小松→日ノ浦
(以上#2-1)
→寒風山隧道
(以上#2-2)
→自念子ノ頭
(以上#2-3)
→土小屋
(以上#2-4)
→河口→七鳥→下畑野
103km
RIDE WITH GPS
13:50、土小屋発。
道の名前は県道12に替わり、道幅はかなり広めの対向1車線ずつ。車もまあそれなりに多い。石鎚スカイラインは、ここまでの瓶ヶ森線とは一応一続きではあるものの、もはや全く別のテイストの道だ。
時々景色が開ける場所では谷底が見えにくいぐらいにかなり切り立った山腹も、もうほとんどが森の中。
しかし、つづら折れや山肌くねくねで豪快に下ってゆく間、ところどころで森が開けて、西日本最高峰の石鎚山を真横にばっちり見上げることができた。さすがに石鎚スカイラインと名乗るだけの道である。
途中、標高900m辺りから登り返しが始まった。知ってはいても、たかだか100mぐらいの登り返しはもう結構しんどい。しかし、登り始め以外斜度は緩く、それにまだ14時過ぎ。この先まだ600m下り、宿まで最後の200mだけ登り返しという段階での14時なのである。
再び下り始めると、もうそれからは下り一辺倒。斜度が急すぎて速度を上げにくいということ無く、あれよあれよという間にどんどん地形図上での位置を進め、そして高度も下がってゆく。
標高800mぐらいから目に見えて木々に緑が復活、周囲は再び賑やかな春の森に替わった。
標高670mで石鎚スカイライン区間も終了。仰々しい料金所の痕跡を出口で眺めるのがなんとなく楽しみだったものの、実際には既に建て替えられたばかりなのか、新しい鳥居が建っていた。
面河川の谷間を県道12は更に下り続けた。
川面と谷間は次第に深く、広くなり、険しいという印象しか無かった周囲の山々は低く、山肌も森も畑も常緑樹の濃い緑と新緑ばかり。
道幅は広いものの、道端には石垣が目立つ集落が断続した。
村の駅おもごで小休止し、またもやソフトをいただいた後、15:00、村の駅おもご発。
河口からしばし国道494へ。ほんの少し大回りに見えるのみならず、その先の県道12と212の重複区間を明日も通る予定だが、宿まで登り返しが一番少ない経路である。
渓谷には落葉樹が多く、新緑が赤みを帯び始めた日差しで鮮やかだ。
渓谷のまっただ中、時々分岐する旧道では、道巾が4m程に狭くなった。そういう区間がボトルネックになっているのか、車はさっきの県道12より余程少ない。
400番台国道の面目躍如である。
七鳥から県道12へ。
宿まではもう10km、最後の200m登り返しだけだ。とはいえ時々拡幅済の静かな細道に、森や渓谷、軒を掠めるような集落、基本的にはもうこぢんまりと穏やかな空間が続く。
登り基調で少しずつ、次第に高度を上げ、最後は100mぐらいの緩いゴルフ場越えへ。
ピーク部分には国民宿舎があった。ここも計画時には検討したんだよな、と思う。
16:40、下畑野「民宿和佐路」着。いかにも農家風の宿で、周囲も田んぼが山間に拡がっていて、昨日の大川村「筒井旅館」よりよほど里っぽいが、標高は遙かに高い610mなのが面白いところだ。
明日の天気予報は、高知県仁淀川町で曇りのち雨。出発前の1日中晴れ予報から大分悪化していた。予定としては長年の懸案「とろめき」訪問、そしてやや謎めいた「石神峠」訪問の二本柱となっているが、午後雨だとすると、標高1000m超の石神峠は割愛せざるを得ないかもしれない。そしたら、むしろ喜んで大手を振って休んでしまえ。今日一杯登った瓶ヶ森線の印象は、それほど強かったのであった。
蛙の声が辺りに響き渡っている。私にとって蛙けろけろは、5月の旅の楽しみである。まだ明るい19時に早々と就寝。幸せな1日であった。
記 2017/5/26