北海道Tour19#8
2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布-1

浜鬼志別→浜猿払→浅茅野→ポン仁達内→常盤→下頓別→中頓別→歌登→仁宇布 (以上#8-1)
(以下#8-2) 区間2 (以上#8-2)
(以下#8-3) 区間3 (以上#8-3)
(以下#8-4) 区間4 (以上#8-4)
(以下#8-5) 区間5
 131km  RIDE WITH GPS

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
ニューサイ写真 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 夜が明けても、天気予報で明日の午後から雨なのは変わらない。今日も走れる。
 走れるのはいいんだが、最高気温は何と27℃、ちょっと暑そうだ。この道北まっただ中で曇りなのに27℃。基本的には行程上で1日曇りが続く予報ではあるものの、今日は晴れ基調なのかもしれない。枝幸では夜晴れになってるらいる。泊まる予定の仁宇布では、枝幸の天気予報の方が参考になるらしいから、仁宇布でも夜には晴れてくれるのかもしれない。期待するだけなら構わない。まあ今日一日晴れなくても、長々と雨に悩まされることは無いだろう。
 こういう天気予報を前に、GPSトラックには浜頓別から道道84、知駒峠へ向かうコースが入っている。事前の計画時、いつになるかわからない晴天に備えて可能性含みで域内場所に行くトラックを準備しておき、当日天気次第でできることをする、という方法で予定を立てているためだ。
 しかし知駒峠には、一昨日行ってしまった。そして知駒峠では初めて利尻を眺められた程の晴天だった。今日知駒峠へ向かっても、雲で視界が利かないいつものパターンだろう。余程晴れるんじゃなければ、また知駒峠に向かうことに意味は無い。つくづく、一昨日知駒峠へ脚を向けて良かったな。
 それなら今日については、ファームイントントへの毎年恒例最短経路、道道120一択だ。一昨日も通っているものの、道北の山深さと静かさをたっぷり味わえる道道120を、あまり山の雰囲気が怖くならない早めの時間に通過し、ファームイントントに早めに着き、プライベート牧草地を眺めてビールを呑める。日中が曇りでも仁宇布で夕方から晴れたら、最高に贅沢な道北の旅になるだろう。

 5:50、浜鬼志別ホテルさるふつ発。

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 ホテルの外に出ると、頭上に低い雲が多く陽差しを隠している。しかしその雲には隙間が多く、隙間から上空の高く薄い雲に青空の色が透けて見え、全体的には明るく見える。過去何回かの浜鬼志別出発時では一番ましだ。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村浜鬼志別 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 とはいえ国道238に出ると、いつものように、そして昨日と同じく強目の向かい風なのだった。向かい風は時々突風のように更に強くなるのもいつものこと。せっかく少しづつ上げたペースは一気にパーになり、時にはハンドルを取られそうになり、そんなことが何回かあったらもう嫌気が刺すのも毎度の事。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村浜猿払 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 浜猿払まで6km、腹さえ決めれば所詮6km。芦野市街への看板で去年の訪問を思い出したり、意外に早く浜猿払手前のスノーシェッドが現れたり、歩みはのろのろでも記憶にある行程指標は意外にすぐ現れる。捨てる神あれば拾う神ありだ。夕方のビールに向かって落ちついて行こう。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村浜猿払 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 毎度の如く、浜猿払から通称エサヌカ線へ。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村 村道エサヌカ線 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村 村道エサヌカ線 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村浅茅野 村道エサヌカ線 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 早朝ながら今日はバイクが多い。何組かの中に、幅4mぐらいしかない細道を甲高いエンジン音でかっ飛ばして往復し始めた3人組がいた。「最高やん」「これこそ北海道よね」などと言う声が後ろから聞こえたと思ったら、100km/hは軽く超えていたのではないかと思われるほどの速度で、脇を通過して彼方からまた戻って来るのだ。こういう行為は静かで平和なみんなのエサヌカ線をぶち壊す暴挙である。路上に停まっていた他のバイクの方も顔をしかめておられた。あれだけかっ飛ばしていたら、注意のしようが無いだろう。
 基本的にはバイクも自転車も、お互いこのステキな風景を楽しむ仲間であると思っている。反省してほしい。

北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村浅茅野 村道エサヌカ線 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道宗谷郡猿払村浅茅野 村道エサヌカ線 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 エサヌカ線の途中でGPSトラックに従い、内陸方面へ。去年ファームイントントから浜鬼志別へ向かったのと、全く逆のパターンだ。

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 国道238を横断してクッチャロ湖北岸へはせめて少しでも別の道を通らねばと思い、それでもあまり何も考えずに道道710から少し離して辿ったつもりの裏道も、実は去年通った道そのままだったことを途中から景色で気付いた。もう少し事前に検討した方が良かったとは思ったものの、この辺は道の選択肢が少ないかもしれない。

 内陸に向かうにつれ、雲は厚く、周囲は薄暗くなりはじめていた。

北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡浜頓別町安別 道道710 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 裏道から道道710に合流、クッチャロ湖岸の丘陵を反時計回りに南下してゆく。

北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡浜頓別町安別 道道710 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 起伏を繰り返す丘陵の牧草地の向こう、低く薄暗い雲の下に湖面が鈍く白く光っていた。牧草地は眠っているように静かで、断続する平地の森は深く、何か潜んでこちらを伺っているように不穏な雰囲気だ。

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 かなりどんよりだった去年とあまり変わらない、相変わらずの表情である。

 まあしかしまだ7時台。空気中に時々単発の水滴が感じられ始めてはいたものの、やはりまだまだ気楽な朝の牧草地なのだった。

 8:00、ポン仁達内着。道道84に突き当たり、GPSトラックの通りに道道84を西へ向かいかけて気が付いた。今日のトラックは道道84の豊幌から上問寒へ昨日通った道道645、その先は一昨日通った知駒峠方面に向かう経路を入れているんだった。それならここから中頓別まで、GPSトラックから外れなければならない。

 東側の仁達内でクランク、道道84から農道へ。

 広くも狭くもない皿状の谷底に、浜頓別の台地南端の常盤までやや分節的に屈曲する道が続く。と思っていると、意外に早く常盤の牧草地が現れた。

 区間距離がやや短めで、地味な印象の風景なので、我ながら不思議な程毎回この辺りの印象が無い。

 常盤の牧草地は広々と爽快ではあるものの、雲がやや低くなってきていた。牧草地の南端まで一直線に通り抜け、ちょい坂で最後の縁を越え、段丘を頓別川の谷間へ一気に降りる辺りは記憶通り。

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 のんびりした河岸の低地を毎度の細道で下頓別へ。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡浜頓別町常盤 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 国道275に合流、常盤、寿と山裾に道が続く。早朝からずっと農道やローカル道道を通ってきた身に、国道の交通量が少々かったるい。

 寿トンネルは意外にすぐ登場、元天北線のオーバークロスは記憶通りややしんどく、その後中頓別市街までは意外に距離があった。等と過去の訪問による距離感覚を思い出し、現実と比較して木を紛らわす必要がある、中途半端でかったるい区間である。この区間で良い裏道があればいいのに、と毎回思う。

 実際には道の選択肢は無く、それぐらいに人の少ない場所にこの道があることを感謝しないといけない。

 9:10、中頓別セイコーマート着。
 2年前、浜鬼志別から北上したときは8:30到着だった。出発が20分遅れで到着は40分遅れだから、ペース自体もやや遅れ気味である。なんだかんだで出発から3時間経っているものの、どうせこの後歌登にもセイコーマートがある。歌登に着くのも毎年同じパターンで多分お昼前、昼飯を食べるのに都合が良い時間だろう。今ここであまり休みすぎる必要は無い。しかし長年かかって落ちついてきた毎度のパターンだけあって、中頓別・歌登といい場所にセイコーマートがあるコースだなと、改めて思う。


 しかしちょっとぼけっとするだけですぐに30分が過ぎ、9:40、中頓別発。この先仁宇布まで、全区間2日前に通ったばかりの道道120だ。GPSの画面にトラックが戻ってきた。

 8km先の兵安まで、一昨日の下り基調より、登り方向の今日の方がペースは遅い。しかし自分で脚を回しているからか、時間感覚としてはむしろ今日の方が短い。こういう感覚は毎度のことだ。

 緩々ながらも登りであるためか、周囲が妙に暑くなり始めていることにも気が付いた。これが天気予報の最高27℃への兆しというものだろう。相変わらず低い雲が空全体に垂れ込めてはいるものの、あまり深刻に薄暗くはなっていない。この先の谷底密林区間で、少しは気が楽になるのかもしれない。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡中頓別町兵安 道道120 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡中頓別町兵安 道道120 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 兵安で道道647と分かれて取付の牧場を過ぎると辺りは兵安川の谷底、無人の深い森となる。いよいよ兵安峠の峠区間だ。

 中頓別から兵安までの緩々登りが緩登りぐらいになっているせいか、もともとのろい進行はそろそろに替わり、そうなるとさすがに一気に通過してしまう下りより、時間の経過が長く感じられる。

 両側に切り立つ低山と生い茂る密森は、進んでも進んでも表情が変わない。また実際に兵安外れから始まる谷底区間は10km以上もあり、少しづつ斜度は増すもののなかなか一気に離陸してくれない。

 しかし峠自体は標高220m。一旦登り始めると、すぐ登り切ってしまう。

北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡中頓別町兵安 道道120 兵安峠手前 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 峠の手前でやっと見渡せる谷間の森は濃厚で深いとしか言いようが無く、むしろ標高が低い故に平地樹海の迫力がたっぷりだ。

 これはこれでというか、むしろこれこそ道北ならではの眺めではないのかと、近年思うようになっている。

 下りもすぐに谷底へ降りきってしまう。ちょっと冷めたお汁の膜をちょっとだけ箸でつまんだような、そんな断面の峠である。

 谷底に降りてもまだ森は深いものの、こちら側の谷間は兵安側より山の起伏が緩いのと、毛登別川の谷間の幅が広いため、兵安側に比べて森の圧迫感は多少薄く、人里近くに降りつつある安心を感じられる。

 空が晴れ始めて一気に明るくなり、薄い陽差しまで現れていた。2日前、曇りと雨の境界だったリサイクルセンターから先では青空まで見え始めた。やはり歌登は山間より晴れやすく、この谷間ではリサイクルセンターが谷間と山の境なのだ、と思った。いや、そういう場所にリサイクルセンターが建っているということなのかもしれない。
 歌登の手前で道道12に合流して歌登に来るまでに空は更にどんどん晴れ、もはや申し分無い夏の晴天になっていた。11:35、歌登着。
 案の上お昼前の到着だ。やはりここはセイコーマートだ、と町を横断してセイコーマートへ向かう。歌登という町とセイコーマート歌登店は、私の道北行程の中で完全にワンセットになっているのだ。

 軒下に座り込み、一人で購入物資をむしゃむしゃ食べていると、日なたがかなり暑くすらある。今日は中頓別にも歌登にも自転車とバイクがいないし、軒下に止まっていたり死骸がくちゃくちゃ溜まっていたりするマイマイガも少ない。平穏なセイコーマートのお昼だ。車が目の前に近づいてきて停まり、物資を仕入れてまた出発してゆく。どうせ駐車桝は空いてるんだから、1台分ずらしてくれればいいのにとも思うものの、あちらとしても歩道切り下げ区間の都合良い場所から入って、都合良いように車を回すとそうなるのだろうし、そもそも本来ここは座り込んでものを食べるような場所ではない。
 いくつになっても変わらない夏ツーリングの気分を味わいながら、2年前より時刻がちょっと遅れ気味だなと思う。まあ出発自体遅かったし、エサヌカ線で結構のんびりしたしな。それにお昼前にもう歌登。余裕たっぷりだと、気持ちが落ちついてくる。


 11:55、歌登発。

 歌登の盆地は晴れそのものだった。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 それに最高気温27℃予報だけあり、実際に27℃かどうかは別にして、確かに暑い。強い陽差しと昼食後の眠気で気が遠くなるほどだった。道北と言っても晴れるとすぐにこれだ。

 しかし辺渓内で谷が狭くなった途端、俄然空が曇り始めた。

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 ちょうど志美宇丹峠への登り区間が始まったところだったので、直射日光が無くなって却って都合は良かった。現金な話である。

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 峠の縁から開けた盆地北側エリアの志美宇丹では、再び晴れたり、低めの雲が軽やかに飛んできて曇ったり。

北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡枝幸町志美宇丹 道道120 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 一方、志美宇丹中央部から上徳志別へのひょうたんの首のようにくびれた谷間区間に移行するに連れ雲が空を覆い始めた。

 盆地南側の上徳志別では完全に曇って陽差しが消えてしまった。歌登から仁宇布までは道北山間まっただ中。一応今日の天気予報は曇りである。これだけ内陸の山間が続く場所では、やはり平地まっただ中の歌登よりは雲が多い傾向にあるのが当然だろう。むしろ雨が降ってないのは喜ぶところだ。それに、曇りとは言え辺りは明るめだ。仁宇布まで雨に降られる心配は、どちらかと言えば少ない。それでも天の川トンネルから西尾峠手前の当区間最深部では、降雪以外の何があっても不思議ではない。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡枝幸町上徳志別 道道120 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 天気の推移にややどきどきしながら、上徳志別川沿いに少し高度を上げて大曲へ。

 大曲で最後の牧草地と、茂みの中に廃屋を眺め、その先はまた平坦気味に谷底に道が続いてゆく。

 やや浅めの谷は生い茂る広葉樹林の森で埋め尽くされ、隙間の谷底に上徳志別川が遡ってゆく。森の中へ曲がってゆく川はその先が見えず、何だか熊が出そうな気もするものの、今日は釣り人の姿を2〜3箇所で見かけるので比較的安心できる。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 緩目ながら登りが続いているので大分蒸し暑い。それでも空が曇って大分助かっている。甲高いバイクのエンジン音が遠くに響く道北スーパー林道分岐で、少し脚を停めて水など飲み、少し先の牽牛橋駐車場でまたもや少し脚を停め、谷間などを眺めてフロンドバッグに残った3日前のクロワッサンなど食べてみたりする。
 曇りながらも暑い西尾峠越えだ。気温が高いので、脚を停めるとゴマフアブも喜んで寄ってきやがる。一方、この辺りでいつも普通にお見かけする大型のミヤマクワガタが今日は全くいないのが、何だか寂しい。いくつになってもやはりミヤマクワガタは格好いいのだ。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡枝幸町大曲 織姫橋休憩所 道道120 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 約1350mの天の川トンネル。冷やっとした冷気に随分ほっとし、身体がそろそろ冷えて汗が収まった辺りでトンネルを抜けると、向こう側の外界が何だか明るい。全体としてはトンネルの手前も向こうも西尾峠への登り区間ながら、天の川トンネルで上徳志別川からフーレップ川へ谷間を移るとともに、天気も変わったのだ。雲の低さは相変わらずなので、全体的に雲が薄いのかもしれない。天気予報通り、夕方に向けて晴れに向かっているのかもしれない。

 天の川トンネル・牽牛橋から先、西尾峠までは登りだけ。何となく斜度があがって落ちたペースで淡々と、広葉樹林の谷底を進み、途中からおもむろに登り斜度が増して(と言っても5〜6%)谷底から離陸。

 枝幸町・美深町界の鞍部に到達し、一旦斜度が収まってから少し登って平坦を3回繰り返す。

 気が付くと対岸の山中に続いていた美幸線未成線の跡ももうトンネル区間に移行してしまっているようだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 もう仁宇布までせいぜい10kmちょっと。何がどうでも、もう淡々と気長にのんびりと進むことができる。最後にトーテムポールのような、半分朽ちた「西尾峠」標を眺め、15:05、西尾峠着。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道枝幸郡枝幸町大曲 道道120 西尾峠 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 そのまま通過して、正面の空が何となく雲っぽい仁宇布へ下ってしまう。仁宇布も曇っているのだろう。早くビールを呑んでプライベート牧草地を眺めたい。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道中川郡美深町仁宇布 道道120 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 もうあまり風景を眺めることなく、今日はトロッコも省略して、交差点からの登り返しへ。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道中川郡美深町仁宇布 ファームイントント到着 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道中川郡美深町仁宇布 ファームイントント前 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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 15:50、ファームイントント着。風呂は準備中とのこと、とりあえず着替えてまずは念願のビールをお願い、時々テラスで写真を撮りつつ待機する。

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 風呂から上がると、上空の雲は薄くなり始めていた。夕方の眺めが楽しめそうだ。

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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道中川郡美深町仁宇布 ファームイントント #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
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北海道Tour19#8 2019/8/15(木)浜鬼志別→仁宇布 北海道中川郡美深町仁宇布 ファームイントント #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 台風の進行予定も明日の天気予報も変わっていない。明日は下川〜旭川・美瑛までの全区間で16時から雨の予定だ。旭川まで自走すると、ラスト20〜10kmとか、或いはもう少し早まった場合には旭川盆地のどこかで雨雲に捕まることになる。ここ数年、旭川盆地で見慣れた凄惨なゲリラ豪雨を思い出した。
 旭川盆地内だけじゃなく、天気予報で16時から平地で雨なら、山間ではその前から降り始めてもおかしくない。ましてや台風の雨なのだ。一度降り始めたらどんどん激しくなるのだろう、きっと。
 と考えてゆくと、晴れているうちに松山峠・幌内越峠・下川を経由し、名寄か士別辺りで手を打つのが妥当かもしれないという気がしてきた。旅程も終盤だしな。どうせ最終日は終日美瑛のポテトの丘YHで終日運休なのだろう。それも贅沢な美瑛の休日じゃないか。
 などと酔っ払いつつぼんやりと考え、夕陽が射し始めた牧草地を眺め、ビールをもう1本。

記 2020/1/11

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Last Update 2020/2/2
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