北海道Tour17#10
2017/8/18(金)仁宇布→大村-4

仁宇布→上幌内 (以上#10-1)
→下川 (以上#10-2)
→十和里 (以上#10-3)

→愛別
(以下#10-5) →当麻→大村  155km ルートラボ

十和里も上手でやっと晴れの兆しが見えてきた RICOH GR GR18.3mm1:2.8 十和里から岩尾内湖経由で茂志里へ 赤は本日の経路

 雲の濃度次第で影ができたり、空の一部に青空が継続して現れるというまでに、天気は回復しつつあった。岩尾内ダム方面にも、どす黒く不穏な低い雲が溜まっているということは全く無い。

 このまま最後の於鬼登峠を越え、愛別から旭川盆地に到達できる目処が見えてきた。天気予報通りと言えばそれまでなのだが、つくづく下川で引き返さないで良かった、とようやく感じられていた。

 岩尾内ダムへは取付の坂を60m程一登り。7%ぐらいの一気に高度を上げる坂道だ。道北でよく見かけた、緩くだらっとした谷間の道とは明らかにちょっと違う感覚の、いかにも内陸の山地を感じさせる登りである。身体が火照るように日差しが暑く感じられ始め、雲が動いて日が翳るのが大変有り難い。

岩尾内ダム取付の坂から十和里の谷を望む
 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成
 

 見上げるダム堤体のコンクリート壁面はやや黒ずんでいて、ボリュームと迫力と風格がある。ダム管理事務所が水飲み場も自販機すらも無く、一般訪問者に対してかなり素っ気ないのも、いかにもやや古めのダムにありがちである。何か飲めるとこの道への訪問にも大分助かるのにとか、すぐ脇の巨大な岩尾内湖には水がこんなに一杯あるのにとか、この道を初めて訪れた1990年から毎回思っている。湖岸外周にはキャンプ場もあるんだから、誰かの予算で1台ぐらい自販機を置く方が、観光資源としての岩尾内湖には役立つ方向になるんじゃないのか。

ダムから最初の橋 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成
奥へ続く湖面 人造湖ながらハードボイルド系の山深さが漂う RICOH GR GR18.3mm1:2.8
二つ目の橋 周囲の山の高さのスケールが大きい RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成

 岩尾内ダムに着いた段階ではまだ空は明るかったものの、湖岸区間に入ってすぐ空が陰り始め、水滴がぱらつき始めた。さすが山深さが湖面に漂う岩尾内湖、急な展開である。

 雨具を再び着込みつつ、湖岸区間のアップダウンにも文句があるんんだよな、などと考える。登ってもどうせまた下るから、湖岸区間で高度を上げること自体にあまり意味は無い。それにしちゃちょっと登りすぎるような気がするのだ。自転車としては。単純に建設費用を節約、いや、適正に計画するとこうなるのだと理解はできる。今の交通量を見ると、その選択は正しいとも思われる。まあ、登り量自体はせいぜい60mぐらいだし、何も文句を言う程の話じゃないかもしれない。

入り組んだ湖岸に道は続く RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 天気が悪くて湖岸の木々で展望が効かないと、どうしても思考は内向きになってしまう。とは言えところどころで広々とした湖面が拡がるので、なんだかんだ言いつつあまり退屈はしない道だ。

 12:00、道道60分岐通過。

分岐の牧草地 上紋峠方面を見上げる RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 道道101はしばし岩尾内湖沿いの森に続いた後、湖も終了すると森が開け、広くはないものの比較的開けた、天塩川上流の谷間となる。この間天気は、湖岸区間で一度雨が本降りで降った後、断続しながら小雨に収束する方向で茂志利まで推移。

 なんとなく雨具を脱ぐタイミングを逸しつつ、しかし未だ空気中から水滴っぽさは消えない。当然のように雲はかなり低く、その下にところどころあやしげで不穏な、雲のようにふんわりした塊ではない、曇りガラスのように不透明に霞んだ空間がある。恐らく、そこだけ降っている雨粒が、空の中で光を拡散しているのだ。

 行く手の対岸の山も、何だかそんな感じで部分的に霞みっぽい。その辺に近づくと、やはり結構な雨が降ってきた。

雲が切れて青空が見え始めた RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 しかし雨は本当に数10mの範囲だけですぐに止み、その後は遠景まで空気が澄んだ。茂志利の盆地部ももう上手、いよいよ於鬼登峠への登り区間手前だった。

 気が付くと、時刻はお昼。天気予報で士別、愛別が晴れになっていた時間帯に入っている。かなり山間とは言え、ここは士別と愛別の境近くである。やっと天気予報通りの展開になっているのだった。今日はこの先雨はもうあまり降らないだろうと思えてきた。降らないといいな。

茂志里から於鬼登峠経由で当麻へ 赤は本日の経路
  谷間から山服へ直線気味に遡上する於鬼登峠の登り RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成

 於鬼登峠までは200m弱の登り。5〜6%程度の緩い斜度が、峠手前で斜度が7%ぐらいに変わる以外、極めて淡々と安定した登りである。線形も山腹に沿って屈曲するというようなことは無く、淡々と直線基調で幅広の、やはり安定感が感じられる道だ。ただ、掘りの深い地形とやや鋭いエッジの稜線は、ここ2〜3日間眺めてきた道北の山々とは根本的に異なる上下の振幅を、道周囲の空間に作っている。それが於鬼登峠北側の大きな見所になっているように思う。

 離陸開始すると左側に谷間が落ち込み、間もなく天塩川の最上流部が山中へ分岐してゆく。

 

 旧道っぽい段と茂みが見える切り立った稜線が真正面に見え始めると、もうトンネルは近い。連続し始めたカーブの回数と正面の山姿の距離を想像しながら脚を進め、12:55、於鬼登トンネル着。

 トンネルを抜けると、愛別町の標識が登場した。もうこの次点で旭川盆地へやってきたという気になれることが、何だか我ながら自分が可笑しいぐらいに嬉しい。

 愛別湖へ向かってまずは一下り。つづら折れ区間から谷底へ降り、まだまだ下りが続く。愛別湖手前の40m登り返しは毎回ややしんどいが、わかっていればもう焦らずに粛々と脚を回すだけである。

 登り返しは面倒臭い。しかし、旭川盆地らしい暑さが何だか嬉しい。もう道北じゃないのだ。自走で別のエリアにやって来たという、長期ツーリングならではの実感を感じることができているのも嬉しい。

 愛別ダム手前の貯水池湖岸区間では、空の中に目に見えて青空が増え始めた。

 ただ、この後晴れてゆくことを確信できるという程ではない。私はここ2年ほど、旭川盆地で遠くのゲリラ豪雨を眺めたり、かなりの土砂降りに遭遇している。ここ愛別湖畔では、かなり大きく濃厚な雨雲に追いかけられたこともあった。

 後ろを向いて確認しておくと、山方面の雲は灰色ではあったものの色は薄く高度もそう低くなく、大きな雷雲が目を血走らせて追っかけてきているという雰囲気ではなかった。とりあえずひと安心しておこう。

愛別ダム到着 さあもう一下り RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成

 ダムから降りると、谷間と言うにはやや広い平地に田んぼが一杯に拡がって、お米関係の施設や看板が目立ち始める。

 今日の宿、美瑛大村のポテトの丘YHでは、毎回宿主さんが北海道のお米が日本一になったことを毎回説明してくれることを思い出す。美味しい夕食も思い出す。

 愛別まであと10km。追い風下り基調なのも手伝って、何だか旭川盆地に降りてきた安心感でうきうきしてしまう。下川で撤退しないで本当に良かった。

 13:40、愛別着。

 大分雲は高くなり、暑くなっていたが、未だ空は雲に覆われてはいた。セブンイレブンで休憩がてらスマホ予報を確認すると、お昼以降の予報は晴れから曇りに変わっていた。多少悪化したようではあるものの、しばらく今みたいな天気なのだろう。ゲリラ豪雨っぽくないだけ上々である。

記 2018/1/28

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Last Update 2018/5/5
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