天塩→稚咲内
(以上#8-1)
→豊徳→豊富
(以上#8-2)
→開源→下豊幌
(以上#8-3)
→曲淵
(以下#8-5)
→浜鬼志別
121km
RIDE WITH GPS
下豊幌で道道121に合流後も、豊富町営育成牧場の凄い開放感がしばらく身体に残っていた。つい最近まで道北らしい風景を楽しんでいたはずの、道道121の一番静かな区間が、凄く裁けた道に感じられて仕方ない程である。
豊富町育成牧場では登り下りだったり下り基調でごまかされていたかなり強い向かい風も、道道121の広い道幅の空間では緩い下りでも全く進めないのが気になってきた。
12:45、有明着。有明の交差点は丘の谷間に一直線の道が2本交叉している。交差点の近く、ちょっと古めの牧場は、まるで西部劇の田舎の風景のようだ。
有明の交差点からもう1本、短い脇道を経由しておく。こういうところが下方修正で余裕を持った行程のありがたいところだ。
▼動画50秒
最初の裏道はあまり長く続くこと無く、途中からダートに変わったので、おとなしく道道121へ戻った。
更に再び当初のGPSトラックに戻るべく、道道121東裏手からの脇道へ。しかし、小石峠麓の曲淵を目指すつもりで組んだGPSトラックは、牧草地まっただ中の丘を巻くうち、次第に先行き危ぶまれる程の細道からダートに替わり、最後に行く手の先は鬱蒼とした茂みに変わった。明らかに廃道である。
とは言え、脇道での時間はそれが徒労であっても時間の余裕がある間は楽しい。脇道は路上と周囲の空間が一続きになっている。それは周囲と自分の時間が一続きになっているということでもある。そして自分がいる空間や時間を、外からやってきて外へ消えてゆくことで分断してしまう何者か、例えば高速で通り過ぎる自動車やオートバイの音がほとんどしない。同じ自動車でも、軽トラや牧草トラック、牛乳トロリー車にレッカー車など、その地の生活を感じさせるものなら何の問題も無い気分になれるのは、それはそれでまた身勝手な話ではあるとも思う。
勝手な妄想はともかく、かなり内陸部に来てしかも北上しているのに、丘の上や視界が開けるところどころで未だ利尻岳の頭が見え続けていた。今までの訪問ではことごとく、その辺りが霞んでいたり雲に隠れていたのだとも気付かされた。やはり晴れの日に、ここへ来て良かった。
道道121に戻り、曲淵へは最後の悪あがきで未済経路をショートカット。
いつもは沼川のA-COOPで物資を補給したり昼飯を軽く食べたりすることが多い。この辺に商店は沼川しか無いので、沼川に立ち寄る必要があるのだ。しかし今日は、豊富のセイコーマートに立ち寄ってきた。物資も水もまだ充分にある。そこで、曲淵へ直接向かうことにしたのである。
曲淵に着いてみると、道道138に貼り付いた集落が、町未満ではあるものの何とも人里っぽい。毎回通る道道138沿いには何も無いのに、ここなら自販機ぐらいあるんじゃないか、これから小石峠へ向かうに当たって何だか缶コーヒーぐらい飲まないと気が済まない、ぐらいの気分になってきた。
そこで、旧道っぽい裏道を覗いてみると、何と自販機を発見。実は曲淵にも自販機があったのだ。まあしかし、今後も曲淵を通る時は大体前後に沼川を経由するパターンが多いだろう。ここに自販機があるとわかっても、大体沼川で用事を済ませてしまうのだろうな。
記 2017/12/29
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