北海道Tour25夏#4-4
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列車に乗って北見を過ぎ留辺蘂を過ぎ、途中山々の上に雲が出ているのを眺め、チミケップ湖に行ったら今日は晴れたかな、曇りだったかななどと考える。その一方、生田原で降りてもまだ身体は何となく落ち着かない。やっぱり走らないでよかったとつくづく思う。
列車に乗っている間に、明日の天気予報をチェックしておく。まず、下川・美深・雄武で13時以降雨50%。これだけだと確実に運休だ。しかし午前中遠軽・滝上は晴れ、最高気温もせいぜい27℃とそんなに悪くない。というか走らないのは勿体無い天気だ。ただでさえ、この区間は運休する場合が多いのだ。
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何度も来る度にこの区間を運休していた間、暖めていた計画がある。午前中晴れなら、西興部から名寄行きバスに乗って名寄・美深・仁宇布と輪行できるかもしれないと思っていたのだ。明日は西興部で11時と12時が雨50%だが、これなら少し雨に降られても、西興部12:53の名士バスに乗れたら名寄14:03着。名寄14:31のサロベツに間に合い、16時半頃にはファームイントントに着ける。
2023年の訪問時には、西興部11:25で下川は12:45。下川でもバスに間に合うどころか、何なら名寄まで自走しちゃってもいいかもしれない。その時はノースキング発5時だった。早い出発時刻ではあるものの、明日この時刻で行動することを目的に、早出する必要があるというだけの話だ。尚、この行程ではデマンドバスの予約をしておくことが前提条件となる。
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自転車を組み立てていると、同じ列車から生田原で降りたおじさんが声を掛けてきた。こういう時、最近の私は冷たい。
「私もこういう自転車持ってるんですよ。昔旅したなあ」
「もっと乗ってあげてください。絶滅危惧種とか散々言われてます」
とか答えてしまうのだ。私にも言い分はある。作業中話しかけられると、それに気を取られて手順を間違えてしまうことがあるのだ。時間に余裕があっても間違えるときは間違えるし、手戻りでやり直せばその分時間が掛かる。時間が掛かってその後余裕が無くなるばかりか、列車を逃して次は1時間2時間後とか、出発前だとフロントバッグのベルトを締め忘れて走行中バッグが前に投げ出されたり諸機器が傷ついたり、GPSの電源を入れ忘れて貴重な記録を取ってなかったりすることもある。部品を間違って無くしたらボルト1本だって行程終了になってしまう場合だってあるのだ。それが自転車だ。
一体そういうことをちゃんと考えた上で、人の輪行作業中におやじは話しかけてくるのか。単に手持ち無沙汰で自分語りしたいだけじゃあないのか。気楽すぎないか。どうなんだ!
と半ば真面目に、切実に思っているのだ。
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14:30、ホテルノースキング着。チェックインは15時からなので、ロビーで少し時間を潰してから部屋に入り、風呂の後は夕食まで一寝入り。
明日の天気予報はさっきと変わらず。よし、西興部か下川まで走ってバスに乗ろう。無理しない60台の旅、ということで、この段階でデマンドバスも予約してしまった。
新装備で輪行の機動性が上がっている、と今更ながら気が付いた。一方で、生田原から全輪行、旭川経由で美深へ向かう場合に使っていた特急大雪が、今年は無くなっちゃってることに気が付いた。代わりに快速が運行されているので、全輪行で旭川経由美深へ向かうこと自体は問題無い。でも、これはこれで象徴的な出来事であるように思えた。
記 2025/10/20
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