仁宇布→上幌内
(以上#10-1)
→下川
(以上#10-2)
→十和里
(以下#10-4)
→愛別
(以下#10-5)
→当麻→大村
155km
RIDE WITH GPS
9:25、下川発。班渓までの下川盆地内では、空の雲は辛うじて落ちてくることは無かった。ただ、南の山間に近づくに連れ、雲は確実にどんどん低く濃くなってきた。雨が降り始めるのは時間の問題だろう。これは予想の範囲内だ。
ここ数年、仁宇布を早朝に出発して南下すると、この辺りで毎回9時半〜10時になる。道北もやや南に位置する下川盆地。更にそのまっただ中、畑に続く道道101なだけあり、晴れの日に日差しを遮ってくれる木陰などは全く無い。気温自体の上昇と照り返しの相乗作用で、この辺りからたまらない暑さを感じ始めるのが毎度お馴染みの展開である。今日は暑くないのだけは有り難いのを、前向きに捉えねば。
班渓から先、道は盆地からパンケ川の谷間へ入ってゆく。辺りは畑から森に変わった。ほぼ同時に、満を持したように遂に空から雨が落ちてきた。しかし意外にも雨はぱらぱら気味である。
流石に道北と言えども下川以南まで南下すると、谷間を囲む山々は明らかに仁宇布以北辺りよりは高い。谷の屈曲も緩く大きく、谷間全体が空間として大きく感じられる。道端は法面補強か森の茂みであり、どっちにしても頭上は開けているとともに、何か適切な屋根のようなものや木陰など全く無い。落ちついて自転車を停めて雨具を着ることができる場所を探す間に、雨は次第に本降りに変わっていった。雨の降り方も思い切りが悪く、これ以上降ると服がしっとり濡れてしまいそうという段階になって、やっと仕方無く雨の中で雨具を着込む始末だ。登り斜度も、糸魚峠へ向かって登りが始まったという段階で5%未満程度。まあこれはこの道毎度の事だし、道北では当たり前の話でもある。
何となく登り始めた谷間の直線気味の道を、更に雨が強くなったらどうしよう、引き返すタイミングはどうしよう、等と次第に悩みを増やしながら何となくだらだら進んでいた。茂みから熊っぽい甘い香りが漂ってくるのも何となく怖ろしいs。まあでもさすがに10時台。早朝に比べて車は時々通るようになっているので、多少安心はできる。
斜度が多少増してきた辺りから、雨の勢いも増し始めた。引き返すなら今かもしれない。と思ったところで車が通り過ぎ、気が付いた。向こうからやって来る車に、この先の展開を聞いてみよう。
15分ほど後に停まってくれた車は、何と
「トンネルの向こうは降ってないよー。雨はこっちだけみたい」
とのこと。雨は更に強くなり始め、大雨と言っても差し支えない程度になっていた。しかし、じゃあそれならこのまま行こう。
その後の展開は、意外にも、教えていただいた通りにすぐ雨は上がり、糸魚トンネル手前では路面が乾くまでになってしまった。全く雲が低い日の天気は読めないものだ。今日の場合は、良い方に向かいつつある。
11:00、糸魚トンネル通過。
トンネルの向こうでは、確かに雨は降ってないものの、路面は多少というぐらいには濡れていた。まあここまで来たら、そのまま麓まで下ってしまうだけだ。
糸魚の集落下手辺りで空気が完全に乾いたという感覚が感じられ、間もなく雲が高くなり空が明るくなり始めた。11:15、十和里着。
記 2018/1/28
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