北海道Tour22#6
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6:45、北落合中央着。
空に雲が増えてきている。空の高い部分にうっすら、しかししっかり拡がっている薄曇りだ。薄い雲ではあるものの陽差しは遮られていて、風景全体に期待したような明るさは無い。少なくともすかっと青空という感じではない。そしてこの状態が、北落合にいる間に劇的に改善するとも考えにくい。
でも、どんより曇りでなければ上々とも言える。何しろ、4年振りにまた北落合に来れているのだ。北落合に来れていること、そのこと自体が文句無しに心から嬉しい。ならば今日の北落合を存分に眺め、そこに身を置こう。
北落合の小中学校はもう大分前から集会所に変わっている。建物の前には屋外散水栓がある。もしかしたら水が飲めるのかもしれない。今のところはまだボトルに水がほぼ満タンなので必要無いものの、憶えておこう。
何は無くともこのまま680m地点を目指し、畑の中淡々と脚を進めてゆく。最高地点の標高は狩勝峠より高いし、それだけに開けた畑の農道は実は結構な登りである。
ゆっくり進むのと共に、デスクトップの写真で見覚えがある風景が次々と現れ、通り過ぎてゆく。いつもの感覚がとても嬉しい、またここに来れた。
7:20、680m地点着。
いつもはお昼のこの場所、今日はまだ7時台だ。空に薄い雲が拡がり、陽差しは出そうで出ないものの、時々薄日が出てくれている。薄曇りではあるものの、過去に朝訪れた中では一番晴れているようにも思う。上々の北落合ではないか。
今日は美瑛まで行けばいい。美瑛発北落合経由美瑛着だと、13時過ぎに幾寅に戻りなんぷカレーを食べて輪行作業を終え、15時に東幾寅から根室本線に乗っていた。今日はこの幾寅パートが丸まる無いので、行程全体として時間の余裕がかなりある。
また来ることができた北落合の風景を前に、しばらく写真を撮ったり補給食をぱくついたり。自転車は汚れているし身なりは汗だくでも、大変贅沢な時間をのんびり存分に過ごすことができた。この後も、久しぶりの南富良野・美瑛コースを焦らずじっくり楽しもう。
8:35、北落合680m地点発。
往路ではえっちらおっちら、景色を眺めて楽しみつつゆっくりと登ってきた農免農道北落合線を、下りで一気に、というより一瞬で通過してしまう。毎度の事ながら登り斜度が改めてよくわかるというものだ。
北落合中央を通り過ぎて幾寅へ下ってしまう前に、これも毎度の立寄り場所へ寄っておかなければならない。
9:25、北落合共和着。1998年以来訪れている私的定点撮影地がある。最初来たときには20年以上も撮り続けようなんて思っていなかったが、丘にすっくと立つポプラの佇まいに魅かれて又来たくなって訪れていただけで、こんなことになってしまった。
丘の上のポプラは今回も立っていてくれた。毎回その姿、そして周囲の木々が少しずつ成長していたり、畑の作物ががらっと変わっていたりした。また、以前道の行く手に建っていた小屋はいつの間にか無くなり、そもそもこの道にフェンスが設けられて入ることができない年もあった。今回はフェンスの扉が開いていて、普通に入ることができ、写真を撮ることができたのは有り難いことである。
北落合中央に戻って幾寅へ。折角なので集会所で水を汲んでいこうかとは思ったものの、まだ水はある。
下る途中、東幾寅分岐を過ぎた辺りで気が付くと、明らかに空が少しづつ晴れ始めている。もう少し待ったら青空が晴れ渡るのかもしれない。でもまあ、帰りかけて晴れ始めるのは毎度のパターンだし、これが今回の北落合だと捉えるのが適切だろう。また来れれば来よう。来れるチャンスを自分で逃さないようにするだけのことなのだ。
10:10、幾寅着。三の山峠へ向かう前に、もう一度道の駅に立ち寄り、自販機やら用足しやらを済ませておく。道の駅は既にかなり混雑していて、昨日幾寅ハイヤーの社長さんに伺った通り、モンベルアウトレットへもひっきりなしに車が出入りしている。盛況と言っていい。南富良野町、いろいろと勝負に出ているね。
案の上、幾寅に寄っている間に空はかなり晴れてきた。もはや10時台、照り返しのものすごい熱さは、根釧台地辺りの暑さの比じゃない。山奥とは言え道央エリアにやって来たことを感じる。昨日もし十勝を走ったら、もっと暑かっただろうな。
記 2023/1/29
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