北海道Tour17夏#4
2017/8/12 開陽→札友内-4

開陽→中標津→上春別 (以上#4-1)
→豊原→中西別→泉川 (以上#4-2)
→萩野→多和平
(以上#4-3)
→南弟子屈→弟子屈→札友内
142km RIDE WITH GPS

16年振りに訪問できた多和平展望台 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8 多和平から弟子屈経由で札友内へ 赤は本日の経路
 

 13:15、多和平着。
 開けた根釧台地から丘陵部へ来たためか、道道13の辺りで既に再び顔面に水滴が感じられ始めていた。それ以上に、急に風が冷たくなっている。明らかにどんどん気温が低くなっているようだ。レストハウスで温度計を見ると、なんと12℃。そりゃあ確かに寒い。私的レーパン限界温度の11℃までぎりぎりだ。あのくっそ暑い東京を羨ましいとは思わないものの、暑いのってどんな感じだったっけ、などと思い出したりした。
 レストハウスの軒下デッキ上に自転車を停め、フロントバッグと望遠レンズを持ってまずは丘の上の展望台へ。

展望台から概略南西側を望む PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR パノラマ合成 展望台から概略北側を望む PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR パノラマ合成 展望台から概略東側を望む PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR パノラマ合成

 ぐるっと見回す360°。北部に間近な摩周の山々を除き、丘陵地帯の丘の稜線頂部が地面と空を区切っていて、その境界が意外に近いことが、開陽台との大きな違いだ。多和平の展望は周辺の丘陵であり、開陽台で根釧台地の彼方やオホーツク海まで見通す展望とはまた違う味わいではあるものの、根釧台地の拡がりと、大地と相対する空が充分に感じられる。

北側の山裾へ続く丘陵 PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA★70-200mm1:2.8ED DC AW

 標茶町境界看板のカントリーサインには、この多和平展望台が描かれている。中標津町のカントリーサインも同様に開陽台の建物で、この2つは根釧台地周辺では2大展望台と並び称されることが多い、と私は理解している。そしてこれだけの酪農地帯として隣り合う2つの町のシンボルとして、丘陵を眺める展望台が掲げられていることは興味深い。ちなみに根釧台地には、やはり隣の別海町の新酪に展望台がある。

丘の望遠圧縮が楽しい PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA★70-200mm1:2.8ED DC AW

 ただ、今日は低く重く暗い雲が、視界を取り囲む丘陵の稜線ぎりぎりまで垂れ込めて、今にも落ち始めそうだ。そして風は強く、寒い。展望台で少し眺めを楽しみ、開陽台で使ってみたかった重い望遠レンズを使ってみた。わざわざこの望遠レンズを持ち運んできた目的は、ある程度果たせたように思えたので、次のミッションに移ることにした。

標茶まで来ると意外にも遠景は澄み始めていた PENTAX K-1 HD PENTAX-D FA★70-200mm1:2.8ED DC AW
 

 レストハウスの建物にはあまり記憶が、いや、どういう姿だったか全く記憶が無い。何しろ16年振りなのだ。しかし自分のホームページの写真は時々眺めていて、その写真とあまり変わらないイメージであるような気はする。
 店内の様子にも全く記憶が無い。そもそも食事メニューが無くなっていないかやや心配だったものの、調べるのも億劫だった。まあ最低限、パンぐらいは食べられるだろうと思っていたし、何も買えなくてもまだパンを持っている。実際には、相変わらずレストハウスで食事が食べられことは大変有り難く素晴らしい。しかも16年前よりメニューはややパワーアップしているっぽい。かつての訪問で何を頼むか悩んだ記憶が無いが、目の前のメニューは大変に充実感があるからだ。

 シチューその他のバリエーション、ジンギスカン焼肉を始めなかなか魅力的なメニューが多い。中でも「標茶牛トマトシチュー」が16年前のビーフシチューに相当すると思われた。しかも身体が冷えていて、温かそうなシチューはとても魅力的に思えた。

 ライスとサラダを付け、自主的にフランクフルトを追加。大変美味しく、ひとつひとつの量が多く、たっぷり感と充実感に満ちていて大満足。
 開陽台で果たせなかったものを、同じ展望台の多和平で果たせたことがなんだか面白い。旅先でイメージ通りに事が進まなくても、その時その時でできることを楽しんでしまえばいいのだ。そんなことを感じられた、実り多い多和平再訪だった。

 暖かい昼食を食べて多少やる気が出てきた。14:10、多和平発。

多和平から弟子屈経由で札友内へ 赤は本日の経路

 標茶手前まで南下して、また弟子屈まで北上するより、標茶より弟子屈には近い南弟子屈で、弟子屈への谷に降りることにした。その方が国道399を通る距離が少しでも少なくて済む。多和平から南弟子屈へは、地形図上でショートカット気味になっているのも魅力的だ。

比較的晴れやすい美羅尾〜弟子屈原野も今日は雲の下 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 その代わり、丘を一つ越えなければならない。

 

 たかだか標高差50mぐらいのこの丘越えは、この手の裏道系農道にありがちなかなりキビシイ坂だったものの、一度登ってしまえばもう車が少ない静かな裏道だけで南弟子屈の国道399まで下ってしまえたのは有り難かった。

 ルートラボで組んだ弟子屈へのトラックは、市街地への登りが楽な、一昨日渡った桜橋へ続く広域農道で組んでいる。その道へ向かうには、国道399を合流点から少し南に戻り、釧路川対岸へ渡る必要がある。
 一方、少し国道399を南に走り始めてみれば、交通量は充分に少ない。そして広域農道では、ほんの少しではあるものの台地上への登りがある。これならどうせもうあと9km、直接弟子屈へ向かってもいいんじゃないのか。
 と思い直し、再び北へ折り返して弟子屈へ。

 しかし弟子屈弟子屈手前、国道244との合流点まではほんの少しだが登りがあり、やはりいくら何でも国道、広域農道より交通量は多かった。総合的に考えて、やはり次回この経路を通る時には、広域農道を通らねば。

 

 15:05、弟子屈セイコーマート着。
 明日の宿は遠軽手前の生田原。今のところ天気予報は夜明けだけ雨、9時から15時まで曇りが続くことになっている。根釧台地からから北見地方へ向かう経路として毎年通っている津別峠は、今年は屈斜路湖側で崩落通行止めだ。このため、明日は問答無用で美幌峠を経由する必要がある。そして晴れじゃなければ、単純に大回りな上にダート経由となるチミケップ湖は省略するつもりだ。美幌峠なら標高は400m台後半、早朝雨でも峠を下る頃には雨は上がるだろう。距離も登りも全体的に穏当なコースになる。
 実際の天気が悪化して輪行になる場合は、7:25と9:11摩周発で釧網本線、石北本線で生田原に向かうことができる。やや驚いたのは、この2本でないとその日のうちに生田原に着けなくなっていたことだ。それ程、JR北海道の列車は削減されてしまっていた。よく考えると去年だって生田原に向かう鉄道パターンは朝昼午後の1日3本だった。それが2本になっただけの話なのかもしれない。いやしかし、公共交通機関として、JR北海道シンパを自認する私ですらもうJR北海道のローカル線は壊滅寸前なのではないか、と実感させられる出来事だった。
 とりあえず明日のところは、自走にしても輪行にしても普段通りの早朝出発となるため、朝食をここで買い込んでおかねば。更にここでもう使わない根釧台地の地形図を送らねばならない。セイコーマートの袋に入れて地形図を送ってもらうお願いは、3年連続で同じ店員さんがもう覚えていて下さっていた。

 15:45、弟子屈発。ますます寒くなっていた。空の雲も暗く重い。

 夜に降る予報になっている、雨が降り始めるのはもう時間の問題であるように思われた。今日はこの時間に宿に着いてしまう行程で正解だった、と確信できた。

 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8
開陽から多和平経由で鱒やへ 赤は本日の経路
 

 16:05、2日ぶりの札友内「鱒や」着。
 連泊の常連さんとも再会できたが、またもや明日は早出である。早寝せねば。

記 2017/10/29

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Last Update 2020/3/17
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