14:30、荒川着。切り立つ山に挟まれた狭い湾、その先唐突に拡がった海の奥行と色の濃さ、眩しい光で一杯の空を前に、ちょっと脚を停めてみる。間髪を入れずに国道384を、DHバーを付けたトラ系ロードバイクが、後輪ディスクホイールのごーっいう音とともに高速で1台、また1台。何台か通過していった。福江島では明らかにスポーツ系自転車乗りをよく見かける。他の島では中通島でツーリングっぽい女性を一人見かけただけだった。
国道384は切り立った海岸際に、布浦、河原浦と小さい漁港を繋ぎ、湾と湾の間の半島を越えて南下してゆく。
連日のことながら、今日も天気は絶好調。傾き始めた日差しが眩しく、赤味を帯び始めた日差しの中で緑も青も鮮やかで凄い色だ。比較的近い島々が黄砂で霞んでシルエット気味なのも昨日と同じである。
岩場の漁村、河口の平地の畑。道端には次々と、小さく静かな生活感が断続していた。
海上の比較的近い対岸には常に向こうの陸地が、その奥には時々島山島が現れた。小さな岬を回って道の向きが変わるにつれ、湾の風景は刻一刻と替わり続けたが、対岸の陸地や島は、ことごとく無人である。岸辺のどこかに漁村が見え始めないと、まだ今日の宿には近づいていない。
まだまだ進まなければならないのに、海岸の景色に脚がしょっちゅう停められている。国道なのに、さすがは日本の道100選だ。
15:00、トンネル迂回でたまたま回ってみた中須に、商店と自販機を発見。
海岸の写真を撮ってから水分補給していると、店の中から声を掛けられた。店のおばさんがお得意さんっぽい建設技術者っぽい方とお話ししていたようで、私もお邪魔させていただき、少しいつものツーリング中のお話しをする。
中須の南では、ツーリストのグループが挨拶してくれて通り過ぎていった。福江発を約1時間半早めた余裕のお陰で、とても楽しい行程になっていた。
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記 2019/6/15
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