北海道Tour25夏#4-1
2025/8/10(日)札友内→生田原

札友内→津別峠
(以下#4-2) →津別
(以下#4-3) →美幌
 85km  RIDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 4時の天気予報は朝の弟子屈町からお昼過ぎの北見市まで晴れか曇り。北見市では14時と15時に降水確率50%になっているし、最高気温29℃とやや高めではある。まあしかし、全体の傾向は昨日と変わらず、出発に当たって文句は無い。じゃあ行きますか今年は、津別峠。登れるのかな、ほんとにおれは。
 外へ出ると、弱い風がしっとりしていて、雲はかなり低い。まあ、いざとなったら屈斜路湖岸から弟子屈へ引き返しても8時の快速には全然間に合うだろう。何だったら川湯温泉へ行ってもいい。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 5:20、札友内鱒や発。霧が深く視界は2〜300m、牧草地を囲む山々は全く見えないし、やや薄暗い。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 釧路川の森を抜け屈斜路の畑に出ると、山々を覆う雲が切れ辺りが明るくなり始めた。順当な展開だ。

 やがて青空が見え始めた。赤みがかった朝日に照らされた山々の緑が、輝くような色濃度で目に飛び込んでくる。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 きりっと涼しく静かな広がりの中少し脚を停めてみた。別に大した絶景でもない。でも、これこそ夏の北海道だと思った。何だか久しぶりに出発の気分を思い出した気もした。

 何となく煮え切らなかった気分が吹っ飛んだ。とにかく走り出し、現れては消えてゆく景色を見逃さないよう1日過ごしてみよう。行程4日目にして、自転車ツーリングの世界に戻って来れた瞬間だった。

 未だ6時前。国道238の屈斜路湖岸区間は車が少ない。そうじゃなくても、周囲には緩やかな起伏に山裾まで畑が適度に拡がっている。落ちついた風景に身を置ける、走っていてとても楽しい区間だ。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 6:05、ウランコシ着。ここから道道588、津別峠への登り開始だ。
 初っぱなの取付区間は直登の視覚と、道道ではやや厳しめの7〜8%登りが、ここまで平坦な道を進んできた脚に堪える。例年より厳しいような気すらする。大丈夫、今年は荷物が軽くなっているからと思い直し、ペースを下げて淡々と、森と霧の中へ。

 森に入ると空気が急に冷えて涼しくなった。これならいつも通りの津別峠だ。霧が漂ってはいても意外に明るい森が、居心地が良い。茂みは高いので、あまり熊のことは考えないようにしよう。幸い、車がこの時間にしちゃあけっこう通っている。

 短いつづら折れを2〜3回経ると斜度に緩急が現れ始めた。緩い箇所で手を抜けるので。多少登りやすく感じられる。身体が慣れてきたのか、荷物が軽くなっていることを実感できるようになってきた。まあ、一昨日まで2日丸々運休で昨日もかなり楽々の行程だったしな。

 標高400mを過ぎると、薄い霧が幽玄と漂う明るい森の中に、これまでの座った空気と違った涼しいながら通り抜けてゆく風が感じられ始めた。そして木立の間に明るい陽射しが射し始めた。霧と雲が切れ始めたのだ。

 標高500m、600mではつづら折れが大きくなり、道は山肌を巻きながら高度を上げてゆく。辺りは未だガスっぽいものの、もうすっかり明るい。津別峠の展望台からこちらを見下ろすと、雲海が溜まってるんだろうな。ここまで例年に比べて明らかに楽に登れている。フロント+サドルバッグ化の効果は大きいと実感できた。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 しかし、600mから峠まで最後の100m一登り、斜度が上がる区間ではやはり脚と身体ががくっと重くなった。地形図とGPSと目の前の尾根を見比べ、力を残してゆっくり登ってゆく。落ちついて落ちついて。

 

 7:30、津別峠着。クロワッサンを一つ口に押し込み、ここまで取っておいたフロントインナーにギヤを入れ、展望台へ向かう。10%を超える斜度が200m続く、私的年間最重要区間の一つである。

記 2025/10/20

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Last Update 2025/12/3
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