように一面に太平洋が拡がっている。要するに360°全部見えるのだ。凄い展望に加え、丘の上なので上下にも空間が開けて、空の中にいるような開放感だ。だいぶ傾いてきた赤い光の中で、有頂天になって写真を撮りまくってしまう。
▼動画50秒 道道123 琵琶瀬高台から展望360°

湿原云々より、ただただ青と緑の大空間 PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5

 この道は何度か訪れているが、こんな景色は記憶に無い。雲の中から部分的に湿原と霧多布市街を眺めたような記憶は無いことも無いが、そもそも初訪問の1986年以来、いつも曇っていたのではなかったか。いかに今日の晴天が私的過去最大級かを改めて実感する。

こちらは太平洋 空を映して真っ青 PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5

 琵琶瀬高台からは渡散布、火散布、藻散布と丘陵と漁村が続く。

 16時半を過ぎて景色は次第に日差しに染まり、目に見えて赤くなり始めてきた。

 一方丘陵部では日影が増え、風が冷たくなり、先は見えてはいるもののやや気が急く行程となってきた。

 藻散布沼からは、岸辺に今も建物だけ残っている1986年に泊まった「白鳥の家」を見送り、道は厚岸から続く台地上へ登り、そのまま厚岸手前までほとんど台地上の森の道となる。

火散布から涙岩先経由で厚岸へ 赤は本日の経路

 概略西に進んでいるので、だいぶ低くなった日差しは正面気味。森の木々からの逆光が大変眩しい。

 涙岩先ではその森が突如開ける。夕陽の中で海は明るい水色、笹原の緑はますます鮮やかだ。

涙岩先で森が開けた PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5
振り返る景色は真っ赤っか RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 霧が出やすいこの道、太平洋上も含めてこれだけ展望の効く日はほんとに珍しい。いい1日だった。近年の道東訪問の中では出色の晴天だった。

 それでも17:30を過ぎると、凄い早さで森の中から空へ霧が浮かび上がり、時々太陽を隠すようになってきた。

 明日以降は昨日の予報通り、この激晴れが曇り基調に変わってゆくのかもしれない。

厚岸湾に降りてきた 一面オオハンゴウソウの畑?に建つ小屋を発見 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9
西円から恵茶人経由で厚岸へ 赤は本日の経路

 18:00、厚岸「厚岸愛冠YH」着。

 東日本大震災により、この厚岸も漁港や蠣の養殖に影響が出たと聞いている。しかし、夕暮れの蒼に沈みつつある目の前の厚岸港は平穏そうで、とりあえず地震の影響は収まったと言えるように見えた。ただし、路面には段差や隆起が残る箇所がみられる。都内も場所によっては似たような状況かもしれない。

 

 今日の厚岸愛冠YHはお客さんが2人。部屋は前回個室だったのが、今回は相部屋で、大部屋のあっちとこっちに店開きだ。食事も前回のような個人的過去YH最高級のゴージャスさは影を潜めていた。まあしかし、蠣もサンマもちゃんと出ているし、地の物たっぷりで質量共に全く不足は無く、YH水準は軽く越えていると言えた。何より、北海道旅行が全盛期の70〜80年代から旅人を見つめ続けてきたであろうお婆さんがまだご健在で、ほっとした。末永くお元気でいていただきたい。

 食後、相部屋のバイクおやじが、部屋の中で長電話をはじめてやや閉口したが、それ以外は実直そうな人だったのと、電話の内容が家庭にいかに気を遣って北海道まで辿り着いたか、いかに他のライダーに会わなかったとか、仲間相手のナミダを誘うような内容だったので、まあ我慢しておくことに。

 寝る前に窓の外、屋根からの水滴の音に気が付くと、外は深い霧の中。これだからこの辺りの天気は全く読めない。

記 2011/11/15

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Last Update 2020/3/20
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