北海道Tour23#15
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8:50、上徳志別着。晴れていて風が無いと、やはり盆地の全てが夢見るように静かな風景だ。白っぽい陽差しのせいか、明るい緑の牧草が夏よりも軽い色に見える。これが秋の風景なんだろう。
夏に脚を停めた東側の牧草地、そして西側の牧草地で少し脚を停めてみた。人の手による牧草地の拡がり、防風林などと周囲の地形が作る風景が好ましい。
そういう風景がいくつも集中している。ここが里であり、多くの人が関わって創られてきた営みとその眺めなのだ、と思う。
立ち止まっては写真を撮り撮り、9:30、志美宇丹着。上徳志別から40分もかかったものの、ここが間違いなく今日の見所の一つだ。焦って急ぎすぎるようなことが無いようにせねば。
夏にいつも脚を停めるバス停に表敬訪問しておく。さしあたって何か飲む必要があるとは言えないものの、ここでいつものように缶コーヒーを飲んでおく。
志美宇丹でも、牧草地を取り巻く蕗の茂みと広葉樹が色付き始めている。やはり全体的に進んでいる秋を感じさせる。
等と感傷的になっていると、風に乗って雲が次々やって来ては飛んで行くのに気が付いた。梢がざーっと音を立てて風に揺れる度、木の葉が空中を飛んで行く。谷全体に風が吹き始めている。天気予報で午後曇るだけあり、晴れてはいても雲は完全に消えることはなさそうだ。
辺渓内から盆地に降りて、歌登へもう一下り。相変わらず辺りは日なたの中。それに追い風でなかなか好調だ。
歌登から先は、この風が一気に向かい風に変わるはず。そのことはあまり考えないことにする。
10:25、歌登着。あれだけ上徳志別と志美宇丹でゆっくりしてこの時刻。なかなかいい感じだ。楽しみにしていたセイコーマートではあるものの、パンは十分持っている。この先補給地点にはそんなに困らないはず。カップ麺だけ普通に食べておく。
店の前の風景を見ながら思う。普段と全然違う場所に、夏に続いて来れている。そしてまた出発し、夕方は仁宇布に帰っている。我ながら何だか不思議なぐらい、有り難いことだ。
記 2024/2/18
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