5時には自転車に荷物を積み始めた。外はまだ雨が降っていたが、空は高いようだ。これなら天気予報通りだ。18時から雨が降るとのこと、それまでに札友内に着けばいい。最短で5〜60kmなんだから、お茶の子さいさいのはず。
札友内までは一旦根釧台地を南下して203kmコースの南部、別海町育成牧場辺りから西春別、泉川方面へ向かうコースを、用意周到に準備してある。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町開陽にて 民宿地平線前 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
まだ弱い雨はぱらついているものの、山裾の雨っぽいので、出発して山裾から離れたらすぐ止むだろうと思えた。5:40、民宿地平線発。石川さん、お母さんが見送りしてくれた。また来年、気が向いたら秋に来ることになるのかもしれない。と、この時は例年の如くまだ他人事のようにあまりイメージが無かったものの、秋は結局道北方面にしたのであった。
雲が濃いのでどうせ見晴らしが利かない開陽台は止めておくことにして、道道150まで南下しよう。と思っていたら、出発して数百mぐらい走った段階で案の定雨が弱まり始めた。そして意外にも、道道150から開陽台展望台周辺が見通せた。これなら開陽台に行っても、何か眺めることはできそうだ。じゃあ今、行っとかねば。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町北開陽にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
というわけで、急遽予定を変えて手近なダートで、1本北の道へショートカットを図る。短い区間ではあるものの、ダート深砂利がやや面倒な登りであり、雨で低温でもさすがに牧草地まっただ中だけあって、脚が停まるとすぐゴマフアブがやって来やがる。更に天気は悪くてもこの際撮っておく私的名所の定点撮影で、各駅停車状態だ。
6:10開陽台入口発。
厳しい斜度でも予め知っていれば、あまり気合いを入れなくても無理なくインナーローで淡々と登るだけ。できるだけの事をして、それだけのことができるだけの話である。まあ、それでも流石に約10%、汗だくにはなる。
6:20、開陽台着。駐車場には1台の車もいない。さすがは台風翌日の6時台だ。カラスにやられないように(やられたことは無い)バッグ関係の閉め方に気を付け、フロントバッグと望遠ズームを降ろしてとにかく展望台へ。
山裾の民宿地平線より100m高い展望台でも、幸い今日の天気は麓とあまり変わり無く、たまに雨がぱらつく程度だ。肝心の根釧台地の眺めは、その全貌が鮮烈に、という見え方ではない。しかし、雲が遠景を隠しているという程度には見渡せる。開陽台ならではの、360°の開放感と共に迫り来る空間を味わうには十分だ。何の不満も不足も無く、開陽台に来て良かったと心から思える。
こういう時、自分の旅には自転車がいいのだとつくづく思う。その場所に行けることと、そこに行く過程で、全部同じ密度の時間が続き、その間ずっと空間が自分と連続しているのだ。根釧台地の拡がりと、根釧台地に来れていることを、一番強烈に感じられる場所だと思う。
7:10、開陽台発。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町開陽台にて 下り開始 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町北開陽にて 町道北19 開陽台下 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
俣落から北進への段丘部をまともに直登する道道150を避け、西竹の町道経由で北進へ。
この区間、牧草地と防風林の中を道が角度を変えて進むため、風景に変化があって楽しく感じられる。それに車も少ない。道道150は、登り方向だと段丘の直登が視覚的につらいし、俣落付近の風景がやや単調であり、一昨日の様に行程が巻き巻きな場合はともかく、近年はこちらを経由する場合が多い。
北進の町道と道道150の合流点からは、そのまま高峰へ進んでみた。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町にて 道道150 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
高峰の一番奥へ続く道には、牧場用の軽トラぐらいしか通らない。登り基調で何となく果てしなくのろのろと、車が少ないこともあってのんびりした気持ちで進んでゆく。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町北進にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
道道150に比べて道が静かで落ち着ける、と思えるぐらいに、道道150は普通に車の通る道になってしまった、等とも思う。
ずっと雨はちょっとだけぱらついては止んでいたのが、再び北進に戻って道道150に合流する手前から、急に空気中に細かく密な霧雨が漂い始めた。
いつの間にか頭上の雲も、霧粒の濃淡の流れが見えるぐらいに低くなっている。飽和直前の空気中の水分が飽和して、水滴が現れ始めた、という状態モデルを想像しつつ、現実としてはとりあえずすぐ近くに「群馬」という名前のバス停小屋を発見できた。
ここ以外に雨具を着る場所は無いな。今日は晴れに向かうはずだったのに、という思いで何となく雨具を着ずに願を掛けようかと思ってはみたものの、やはり雨具を着ずに身体を冷やして後悔するような事態は避けねば。
というわけで、雨具着替えにバス停小屋へ。ついでにそのまままだ8:15にして、しばし雨宿りとなってしまった。バス停の戸を閉めると、そこは雨音もせず肌寒い風も吹かず、やはり平和で快適な屋内である。ああ、ここにずっと居たい。しかしずっと居たら、当然今日は晩ご飯を食べることはできないんだよな。いつかは出発せねば。
8:30、群馬出発。再び道道150で養老牛方面へ。
雨は一旦収まったもののもう路面は黒々ぬらぬら、もうどこから見てもすっかり雨の日だ。そして実際にも、少し進むとまた雨が降り始めた。遠景はずっと霞んだままである。朝の天気予報とは違って、今日はしばらく雨が続くのかもしれない。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町旭新養老牛にて 道道150 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
予報と現実が違うことは珍しくもない。天気予報精度は以前よりかなり上がっているものの、今日みたいに湿度が高くて気温が低くて雲が低ければ、きわどいボーダーラインをどっちへ越えても不思議じゃない。そしてそんなことは、後で思い出して「ああ、現実は予報から変わっちゃったんだな」というぐらいの出来事だ。
今はしとしと降り続く道道150を、黒い道と霞む遠景と薄暗い空を眺め、淡々と西へ進むだけである。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町養老牛にて 道道885・150・505交差点 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
9:00、養老牛ながかわ商店着。5時台に開陽を出発したのに何かといろいろあって、9時だというのにまだ養老牛までしか来れていない。
一昨日同様またもや自販機でコーヒーだけ飲み、先へ。
養老牛からは道の名前が変わって道道885となったものの、少し西に進んだところで分岐して南下開始。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町上標津にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
緩く下ってゆく丘陵を直滑降する、行く手に拡がる牧草地と防風林の眺めが良い道である。このまま根釧台地の西側を縦断し、南外周部の202kmコース辺りまで南下して折り返し、泉川から道道13へ戻るという予定だ。何だか距離稼ぎたいなコースではあるものの、南部では気になっていた未済経路を一応含む予定である。
少し南下すると雨が止み、路面は乾き始めた。道道150から885が続く山裾には、雲が溜まっているのだろう。思えば根釧台地毎度の展開ではある。やっとこうなってくれたか、と思うと共に、何事も目先を変えることは大切なのだとも思った。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町西上標津にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
西上標津の少し北から、道はダートに変わった。ここが2017年の秋に通った道であることが確認できた。自分でコースを選んでいるだけあって、何となく興味やそれなりの必然性を持って選んだ道は、大体既知の道である。そうなのかもしれないかもしれないと思ってトラックを描いてもいた。
そのまま過去通ったとおりに上標津のダート区間をクランク通過し、しばらく一直線の舗装町道を更に南下し続ける。進行方向、南の空が暗くなったのでそろそろ来るかと思っていると、案の定再び雨がぱらぱらっと、そしてしっかり降り始めた。雨具を着始めた牧場にも見覚えがあった。ここも2017年秋に通っている。2度目以降にならないと、既知の道を意識できないのは、根釧台地には同じような方向に同じような線形の道が一杯並んでいるからだろう。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道標津郡中標津町西上標津にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
計根別で道道13を越え、更に大成へ。
道道13を越える辺りで雨は一旦弱まったものの、更に南下すると再び、いや、相変わらず降り続けた。浸透舗装材の関係か、この辺の路面は何故か遠目に乾いたような色に見え、やっと雨が止んでくれるかと期待させられる。近づいてみると路面はしっかり濡れていて、雨は止んでなどいないのだった。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道野付郡別海町大成にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
もう山裾から大分南下しているので、そろそろ空の雰囲気は変わってもいいはずだ。過去の202kmコース訪問でもそうだった。
GPSの予定トラックはまだまだだいぶ先まで南下し、道道362との交差で一旦東へクランクして、更に南下して根釧台地202kmコースに合流することになっている。202kmコースに乗って、南下から北上へと折り返す区間が、今日のコースのボリュームを稼ぐ部分である。また、過去の202kmコース訪問時に、本来のコースよりやや大きめの経路を回ってしまっていたことが最近判明したため、202kmコースで道道13まで北上する区間は数少ない根釧台地での未済経路でもある。
しかしその道道362クランクに辿りついてみると、これから進む東側と南側の空がかなり暗くて濃い灰色になっていた。明らかにこれから本降りになることがわかった。それでもまだ1日中曇りの降水確率0%を信じて、降っても大した雨じゃあないだろうと思ってトラック通り東に進んでみると、200mぐらい行かないうちに突然大雨が降り始めた。空模様を見たとおりに順当な展開ではある。
ここが大雨範囲の境界なのだ。とりあえずこの大雨はたまらん。今日はもうここで折り返しにしよう。
折り返した途端、雨は止みそうに弱まってくれた。しかしその後西へ進む間に東と南の雨雲はこちらへ向かって攻めてきたようで、けっこうな本降りで雨が降り始めたのだった。
民家が続き始めた。道端の建物には見覚えがあった。確か1990年に訪問したときに、何の気なしに撮った写真に写っていた西春別小中学校の校舎だった。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道野付郡別海町西春別宮園町にて 国道243 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
雨が強いので、自販機があるシャッター商店の深めの軒を借りて雨宿りとする。まだ10:50。行って戻っての大回りを中断しているため、時間的には余裕がある。とりあえずどこか飲食店があったはずだ。地元の方に飲食店の場所を伺うと、この先4kmぐらいのところに飲食店があるとのこと。え、西春別って意外に大きい街の筈だぞ。
何だか話の辻褄が合わない。私はここを西春別だと思っていたのだが、地図をよく見ると道の形が違う。何より、目の前の道の雰囲気にあまり記憶が無い。地図でよくよく眺めると、道の形と方向からして西春別のもう少し南、西春別宮園町が何だかそれっぽい。
屋根の下で一息付いて、何か温かい物が食べられるかもしれないと思っていたのに、ここじゃ何も食べられないのだった。とはいえ、まだお昼じゃあないしそれほど深刻に腹が減っているわけじゃない。クロワッサンだって4つも持っている。雨宿りしている軒下には自販機があるから、とりあえず冷暖問わず飲み物には困らない。事態が目論見と違う、それだけの話なのだった。
何か食事ができる店に拘って国道243で西春別に向かうか、それともこのまま泉川を目指すか。という2拓も真剣に考えていたわけじゃなくて、本降りの国道243に大型の牛乳タンクローリーや普通乗用車が通り過ぎるのを眺めつつ、当面は何となく手持ち無沙汰な時間が過ぎてゆくだけだった。
思い出してスマホ天気予報を見直すと、1日中曇りだったはずの天気予報が、何と1日中雨に変わっていた。えっ、という驚きよりむしろ、これなら実態と合ってるね、という方が気持ちとしては近い。ついでに弟子屈も見ると、9時までは雨だが12時以降は曇り。ならばもう下ってしまえ。
11:15、雨が弱まってきたので、もう出発することにした。雨が止むまで待っても仕方無い、どうせどこかで降るのだ。
この先どっちへ向かうか決めていない。こういうとき私は国道じゃない方向へ行ってしまうのだった。まあ、まだそれほど空腹感は逼迫していたわけじゃないし、何か食べるとこの先弟子屈のセイコーマートで何か食べることができない。いや、食べてもいいんだが。結局は国道243に魅力が無く、泉川への農道が何となく誘っているような気がしていたのかもしれない。国道243へ向かったら、3km先の西春別だけじゃなくて、この先虹別まで20km近くずっと国道243を走ることになる。寄り道してもいいんだが、多分そんなことはしない。天気もこれだけ雲が低いと、国道243と泉川方面では多分変わらない気がしていた。ならば泉川経由の方がずっと好ましい。
西春別の西側からそのまま202kmコースの西端へ合流。やっと見知った202kmコースである。今までこの辺の風景を西春別の近くだと思っていた。しかし、実は考えていたほど西春別の近くじゃなかったこともわかった。
西春別から先、202kmコースは根釧台地外れの地形の彫りを横断してゆく。次々現れるアップダウンが記憶ほどかったるくないのは、今日はほとんど走れていないからだろう。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道野付郡別海町泉川にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
道道830の泉川からは、弟子屈方面へ向かう北上区間が始まる。片側が低い土手のようになっていてカラマツが続き、反対側は牧草地となっているこの道、本来の202kmコースではあっても、初めて通る道である。実は過去に202kmコースを訪れた時、いつも1本外側の、根釧台地外周となる道を通っていたことに最近気が付いた。そのため、この道を含めて昨日通ろうと思っていたのだ。何となく複雑な経緯で通ることができている道であり、初めてだけあってこの辺でこういう風景と空間感覚をあまり見たことが無い。
後半では台地上に乗り上げたためか、低い土手はなくなって、この辺り本来の開放感が感じられるようになった。確かにここは初めて通る道だ。風景としてはどっちも少しづつ違っていて、どちらもいい。今までこちらを通っていなかったことを後悔するようなことは無いものの、決して通って損したなどということも無い。間違いなく言えるのは、やはり開放感が身上の根釧台地、晴れの日にのんびり通ってみたい道だ。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道野付郡別海町泉川にて #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
道は根釧台地の縁に向かって次第にどんどん高度を上げ、200m手前で一昨日通った道道13に合流。道道13でも根釧台地の縁を北へ向かって辿る間に更に少しづつ高度を上げ、最高地点のスノーシェッドへ。この間ずっと雨は降り続いていた。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道野付郡別海町泉川にて 道道13 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
虹別に下りきる手前で、一昨日通ろうかと思っていた萩野2号線を西へ。
ピーク部分でやっと、そして急に雨が止んだ。止んだどころか、急に雲の中に何となく明るさを感じる程、雨っぽさは消え失せてしまった。ここで天気が変わるのかと思ったものの、路面は概ね乾き始めてはいてもまだしっかり濡れている部分が多い。やはりここでも、ついさっきまで雨は降っていたのだ。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道川上郡標茶町萩野にて 道道 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
13:00、国道243に合流。以前はここの丘で根釧台地を振り返るのを楽しみにしていた。今は国道243の交通量の方が気になってしまい、長居する気にはならない。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道川上郡標茶町虹別にて 国道243 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道川上郡標茶町虹別にて 国道243 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
ただ、開放感と共に望む根釧台地、弟子屈方面の風景は相変わらず好ましく、ちょっとだけ後ろを振り向いて、雨ばかりだった今年の根釧台地訪問を省みてみた。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道川上郡標茶町萩野にて 国道243 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
下りの勢いでしばし経済走行。標茶・弟子屈町界を越えて周囲に小山が迫り、坂が何となく始まったと思ったら、もう行く手に見覚えある電波塔が登場。あっけなくピーク部分を通過してしまった。
最初に来たときは21歳。今よりずっと体力があったはずなのに、何だか苦しんだ記憶がある。まああの頃はアウタートップ駆動から坂に入っていきなりインナーローに入れ換えていたからかもしれない。
北海道Tour19夏#3 2019/8/10(土)開陽→札友内 北海道川上郡弟子屈町仁田にて 国道243 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
今日はピークで立ち止まる必要も無く、そのまま仁田スノーシェルターを抜け、仁田への農免農道へ。
弟子屈側でも雨はもう降っていない。乾いた路上にぺたっと座り込んで雨具を脱ぎ、きちんと畳んで減容収納。
仁田から農免農道を経由して一気に弟子屈市街の脇へ。いつものパターンである。
14:00、弟子屈セイコーマート着。やっと昼食だ。もう顔なじみの店員さんが、今年も私を覚えてくれていたのが大変嬉しい。
鱒やのチェックイン時刻まであと1時間。ここまで雨宿りやらだらだらペースやらでかなり時間を掛けて辿りつき、やっとのことで昼食である。店の軒下で、仕入れたものをむしゃむしゃ食べていると、身体が落ちつくとともに、気温がかなり下がっていることに気が付いた。
今回新しく買ったモンベルのフリースを、初めて羽織ってみる。なかなか暖かいだけじゃなく、ふわっと安心感があるのが嬉しい。20年物の春秋フリースをやっと置き換えてくれそうだ。難点は畳んだ状態でやや嵩張ること。ファスナー付ジップロック作戦で何とかクリアできないか、と思ってはいる(結局ダメだった)。
弟子屈から先は道道717、美羅尾経由のいつものパターン。美羅尾でも雲はますます重く低く、辺りは薄暗いままだ。
15:05、札友内「鱒や」着。肌寒い外から宿に入り、お風呂に入ってやっと身体がほどける気がした。
明日の天気予報は津別町から西が全て曇後昼から晴れ、降水確率0%。津別辺りから晴れ始め、青空のチミケップ湖に出会える可能性がある。そうなってくれると嬉しい。少しでも可能性があれば、とにかくその時に向けて、着々と事と脚を進める必要がある。
問題はその翌日。内陸の山間方面が何だか雨っぽいのだ。明日の午後に天気予報を確認して、その時の状況で明後日の予定を決める必要がある。輪行なら、一昨年のこの区間と同じように、朝の列車を逃してはいけない。
一方、ネット情報では某Tさんが取材のため、すぐ近くの屈斜路湖でキャンプ中とのこと。鱒や近いんだから顔ぐらい出してくれてもいいのに。などとは思うものの、Tさんにとってはばりばりお仕事中だし、私だってすぐ近くの屈斜路湖まで往復する気にはならない。1年1回しか来ない身には、屈斜路湖まで近いように感じられても、やはり実際にはなかなか面倒な距離なのかもしれない。
記 2019/10/30
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