清水→(国道371)向山口→(県道37)玉伝
→(県道36他)生馬口
(以上#2-1)
→(県道220他)大坊→(県道35他)富家→(県道218)見行
→(林道)鍵原→(県道29・30)下津川
(以上#2-2)
→(国道425)小家谷口
(以上#2-3)
→(国道424他)小森→(県道29・林道)龍神温泉
(以上#2-4)
→(国道371・425他)安井
136km
RIDE WITH GPS
標高430mの谷底に降りてきたのに、空気中に水滴が感じられ始めていた。薄暗さがさっきの下り途中より増していて、気温も下がっている。雨雲の下に入ってしまったようだ。
今日の宿まではもうこのまま日高川沿いに国道425を100m程下ればいいだけだ。そして天気から言って、もう速やかに宿を目指すべきだろう。未拡幅の旧道区間をうだうだする余裕は無さそうだ。
この道は2006年に牛廻越から降りてきて、紀伊田辺を目指して一目散に下った道である。宿のある龍神村の中央部までは10km。下り基調ではあるものの、広めの川幅と両岸に迫る山肌が形成するやや閉鎖的な空間に道は延々と続き、ともすれば行程の長さが感じられる。
前回は、時々途中に現れる軽い登り返しがつらかった記憶があった。そう思って今再び通ってみると、それほどどうということは無い程度のものだ。当時は暮れなずむ空模様に田辺までの長丁場で気持ちが焦っていたのだと思う。
思い返しながら辿る道につらさは無いものの、ゆったりした雰囲気の景色に広い谷間が続き、やはり10kmの長さが宿到着を目前にしてじれったい。
そして気持ちが落ち着かないと、ちょっとした交通量が妙に気になってしまう。いや、多いという程の交通量ではないのだが、1日山奥の車皆無の道を通って来ると、こんなのでも車が多いように思ってしまうのである。落ち着かねば。
明日向かう予定だった引牛越への国道371・県道735への分岐を過ぎると、やっと龍神村西である。ちなみに日高川の反対は龍神村東という、両岸で何ともストレートな地名が付いている。
龍神村は今は田辺市に編入されていて、元の町役場は田辺市龍神支所ということになっている。その前には田辺行きのバス停がある。2006年には、ここでバス停を見つけた途端に、即輪行作業を始めてしまい、後でバスの中でやはり走れば良かったかもしれないなどとうじうじ後悔したものだった。今日はもう宿到着が目前だ。余裕のある行程はいい。
17:10、安井「ペンションとおせんぼ」着。ちょうど更に暗くなっていた空から雨がぱらつき始めたところだった。
18時半、風呂から上がってくると、もう外に音がするほどの雨が降っていた。
明日は1日じゅう大雨の予報である。確実に全運休になりそうだ。しかも引牛越、数年ぶりの酷道425の白谷トンネル、北山貯水池とせっかく3連発フルコースの今回全行程中のハイライトだったのに。
それでも明日は18時ぐらいからは晴れるとのことで、昨日まで雨の予定だった明後日は朝から晴れの行程を楽しめそうだ。熊野灘沿いの国道311、奥瀞峡の国道169と、見所一杯の行程も仕込んである。いろいろと努力して旅程を組んで遠路はるばるやってきても、なかなか天気は読みにくいものである。
記 2016/5/18