北海道Tour14#8
2014/8/14 天塩→仁宇布-4

天塩→(開拓農道町道浜更岸線他)啓明
→(道道119)佐久 (以上#8-1)
→(国道40)音威子府→(村道他)咲来
→(道道220)歌登 (以上#8-2)
→(道道120他)仁宇布
(以上#8-3)
トロッコ王国美深  144km  RIDE WITH GPS

ファームイントント到着 PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC 仁宇布からトロッコ王国美深経由でファームイントントへ 赤は本日の経路

 15:15、仁宇布着。すぐに交差点からよく見えるトロッコ王国の事務所へ向かう。

 

 小さなログハウスの事務所では、16時便の受付に間に合うことができた。料金は\3500。15:50から事務所前で説明があるので、集まって欲しいとのこと。実は16時の後にもう1便、17時の便があったこともわかった。この後宿で落ち着いて風呂に入り、夕食前にビールを飲んで夕方の風景を眺めるためには、もちろん16時の便の方がいい。

 仁宇布の「トロッコ王国美深」は、以前から一度は訪問せねばと思っていた。美幸線の廃線跡を使って、地元の方がNPO法人を立ち上げ、施設整備と運営管理に大変な努力をされているという話は有名だし、仁宇布を通る度、遠目にその賑わいを眺めていた。更に訪れた方から「お勧め」な旨を聞いてもいた。だめ押しは、一昨年のファームイントントだった。輪行で15時前にファームイントントに着いたとき、女将さんに「トロッコに乗ってくれば良かったのに。お勧めですよ、あれ。是非一度乗ってみて下さい」と言われていたのだ。

 発車前の説明には、40〜50人程度の乗客が事務所前に集結。ついさっきまで事務所周辺にいた人々の2倍ぐらいの人数に、びっくりした。小さいエンジンと自転車のサドルが取り付けられたトロッコは、全部で約20台。私のような個人おやじ客は希で、子供連れご家族とか友人っぽい二人連れなどが多く、大体1グループ1トロッコに割り振られている。

 トロッコの乗車手順や取扱、コース説明などの説明後、係員さんに導かれるままトロッコへ。椅子は少し小さいママチャリ用サドルで、普段革サドルに乗っている身としては、やや痛く感じられた。しかし係員さんに手伝って貰ってトロッコが動き始めると、そんな気持ちはどこかへ吹き飛んでしまった。とにかく大変に楽しいのである。

仁宇布からトロッコ王国美深経由でファームイントントへ 赤は本日の経路

 道道49沿いなので、過去通った時に何度も道から眺めていたと思っていたこのトロッコ路線。脇から眺めるのと実際に走ってみるのは大違いだった。
▼動画2分31秒 仁宇布出発 まずは茂みから牧草地へ

 空には日差しが現れていた。きらきらと緑に染まるような森の木漏れ日の中、旧美幸線をトロッコがエンジン音を上げて進んでゆく。

 がたごととレールのジョイント音はかつての赤字ローカル線そのもの、いかにも昭和30年代後半開通路線らしいコンクリート橋でペンケニウプ川を渡ったり、時々開ける牧草地の中を快走したり。
▼動画2分2秒 森の中を疾走 木漏れ日きらきら

 道道49の高広PA脇まで往復数km。高広PA脇に設けられた周回線では、カーブがかなりきつくて速度に若干注意は必要なものの、初めての私でも乗車したまま周回が可能だった。

 最高速度はGPS表示で30km程度で頭打ち。ただ、前後トロッコとの間隔や、振動、エンジン音などから想像するに、大体25km/hぐらいで走るのがいいようだ。

 

 説明や折り返し時間含め、乗車時間は45分ぐらい。楽しくてあっという間だが、ボリュームたっぷりで大満足でもある。そして何を見ても、設備の補修修繕など、見るからに大変な手間が掛けられた施設だ。乗ってからの感想は、
「楽しさ、感動に溢れた乗り物。\3500は大バーゲン的に安い。近くを訪れて時間があるなら絶対行くべき。」
だ。このトロッコをもうかれこれ16年も維持されている美深町の方々の努力は、今更ながらではあるが特筆に値する。

 というわけで、大満足のトロッコ王国は、今年の道北の大変いい思い出になった。

仁宇布からトロッコ王国美深経由でファームイントントへ 赤は本日の経路

 17:10、ファームイントント着。

雲は多いが程良い夕暮れ PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC
山々に雲が行き交う 明日もそこそこ晴れて欲しい PENTAX K-5 SIGMA50-150mm1:2.8IIEXDC

 過去最高の状態に比べると、夕焼け空には雲が多い。しかし思惑通り、風呂上がりに牧草地の夕暮れを眺めながら、美味しいビールと夕食を頂くことができている。毎度の羊乳グラタン、ジンギスカンも大変美味しく、お腹一杯で幸福この上ない。

 ここまで走ってきて良かった、と心から思える、近年私の北海道ツーリング上の無くてはならない宿である。

 天気が次に崩れ始めるのはどうやら来週半ば以降。最後まで安心して毎日予定をこなせそうだ。一方、明日の天気は崩れないまでも、道北の天気は朝のうち曇り。行きに通った道道49〜下川経由、道道101で旭川盆地へ向かうコースを、明日のためにGPSに入れてきてある。しかし、例によって山間は雨の危険がアブナイ。そして雨じゃなくても、早朝の山間は薄暗いだろう。2日前の朝に通った道道49の美深松山峠区間を、かつて晴天の7時台に通ったことはあった。しかし、薄暗い曇りの日、早朝に通る気はしない。
 どうも消去法で、去年通った美深〜国道275〜幌加内のコースに決まりそうだ。去年通ったとは言え、去年は幌加内から先が雨のためにバス輪行になってしまったので、幌加内経由で旭川に向かうのは楽しみでもある。
 明日は早朝から美味しい朝食を準備して下さる予定なので、晴れでも曇りでも霧でも、腹一杯朝食を食べながら牧草地の朝を眺めて決めればいい。

記 2015/3/15

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Last Update 2020/3/20
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