四国Tour23#2
2023/4/30(日)木屋平川井→東祖谷京上-5

木屋平川井→穴吹町宮内 (以上#2-1)
→貞光皆瀬川向 (以上#2-2)
→葛籠 (以上#2-3)
→桑平
(以上#2-4)
→見ノ越
(以下#2-6) →東祖谷京上
96km

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 

 15:40、桑平のスキー場通過。標高1350m。最高地点まであと100mちょっと。ここまで脚を着いては休みながら登ってきているせいで、たかだか700mに2時間半もかかっている。かなり余裕を見込んだ行程のお陰で、これでも何とか最低限夕食には間に合うだろうとは思われる。

 一旦斜度が落ちついてくれたのは有り難かったが、引き続き国民宿舎まで道は更に最後の登りとなっていた。

  A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 16:10、ラ・フォーレ剣山前着。標高1454m。ここが本日の最高地点である。手持ちの地形図には国民宿舎と描かれているので、ついさっきまで国民宿舎を目指していた。でも麓から頻発していた「ラ・フォーレ剣山」の看板に、あれは国民宿舎のなれの果てかもしれないなどと思ってもいた。
 与作最高地点の見ノ越へ、山中からいきなり下って来て合流する国道438の、ここが最高地点なのだ。2004年に与作から見ノ越を登り、国道438には少しびびっていただけに、ぼろぼろの到着ではあるものの長年の宿題が果たせて大変嬉しい。

 気が付くと、というよりもう大分前からかなり冷えている。登りの発熱が無くなればやってられないほど寒くなりそうだ。レインジャケットを上下着込み、下りに備えることとする。標高600mちょっとの宿まで800m。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 くるっと稜線を回り込むと、剣山を囲んで彼方へ続いてゆく稜線と、山肌に囲まれた空間が一気に拡がった。山々は新緑一色というより、明らかにまだ葉が出揃っていない早春の趣だ。そのちょっと寒々しいような山々に囲まれ、西へ開けて続いてゆく谷間とうっすら雲が拡がった空が、赤っぽくなり始めた夕方の光で一杯になっている。以前剣山の裏側の剣山スーパー林道で、こんな風景を眺めて「まだ続くのかよ」などと思っていた事を思い出させてくれた。

 稜線近くに国道438の細道は張り付いて、見ノ越まで下ってゆく。山肌に沿って道が向きを変えると共に、山々の眺めは刻一刻と変わってゆく。全体的に春というより早春の、ちょっと寒々しいような眺めであると共に、2004年に与作側から登ってきて見ノ越手前で眺めた、国道438に漂う厳しい雰囲気の秘密が納得できたように思えた。これだけでも国道438訪問の意義があったというものだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 いや、与作合流まであと少し。転倒などしないように気を付けねば。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 16:20、見ノ越着。ここまで想定外に難儀した今日の行程だった。しかし何回か下方修正したタイムリミットの16時半には何とか間に合った。これで宿の夕食時刻には迷惑を掛けずに済みそうだ。
 2004年の訪問を思い出しつつ、今回は国道438側に自転車を立てて写真を撮っておく。宿題の詰めみたいなものであり、大変感慨深い。

 

 短いトンネルを抜けて、木屋平側にも行っておく。

 「朝はこっち側の谷間にいたんだよな」などと思いながら見渡す空間は、険しい山肌に挟まれた谷間が稜線の間を一目散に下ってゆく。与作が稜線近くに貼り付いて下ってゆくのもよく見える。雄大とか絶景というより、その空中細道っぷりがハードボイルドで怖ろしさすら感じさせる。やはり剣山を挟んだ剣山スーパー林道にも似ているかもしれない。2004年には幅広の新道が豪快に谷間をのたうち下ってゆくのを目の当たりにして、麓まで中尾山林道に避難したことが印象に残っているが、道が拡がるのはもう少し下った先の風景であり、見ノ越からはしばらく細道が続いていることも思い出した。

記 2023/5/28

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Last Update 2023/7/18
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