北海道Tour23#11
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道道70が山裾の中腹をあまり下らずに進む間、谷底の二股川はどんどん高度を下げ、眼下のけっこうな渓谷となった。谷間東側の稜線が高度を下げてくると、道は突然谷底へ下り始め、森の中から農村が登場。二股に到着したのだ。
全国の二股の例に漏れず、ここも留辺蘂川と二股川が谷間で合流している。そしてこぢんまりとしながら、山間の里らしい纏まった拡がりのある集落だ。初めて訪れる集落だと思う。ちょっと山中から人里に降りてきたところで、少し足を停めて地形図を確認しておく。
道道70は二股の中程で方向を変えて留辺蘂の丘を越え、美馬牛方面へ向かってゆく。地形図によると、道道70と別れたこちらの道は、もう少し細い農道だか町道だかに変わり、二股の先更に狭くなった谷底に続いてゆくようだ。この道が、1986年に私が美瑛西側から入り込んだ谷底のダートと思われる。そして二股のもう少し先で、美馬牛へ別の道が分岐していることになっている。谷底ダートは、確か向こう側から2回以上通った記憶がある。しかしここ二股まで辿りつくこと無く中で分岐するダートで留辺蘂の丘に登ってしまったと思う。まあ、ちょっと進めば知っている道になるんだ、と何となく安心できた。
地形図で見た通り、道道70は広い普通の道道っぽい佇まいのまま留辺蘂の丘に登っていった。こちらはそのまま町道となった谷底の道を、更に先に進んで行く。
しかしもう1本の美馬牛への道が分岐する箇所で、こちらの町道は突如更に細道に変わり、狭い河岸の森に突入していくようだった。細道というか、雰囲気的に何だか廃道っぽいあやしさがぷんぷん漂っている。スマホで確認すると、この先で道は途切れているようだ。道の荒れ方を見る限り、或いは本当に廃道になっていても不思議じゃなさそうだ。ここで思い出した。向こう側からだとこの道、確か途中から新道建設のため通行止めになっていたはずだ。
ここはもう美馬牛へ向かう道へ脚を進める方がいい。仕方無く、折り返すように分岐して美馬牛へ向かう。
ところが谷が開けている方に向かっているのに、道はやや深めのダートに変わってしまった。谷が再び開けるまで距離は短かそうだし、特に谷が狭くなるような箇所も無さそうなので、引き返しを余儀なくされるようなことは無いと思ってはいた。でもやはり、熊が現れそうな茂みはちょっと不気味で怖ろしい。
おっかなびっくりのろのろと谷底のダートを進んだ後、道はめでたく舗装に変わり、間もなく既知の風景が現れたときは嬉しかった。
確かここも谷間への下って登ってが面倒な印象があり1986年以来訪れていなくて、その後どこだかわからなかった場所だ。ここなら、もう美馬牛は近いはず。
急に人里っぽくなった片田舎の畑の中から留辺蘂の丘を経由、ぐるっと南から回り込むように美馬牛へ。
記 2024/2/11
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