浜鬼志別→浜猿払→浅茅野
(以上#9-1)
→常磐→下頓別→中頓別
(以下#9-3)
→歌登
(以下#9-4)
→仁宇布
(以下#9-5)
→ファームイントント
130km
RIDE WITH GPS
6:40、浅茅野着。
GPSトラックに従い、細道を狙い定めて内陸の分岐へ。GPSトラックのお陰で、こういう道でいちいち悩まなくて済む。
国道238を横断して、道道710に変わった道で、そのまま内陸方面、ポン仁達内から常磐へ向かう。道道710は、この先途中のオビンナイから向こうは2001年に訪問している。しかしそれはもう16年前の話だ。しかも確か今日以上に天気が優れず、辺りは所々で霧すら出ていた。その後2007年にも部分的に訪問しているはずだが、やはり小雨気味で、残念ながら過去2回の訪問の印象は薄く、断片的にしか風景を覚えていない。全体としては、ほぼ新規訪問のような気がしている。
コムケ沼北側ではアップダウンが続いた。
牧場と牧草地、森と茂みが断続しながら続くその地形は丘陵っぽいものの、実際には丘の上でも標高は20mも無い。
それなのに森のパートが始まった途端、辺り全体に何か熊が出そうな山深い雰囲気が急に漂い始める。恐らく熊ぐらいは出るのだろう。それっぽい臭いもプンプン漂っているし、ところどころで8月に入ってからの出没情報も掲示されていた。
小石峠や天北峠など、標高は低いのに、妙に山深かったり天気がころっと変わったりする峠を思い出す。元天北線の北オホーツク自転車道もかつては好んで通っていたのに、熊出没が続いたのとエサヌカ線が全線舗装されていることがわかってから、脚を向けなくなってしまった。
低地のようでいて意外な程山深さが漂う森は、道北最北部全体の特徴だとも思う。流石に道北もここまで北上すると、平地も山地も渾然一体となっているのかもしれない。生い茂る森、ずぶずぶの湿地、夏でも肌寒く安定しない天気など、開拓のご苦労は大変なものだっただろうとも思う。
圧迫感を感じる森から出ると、途端に周囲には丘が開ける。なだらかな丘に伸びやかに拡がる牧草地は、間違い無く道北らしい風景だ。
以前来たときは、前日までの行程で溜まった疲労と、時々雨っぽくなる霧のせいか、今日ほどこの辺りの風景を楽しめていなかったように思う。予めわかっていれば、丘陵のアップダウンも気が楽だ。何たって標高差20m程度である。
こういうところは、やはり一度来た印象が少しでも残っていることが大きく影響していると言える。
前方に現れた谷間と交差点に、何だか馴染み深い雰囲気が漂っているのに気が付いた。浜頓別から豊富へ向かう道道84なのだった。7:30、ポン仁達内着。
浜頓別ではセイコーマートに寄らざるを得ないので市街地通過には多少時間が掛かり、これまで浜鬼志別発でこの時間に浜頓別辺りを出発できていなかった。ポン仁達内は浜頓別より内陸側なので、今日の行程としては浜頓別の先に位置するというイメージの場所だ。つまり、浜鬼志別から海岸沿いに浜頓別を目指して道道120方面に向かう時の感覚と比べて、この時間にここまで来れている、というお徳用感がある。風景もいい。セイコーマートだってHotchef付き店舗が中頓別にも鬼志別にもあるので、浜頓別でセイコーマートに寄らなければならない必然性は無い。道道710、今後鬼志別・中頓別間のパターンでちょくちょく使おうと思った。
ポン仁達内から先は農免農道。
丘を越えたり牧草地の中を通り過ぎたりして、最後は近年訪れた台地上の牧草地から頓別川の谷間へ一気に下り、8:10、常盤着。
中頓別まではいずれ国道275を通ることになるのだが、通れる間は裏道を経由するという趣旨で、下頓別まで町道・農道を経由してみた。
フラットで安定した舗装路面の農道は、国道や幹線道道と比べてどう違うのかと言えば、物的にはそんなに違わないのかもしれない。ただ、車がいない、幅が狭い、路盤が低く周囲の牧草地と空間が一続きであるということが、走っている気持ちを楽にしてくれる。それはやはり私のようなツーリストにとって根本的な居心地の違いである。こういう道がいつまでも続いて欲しいのだが、現実としてはあまり続かないことが多い。
国道275へ戻ると、あとは淡々と中頓別を目指すしかない。
寿トンネル、寿のスキー場を過ぎ、寿公園の9600形SLといにしえ国産戦闘機を横目に眺めて中頓別の町へ。
スキー場から中頓別は目と鼻の先だと思っていると、そうでもないのがややじれったい。
8:30、中頓別着。かなりのんびり進んでいるにしてはなかなか好調である。
とりあえずいつものセイコーマートで一休みとする。出発から3時間経過、大変宜しい頃合いだ。しかもHotchef付きである。先客のバイクが1名、地元車1名を横目で眺め、取り急ぎ休憩系食料を仕入れ、補給的行為をこなしてゆくことにする。思えば今日で9日目。この先セイコーマートでトウキビを買うチャンスも残り少なくなってきていることを、そろそろ意識せねば。
次は道道120兵知安峠だ。道北の峠の例に漏れず、標高200m台なのにかなり山深い兵知安峠と道道120。一昨日は8時台のため熊が出そうな心配があり、訪問を止めておいた。しかし、それが9時台なら少しは安心できるとも思える。まだ熊出現情報が少なかった2004年以前には、こういう道にもダートにも、平気で早朝からばんばん踏み込んでいたのを思い出しもするものの、まあ、今日のところは少しは安心して通れるだろう。
記 2018/1/14
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