北海道Tour23#15
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5時半過ぎ。明るくなり始めたファームイントントのプライベート牧草地に濃霧がかかっている。天気予報は相変わらず午前中晴れだ。晴れの日の早朝にはありがちな濃霧であるように思われる。
6時を過ぎると、上空に青い空の色が見え始めた。これなら晴れは間違いないだろう。今日は予定通りまず道道120で歌登、咲来峠から国道40に向かって美深廻りで仁宇布に帰る計画だ。朝は青空の山間をじっくり楽しみ、途中の歌登セイコーマートも道の駅びふかの売店も楽しみだ。帰りは既知の道を淡々と帰ってくればいい。
心配なのは山間のクマ。ましてや秋。まあ、あまり考えないでおこう。
7:25、仁宇布発。
肌寒い空気の中、仁宇布の交差点近くまで降りてきたら、辺りの濃霧が消えて空が晴れた。
道道120に進むと再び霧が出始めた。晴れているのは交差点の近くだけのようだ。朝のうち寒いぐらいは覚悟している。むしろ想像より、今は暖かいぐらいだ。
山裾の霧を伺いつつ牧草地を過ぎ、山腹の樹海と西尾峠への登りに突入。
仁宇布側からの登りはたったの80m。斜度も緩く辺りは寒い。登りが遅いなりにするするっと登れる。
フリースを着ていて良かったと思えるぐらいの気温ではあるものの、手袋は必要無いことはやや意外だ。2019年は西尾峠じゃなくて美深への下りだったにも拘わらず、かなり冷え込んでいた。指先が凍え、しょっちゅう立ち止まり首筋で暖めていた程であり、用心して今回は手袋を持ってきている。この先上徳志別まで無人の森が20km以上続く。山間で少しでも過ごしやすい気温であることは助かる。
8:05、西尾峠をそのまま通過して鞍部の平地へ。この辺りから霧が消え、晴れと言っていい青空が拡がった。
有り難いとか嬉しいとかより天気予報通りの展開だし、今日午前中は、天気についてはあまり心配していない。でもやはり爽やかな朝であることは有り難いし嬉しい。それにこの先しばらく無人の山中なので、曇りだとちょっと不安かもしれない。
峠の下からフーレップ川の谷の底まで下り、更に延々と谷底を下り続ける。
明るい陽差しに照らされた森は、仁宇布側より明らかに葉っぱの色付きが進んでいる。やはりこの時期道北は秋まっただ中であり、毎日紅葉が目に見えて色づいてゆくのだ。未だに毎日30℃台まで気温が上がっている東京を思い出す。日本は広い。
音標への分岐、天の川トンネル。道北スーパー林道分岐を過ぎ、大曲へ。追い風に乗った下り基調の快調な、というより気楽な行程だ。
この低い気温で向かい風じゃないのも助かる。大きな心配はクマだけではあるものの、車が意外にやって来るので、あまり不安な気にはならない。
大曲では、何年か前まで建っていた炭焼き小屋みたいな小屋が、もう完全に無くなっていることを確認できた。前回もそんなことを眺めたと思っていたが、暑くてそれどころではなかったように思うし、今日こういう余裕があるのも、わずか一月前に同じ道を通れているからだと思う。
記 2024/2/18
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