北海道Tour17#8
2017/8/16(水)天塩→浜鬼志別-2

天塩→稚咲内 (以上#8-1)
→豊徳→豊富
(以下#8-3) →開源→下豊幌
(以下#8-4) →曲淵
(以下#8-5) →浜鬼志別
 121km  RIDE WITH GPS

丘陵からサロベツ原野を望む PENTAX K-1 smc PENTAX-FA31mm1:1.8AL Limited 稚咲内から豊栄経由で豊富へ 赤は本日の経路

 8:10、稚咲内着。ここから北へは比較的最近訪れていることもあり、今日は内陸へ向かう。道道106を曲がって少し東に進んだだけで、暑さを感じ始めた。海からの冷たい風が遮られ、いつの間にか大分高く登っている日差しと照り返しが路上の気温を上げているのだ。この時間でもう、内陸はこんなに暑いのだ。海岸から離れたことを少し後悔した。まあしかし、今日の宿はオホーツク海沿岸の浜鬼志別。いつかは内陸に向かう必要はある。

 

 日本海海岸とサロベツ原野の間には標高20〜60m程度の丘陵があり、境界部となっている。一昨年にこの丘陵を訪れているので、今回はその裾、サロベツ原野側の未済細道をGPSトラックに選んでいた。
 しかしこの晴天で考え直した。一昨年行った丘陵へ、もう一度行ってみよう。

 前回は低く濃い雲に空が覆われた薄暗い日だった。しかし、丘陵からところどころでサロベツ原野を見渡す場所があり、すかっと晴れた日に来たかったものだ、などとその日は思っていたのだ。今まさに、晴れの日の再訪のチャンスである。丘陵裾の細道も雰囲気は悪くないかもしれないが、景色がいいのはより高い場所からの展望で間違い無いだろう。そもそも、サロベツ原野を見渡す場所自体が意外に少ない。ビジターセンターの展望台だって、せいぜい高さ10m台だし。

ところどころでサロベツ原野を見渡す丘陵の町道 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 実際に丘陵を訪れてみると、目論見は大当たりだった。見渡すサロベツ原野、上サロベツの牧草地は、近景も遠景も、鋭い日差しに照らされ、濃厚なのに輝くような緑色の草原となっていた。

牧草地広々 しかしそれにしても暑くなってきた PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR パノラマ合成
牛乳が美味しいのがよくわかる RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 眺めのいい場所で狙い定めて脚を停めたり、前回行かなかった上手の道に回り道したり、またもやさっぱり進まない行程となった。

眼前にサロベツ原野広々 下ってしまいたくなる PENTAX K-1 smc PENTAX-FA31mm1:1.8AL Limited
内陸の上空も雲が取れ始めている PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA★70-200mm1:2.8ED DC AW

 サロベツ原野を眺めていると、原野を挟んで東側、内陸部の低山上空がすっかり晴れていることに気が付いた。視界の奥まですっきりと晴れているので、今日は内陸部も晴れていることが確信できた。

 実は昨夜、この先の豊栄からサロベツ原野北側、標高20〜40mの丘陵にGPSトラックを組んでいた。ただ、以前もう少し奥の兜沼やオネトマナイを訪れた時の印象や、地形図から私が読み取れる印象で言えば、あまり何か特別な風景が拡がっているというわけでもなさそうな先入観もあった。しかも行きがかり上、既済経路もコースに入ってしまった。まあとにかく、あまりすっきり納得して組めたようなコースではないのである。

ところどころでサロベツ原野の眺めは極上 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 というか、今日は止めとこうか、この丘陵区間、と思い始めていた。たかだか20〜40mぐらいの坂すら面倒くさい、という理由もあるものの、細道の未済経路消化にかまけて、この晴天絶好調のサロベツ原野や道北内陸部の風景を見逃してはいけない。
 サロベツ原野を反時計回りでだけで豊富に向かうだけだって、未済経路は消火できる。そして豊富の先の丘陵地帯には、脚を停めるべき場所が一杯あるはずだ。

 8:50、豊栄着。

豊栄から豊富経由で開源へ 赤は本日の経路
内陸からも利尻富士がばっちり PENTAX K-1 smc PENTAX-FA43mm1:1.9 Limited

 あまり戸惑うこと無く、豊富へ向かってみたものの、方向を変えて少し進み始めると、横風がかなり強い。早朝の北風が、内陸では北西気味の海風に変わっているのだった。そして、今までいかに海沿いの丘陵が海風を遮ってくれていたかを思い知った。

今日はそれにしても利尻富士がよく見える ここまでK-1を運んできてほんとに良かった PENTAX K-1 smc PENTAX-FA77mm1:1.8 Limited

 ふと振り返ると、サロベツ原野を囲む丘陵の上に、利尻富士の意外な程大きな姿が見えた。ギザギザの稜線が大変ものものしい。さっき海岸沿いにいたときは、あんなにはっきり見えなかったはずだ。明らかにどんどん晴れてきている。

 豊栄で道の向きが変わってから、それまでの追い風アシストは丸ごと向かい風抵抗に変わり、路面からの強い照り返しは更に暑く感じられ始めていた。

明るく眩しいサロベツ原野の緑 PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR パノラマ合成

 事前のイメージは一気に悪条件に変わり、豊富まで9kmが大変につらい。少しずつ近づく豊富方面の山を眺めて普通に進むだけで、何だか汗だくになってしまい、その割に豊富方面の山々は近づかない。まあ景色としてはそんなもんかもしれない。

明るく鮮やかなサロベツ原野も向かい風の中では段々退屈に感じられ(笑) RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 道のちょっとした向きで、強い横風は時々追い風気味になった。強い風に煽られ、前に進むことだけに何となく一所懸命になってしまっていた。

 もともとこちら方面は里に近く、雰囲気もサロベツ原野的拡がりというよりごく普通の道北の牧場集落的で、立ち止まるようなネタも少なかった。

 結果的に豊富までサロベツ原野の風景はあまり味わえなかった。当初コースに行っていたら時間は押していたと思うものの、何となく下方修正しすぎた気になった、豊富までの道だった。

 

 10:15、豊富着。毎度立ち寄る国道40沿いのセイコーマートへ。
 日差しは店に対して正面気味なので、軒の影はほとんど無くなっていて、すっかり高く登った日差しはちりちり暑く感じる程暑い。相変わらず照り返しも顔が火照るようだ。美味しいセコマアイスで身体を冷やしつつ、店の脇の日陰に待避する。もう10時過ぎ、1日で一番暑くなる時間帯に入っていた。そもそもここで休憩する時に天気が晴れなら、大体いつも日差しに炙られている気がする。
 一息付きながら、豊富から先の行程を再確認してみた。予定としては、既知の道道84で東に向かい、谷間の未済経路を繋いで、道道121に合流するつもりだった。ただ、さっきサロベツ原野で下方修正しすぎたという気持ちから、もう少し何かしたいなという気もしていた。

 こういう時はとにかく地形図を眺めるに限る。すると、去年訪れて広々とした風景が感動的だった豊富町営育成牧場に裏から入る別の未済経路を見つけることができた。そう言えばその時、眺めのいい丘の上で突如別の道と合流したことを思い出した。またそれとは別に、その道から分岐し、途中1回の丘越えを経て豊富町育成牧場の北の谷間を回り込む未済経路も発見。やはり地形図は頼りになる。
 どちらも100m〜140mぐらいの登りがやや億劫ではある。ただ、今日の予定全体で考えると、そんな登りは大した差ではない。それに当初予定経路より二つの道は細く描かれていて、のんびりと過ごせそうだ。周辺の地形も、より丘や谷間のバリエーションに富んでいて景色が良さそうに思える。
 とりあえず当初予定の道道84ではなく、有明方面へ向かう町道へ行くことにした。

記 2017/12/29

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Last Update 2020/3/17
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