北海道Tour23#7
|
|
窓の外、森の上が明るくなり始めたっぽいので、外に出てみることにした。
ファームイントントのデッキからプライベート牧草地、テントに青空が拡がっている。過去に撮った写真と同じ風景が目の前に拡がっているのが大変嬉しくもあり、あまりに同じすぎて何だか奇妙な気もする。いや、テントが建っていたり茂みや木の形が少しづつ毎年毎年違っている。とにかく、夏の晴れの朝であることは間違いない。1日ずっと晴れとの天気予報通り、夜明けから申し分無い晴れなのである。
朝食が7時からとのことで7時に朝食を頂き、7:20、仁宇布発。
交差点から、まだそんなに暑くない晴れの仁宇布をのんびり登ってゆく。去年も朝から凄い晴天だったことを思い出す。こういうことは何年か続き、また雨の年が何年か続くような場合が多いような気がする。根釧台地もチミケップ湖も津別峠もそんなような気がする。今年訪問したら雨だったという場所があっても、それがその年の特徴だったというだけの話なんだろう。
などとしみじみ今日の訪問そのものに感謝しつつ、明るい牧草地の緩い登りを緩々と通り過ぎ、未だ薄暗い森へ。
道が森の中に入ると、まだ陽が差していない木陰がひんやり涼しい。日なたはもうかなり暑くなっていることを改めて感じる。
盆地外れから西尾峠までわずか70mの一登り。ひんやりした森の闇に、熊が息を止めて潜んでいると思うと怖いので、考えないように努め粛々と脚を回す。何度か道が曲がって峠周辺の鞍部に達し、そのまま平場を乗りこえる。いつもの西尾峠の通りだ。しかし木彫りの峠標識は去年から無くなり、峠の目印は町境の駐車場に変わっている。
盆地外れから西尾峠までわずか70mの一登り。ひんやりした森の闇に、熊が息を止めて潜んでいると思うと怖いので、考えないように努め粛々と脚を回す。何度か道が曲がって峠周辺の鞍部に達し、そのまま平場を乗りこえる。いつもの西尾峠の通りだ。しかし木彫りの峠標識は去年から無くなり、峠の目印は町境の駐車場に変わっている。
峠の先も、しばらく鞍部の平坦に近い緩い下りが続く。緩くても脚を停めて速度は上がってゆく。やはり決定的に登りとは違うのだ。
がくんと斜度が増え、しばし谷底へ一下り。
谷底に降りると斜度は再び緩めに安定し、そのまま風烈布川に沿って延々と谷間がひたすら続く。
森まっただ中の一連の流れは、仁宇布発の行程でのいつものこと。逆方向で歌登から仁宇布に向かう時は、これが全部登りに替わる。下りの反対は登りというだけの話なのだが、下りであまり脚を回さず長い間進めているのが何だか申し訳ないような不当な得をしているような気がする。
申し訳ないと言えば、この間ずっと森に睨み付けられているような、静かな圧迫感が感じられるのだ。或いはこれが、生い茂る森の生命なのか。下りに任せて20後半〜30km/h、ささっと次々通過してしまうので、少しはその圧力から助かっている。そして今朝はその圧迫感が、夏らしい朝の陽差しに照らされた眩しい鮮やかさと表裏一体だ。道の向き次第では陽差しが直接路面を照らし、木陰も明るく眩しい緑色なのは昨日の下川・上幌内・仁宇布の道道60道道49と同じだ。とにかく明るい眩しさが生々しい、今朝の道道120だ。
音標へのダート道道880の、いかにも林道っぽい分岐を過ぎる辺りから、日なたが暑くなり始めていることを感じ始めた。直射日光が鋭い。下りに任せて下っていたうちは気付いていなかった。
牽牛休憩所で辺りが開けて路上が日なたに替わると、まだ8時台後半なのに紛れもなくけっこう暑い。天の川トンネルの涼しさが大変助かるのも、逆に外の暑さを実感させられる。
トンネルの向こうはもう大曲まで一下り。
大曲でちょっと脚を停めるかと思っていた通りに少し脚を停め、補給食のパンを引っ張り出して食べ、水を飲む。一息付いて改めてやっぱり、というよりかなり暑いのだった。道北の山奥でこれだけ暑いんだから、今日はこの先やってられないことになるかもしれない。
記 2023/12/25
#7-2へ進む #6-6へ戻る 北海道Tour23夏 indexへ 北海道Tour indexへ 自転車ツーリングの記録へ Topへ