五島列島Tour19#7
2019/5/3(金)
福江島2 福江→玉之浦-1

福江
(以下#7福江島2-2) 福江→荒川
(以下#7福江島2-3) →大宝
(以下#7福江島2-4) →大瀬山→玉之浦

49km RIDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路と航路

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 船が若松瀬戸を抜けると、奈留島が現れた。その向こうには久賀島、そして福江島が現れ始めた。見覚えのある鬼岳が、遠景のシルエットでも違う色で見えていた。今回の旅も後半へと推移するのだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 11:20に奈留着、10分停船で11:30奈留発。その後は久賀島と福江島、鬼岳と福江の街がぐんぐん近づいてきた。もっと手前には、初日に訪れた堂崎教会や、赤い戸岐大橋がよく見える。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 12:15、福江港着。
 船の壁が向こうに倒れてそのままで渡り板となり、そこを渡って福江島に上陸。交通機関の次は輪行作業と身体に染みついてるためか、更にそのまま進んで港の道をてれてれ流すのも何だか手持ち無沙汰で違和感がある。もちろんお手軽なことに全く不満は無い。楽しんでしまえばいいことだ。

 港に面するいくつかの食堂の前を流して、徒然と街中へ。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 確たる目的地があるわけじゃない。何となく旅を自分のものと感じられるような体験がしたいだけなのかもしれない、等と他人事のように思う。もう少し事前調査して、「男はつらいよ」で出てきた食堂の跡を探してもよかった。五島が舞台となっていることは知っていたのだから。しかしそこまで狙い定めて、力一杯旅している訳でもないのである。

 

 福江の街中には、五島列島唯一のアーケード商店街がある。その実態はシャッター街となっていて、あまり目新しいものは無い。それは他の地方都市と全く同じだ。かと言って港前の食堂に戻るのもためらわれた。周囲の状況とは無関係に、お昼になってそれなりに腹が減った気がし始めていた。今日はこの先福江島を東西に横断するので、それなり以上に何か腹に入れておく必要はある。しかも、あまりカロリーを気にせずに。こういうチャンスに限って何も無い、おれの人生よ。しかし実際には、食べなくても意外に過ごせてしまうかもしれない。初日のように。所詮玉之浦まで40km、獲得標高差400m台だ。

 何も見つけられらず、自分の居場所にすら困るような気持ちで、徒然とアーケード街を抜けてゆく。いつかアーケード街を抜けて、更に何も無くなるな。気が付くと、目の前に男子高校生っぽい3人組が道を横断していた。ラフな運動着っぽい格好でスポーツバッグを担いで、或いは午前部活の帰りなのかもしれない。文化部だった自分の高校時代、休日の部活の後お昼に町を歩く状況とはどのような場合だったか、高校時代の自分がどれだけ果てしなく昼飯を食べていたかを思い出し、今、自分の昼食場所選択を任せるのに彼ら以上に適任はいないと直感した。これが大当りだった。

 

「すみません。つかぬ事を伺いますが飯屋を紹介して下さい」
「飯屋ですか。そうですね。…安さに拘りますか?」
「…いえ、敢えて言えば拘りません!」
「じゃ、望月がいいですよ。お肉主体です」
「肉ですか、いいですね!どの辺でしょうか」
「ここから1kmぐらいです」
「1km!街の外ですか?」
「いえいえ、じゃもっと近いです。すぐ近くですよ」
などという会話があって、結論から言えば「望月」はすぐ見つかった。

 かなりさりげない、知らなかったら絶対入らないと思う木造モルタル家屋に、やや入りづらい戸建住宅のようなガラス引き戸の店構えの店内は、お昼のためかやや混んでいた。店内にもメニューの一番目立つ場所にも「五島牛ステーキ」、これこそ一番探していたものだったかもしれない。

 

 五島牛ロースステーキ200g¥5200を超レアでお願いした。やや値段は張るものの、今こそ旅にメリハリを付ける時だと確信していた。果たして本格的五島牛ステーキは、レアだが生っぽくなく、霜降りっぽいんだが油臭さが無く、とろけるように柔らかくまろやかで豊かな味わいだった。大変価値があったと思えた。明後日、福江島最後の夕食は絶対にここにしよう。

記 2019/6/15

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Last Update 2020/1/12
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