北海道Tour17#5
2017/8/13(日)札友内→生田原-1

札友内→美幌峠
(以下#5-2) →美幌→北見
(以下#5-3) →瑠辺蘂→生田原

124km RIDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 今朝の天気予報は、弟子屈町で6時9時が雨、美幌町と北見市では6時以降終日曇り。終着地の生田原が属する遠軽町では、15時から再び雨マークが出ていて気になっている。北海道に来てから4日間、根釧台地を始め道東での天気をみていると、今日も曇りといえども雨寄りの曇りなんじゃないのかという気がする。出発して美幌峠に向かう間は曇りでも、美幌峠を越えた向こうは下りきるまで雨じゃないのか。その後美幌に下っても北見でも、曇りと言いつつ実際には水滴になるような霧のまま、とかいうパターンじゃないのか。
 今日はもし雨の場合、一応鉄道の代替ルートがある。宿もほぼ駅の前だ。そういう終着地を選んでいる。ここ数年、タクシー輪行やらなんやらの経験から得た、学習の成果だ。事前にチェックしたJR乗り継ぎパターンは、7:25と9:11摩周発。ここ札友内から摩周までは、確か30分ぐらいだったか。今ならまだ4時台、6時に出発したって輪行時間含みでも余裕の余裕で列車に間に合う。
 どうするか。このまま摩周駅に向かうべきじゃないのか。

 

 等と悩みながらバッグを自転車に取付け、雨具を着込む。さっきまでしとしと降っていた雨は一応今のところ降っていない。まだ空気はしっとりしていて、予断を許さない状況ではある。そして、一昨日の鱒や出発時同様、雨具を着てちょうどぐらいに寒い。

 悩みながら5:40、鱒や発。

 国道243に出てみると、何と意外にも道路が乾き始めているではないか。そして進行方向の北側の山々が、裾だけでも見通しがいい。
 心は決まった、今日は生田原まで走ってみよう。北見まで行けば何とかなるし、美幌まで走るだけになったとしても、列車でリカバリ可能な時間に到着可能だ。まあ、まずは美幌峠である。

鱒やからウランコシ経由で美幌峠へ 赤は本日の経路

 走り始めてしばらく、雨には至らないものの、時々空気中の水滴が感じられた。何となく不安な気持ちが走りに反映しているのか、毎回知らず知らずペースが上がる釧路川沿いの谷間で、今日はあまりペースが上がらない。或いは歳のせいかもしれない。しかし早朝のため路上の交通量がかなり少なく、落ちついて走ることができるのは有り難い。
 釧路川沿いの狭い谷を抜け、屈斜路湖岸の開けた平地へ。今日は近年毎回通る山裾側の脇道は経由せず、そのまま国道243継続とする。

 何年かこちらの道を通らないうちに、道端に自販機が明らかに増えている。大分前にこの道を通った時は、津別峠か美幌峠からの下りではあったものの、自販機が無くて閉口したことを思い出す。

 ウランコシで屈斜路湖プリンスホテルを通過し、道道588津別峠への分岐が登場。今回の出発直前、鱒やの橘さんから「津別峠の屈斜路湖側が大々的に崩落して、開通時期未定の通行止めになっている」ことを聞いていたので、今日のコースは美幌峠経由で組み直したのであった。

 「まあ見ておくか」と思って道道588の通行止め状況を確認しに行ってみたものの、明快に通行止めの看板が掲示されていた。去年、台風で諦めざるを得なかったこの津別峠。それ以前はほぼ毎年通っているこの峠を、2年連続で通れないということになる。厳しい津別峠を不可抗力の大義名分付きで登らなくて済むのは、ありがたいような気分が無くはないものの、それはやはり残念と感じていることに、改めて自分で気付いたりもする。

ウランコシから美幌峠経由で北見へ 赤は本日の経路

 湖岸の平地は絞り出されるように次第に狭くなっていて、ウランコシから先で道の周囲は森に変わった。そういう地形の変化に促されるように、国道243はおもむろに離陸開始。屈斜路湖沿いに少しずつ淡々と高度を上げてゆく。

 札友内からずっとここまで雲は低かったものの、屈斜路湖岸区間では路面は意外と乾いていた。しかし、山裾を登り始めるこの辺りまで来ると、さすがに森も路面も雨が降ったばかりのようにしっとり濡れている。そして、行く手の路上の空気が明らかに霧っぽく霞んできた。

 

 通常、私の屈斜路湖→北見地方へのメインルートは行程は美幌峠ではなく津別峠である。美幌峠は津別峠を回避せざるを得ない場合、つまり雨で標高が高い津別峠の経由が心配される等の理由がある時の担当だ。そういう日、美幌峠は毎回視界50m未満の濃霧の中だ。むしろ美幌峠と言えば濃霧のような先入観すら、私的にはできあがってしまっている。
 今日、少なくとも正面の山は、少し上から完全にグレーの雲に包まれている。この分だと美幌峠までに周囲は完全に霧に変わり、視界が効かなくなるのだろうと確信できる展開だ。そして標高320mぐらいで、ガス状の霧が漂い始めた。

 屈斜路湖を見渡すはずの道の溜まり場で脚を停めてみる。なんだかんだ言いつつ美幌峠も感動的だ、などと思っていたはずのこの展望ポイントでは、もはや屈斜路湖の大半が霧で隠されていた。

 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成

 写真を撮ろうとして、メインカメラGRUの調子がおかしいことに気が付いた。明らかに各挙動のタイミングがおかしい。そのまま何枚か撮ってたら全て極端な露出オーバーになった後、ディスプレイは真っ暗に変わってしまった。更にその状態で撮っても、撮った結果を確認することができなくて、露出の値も相変わらず極端なオーバーのままだ。
 自分としては、身に覚えが無いわけじゃない。今回初日からの雨続きで、レンズから駆動部分に水分が入ったのかもしれない。5月に行った四国Tour17でも、気は付けていたものの多少雨で濡らしてしまっていた。何にしても風と水滴と振動、サイクリングはカメラにとって耐久テストのように過酷な使用条件ではある。因みに帰宅後修理に出して、原因はシャッター不調であることがわかった。恐らく忘れもしない8月10日、レンズ面のやや大きめの水滴をブロワで吹いた際に、シャッターの決定的な部分に侵入したのだと思われる。
 幸いこういう時のために、予備として先代の無印GRも持ってきている。というわけで、この後北海道Tour17は3年振りの無印GR登板となった。一見外観もスペックも同じで、全く変化が無いと言われるGR2とGRは、使ってみると画質と描写がけっこう違う。もちろん後継のGR2の方が圧倒的に自然な描写でDレンジが2倍ぐらい広く、露出も的確である。改めて、普段空気みたいにしか感じていないGR2の存在感を、四国Tour17に続き強く感じさせられた。そして、予備機ではあっても頼れるGRが手元にあることにも感謝である。
 しかしGR2登場後、普段から予備・通勤用として通勤バッグに入りっぱなしの無印GRには、センサーかどこかにやや目立つゴミが入り込んでいたようだ。この後ほぼ全てのカットの画面下側に目立つ小さな影が映り込んでいることに、帰ってからチェックした画像で気付かされたのであった。

周囲が笹原に変わって峠間近 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 峠まで最後のつづら折れを曲がる頃には、視界はもう50m程度。結局今回も霧の美幌峠だ。それでも雨っぽくはないのは大変有り難い。

 以前霧から峠付近で本降りに変わったことがあったな、いつ頃だったろう、などと努力して思い出すうちにじりじり峠に近づき、7:45、美幌峠着。標高493m。

 

 あまりの濃霧で、道から近い場所に建つ道の駅の建物ですら、まだ売店や食堂が営業していないことがやっと確認できる程度にしかわからない。手前は美幌峠関係のお土産で奥に食堂という道の駅内部のレイアウトを思い出す。やはり晴れの日に、静かな津別峠を通りたかったなとも思う。今日は自販機コーヒーも割愛、もうそのまま通過してしまう。

記 2017/11/16

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Last Update 2020/3/17
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