北海道Tour20#12-4
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集落から山裾へ道は一直線に向かってゆく。最後の牧場の牛舎手前で舗装が終了、ダート区間に替わった。
山裾に近づくにつれ、見上げる雲の色が濃くなり、いつ雨が降り始めても不思議じゃないような表情が漂い始めていた。基本的に辺りは薄暗い一方、雲の狭間から陽差しが出始めてもいて、天使の階段が差していた。
少し畑の中に一直線に続いたダートは、山裾に到達して川原の森の中へ突入した。茂みがやや高くなり、その先で一旦辺りが開けても、そこは人里と森に隔てられた狭い空間でしかない。薄暗いのも手伝って、カラマツの森の中のダートが心細く感じられた。
しかし地図でそう長くない道であることはわかっている。地図通りに道は川原に近づき、美生川を渡り、対岸で上伏古へ下ってゆく舗装道に合流してひと安心。
R0010662.JPG 北海道Tour20#12 2020/9/19(土)帯広空港→八千代町 北海道河西郡芽室町上美生 清流橋にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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下りに任せて調子良く下っていると、ちょうど雲の切れ間から陽差しが射し始めてきた。
こうなると俄然気分もいい。
気分が良くなったところで、上伏古の集落手前から未済経路をもう1本、八千代牧場へショートカットする道へ。
ショートカットだと思って何の気無しに選んだトラックはまたもや森のダート。今度は完全に林道というか森林管理道っぽく、さっきより更に熊が出そうな雰囲気が溢れている。
早く終わってくれないか、とはらはらしながら山裾の小さな谷越え沢をひとつ、もうひとつ、まだあるよ、などと渡ってゆく。路面はところどころ水たまりでズブズブ寸前になった。
周囲が開け、最後のずるずる砂利坂の上で八千代育成牧場に出たときは嬉しかった。過去何度かこの分岐に反対の舗装側から訪れて、こちらのダートを眺め「あんな所は行きたくないね」などと思っていたことを思い出し、何だか可笑しくなった。
八千代育成牧場沿い、一番山裾の道から狙い定めて八千代へ下るつもりが、その道が途中から工事通行止めで1本下手に迂回させられた。
不可抗力で想定通りの綺麗な経路にならかったものの、16:20、帯広八千代YH着。
R0010663-Edit1.jpg 北海道Tour20#12 2020/9/19(土)帯広空港→八千代町 北海道帯広市八千代町基線 帯広八千代YHにて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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まだ16時半前とはいえ、もう辺りは夕方も日没前に向かっていて、未だ明るいものの空気がどんどん冷え始めていた。秋はこれぐらいの到着が良い。
楽しみにしていた夕食の十勝牛ステーキが、やはりものすごいボリュームで美味しい。これが3日間続くのだ。我が生涯で、最も豪華な夕食の3日間になるのだろう、と思った。
今日のお客さんは4組。家族連れは夕食地にはまだ着いていなかったようだ。夕食後に寝てしまったので気付かなかった。
記 2021/2/17
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