北海道Tour14#7
2014/8/13 浜頓別→天塩-4

浜頓別→(天北南部広域農道・村道エサヌカ線他)
浜猿払→(国道238)東浦 (以上#7-1)
→(道道1117・889)清浜 (以上#7-2)
→(国道238)富磯→(農道・道道1119)沼川
→(道道121)有明→(農道・国道40)豊富
(以上#7-3)
→(道道444他)稚咲内→(道道106他)天塩
168km  RIDE WITH GPS

道道106で晴れてくれた やっぱりいい道 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 豊富からサロベツ原野経由で稚咲内へ 赤は本日の経路

 14:40、豊富発。

 稚咲内へは道道444。サロベツ原野のど真ん中を日本海へ向かう、大変見晴らしの良い道だ。前回通ったのは2010年。正面間近に見える利尻島に、度肝を抜かれたのをよく覚えている。

利尻の裾が見えてきた PENTAX K-5 SIGMA APO50-150mm1:2.8IIEXDC

 今日は雲がやや多く、陽差しも利尻岳のぎざぎざの稜線も雲に隠れている。しかし、広大なサロベツ原野を眺めるには、サロベツ原野を横断するいくつかの道のうち、この道が一番好ましいと思う。そして途中から海岸部に近づいたためか、利尻の裾がはっきり間近に見え始めた。
▼動画46秒 道道444のサロベツ原野 まだ利尻は見えない

拡がるサロベツ原野 PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC

 途中、サロベツ原野豊富ビジターセンター辺りで景色を眺めていたら、後ろからやってきた若いツーリストに道を聞かれた。これからキャンプ場のある稚内辺りまで向かうため、国道40へ行きたいとのこと。彼はドコモスマホのGoogleマップだけで走っていた。思い切りの良さにも、ドコモ通信網の広さにも脱帽だ。ちなみに私のスマホだと、電波状況と電池の持ちの両面から、まず無理だ。
 今この場所なら、豊富以北でアップダウンがある国道40より、日本海海沿岸の道道106の方が車が少なく景色が良く、しかもほとんど平坦だ。だめ押しで今日は北上方向だと多分追い風になる。特に国道40を経由しなければならない理由が無ければ、道道106の方がツーリングとして楽しいに違いない。

 そんな話をしたり、時には立ち止まって利尻やサロベツ原野に感動しながら、2両編成で道道444を稚咲内へ。

 稚咲内で道道106に合流。稚内へ向かう彼は手を振って、稚内方面へ走り去っていった。こちらはやっぱり強い向かい風の中を南へ。
▼動画46秒 道道106 稚咲内出発直後

稚咲内から道道106経由天塩へ 赤は本日の経路

 15時を過ぎて陽差しは次第に傾いてきたが、一方で雲は更に高く少なくなり、青空基調と言っていいまでに天気が良くなっている。さっきサロベツ原野から利尻島がよく見えていた通り、日本海上の天気はいいのかもしれない。

 右には日本海、左には草地が、少し離れた低い丘まで拡がっている。開けた行く手と空が広々と、特に今日のように天気が悪くないと、風景の開放感は比類が無い。そして空と地面が接する視界の先へ、道道106はどこまでも続いてゆく。

 時々海側の丘が開けて海面が見えたり、砂浜が見下ろせたりして、ともすれば単調になりがちな行程のアクセントになってくれるし、振り向けば利尻島が相変わらず間近にでっかく見える。特徴的なぎざぎざの稜線は、やはりまだ完全に雲に隠れているが、裾はさっきのサロベツ原野よりますますはっきり見え、思わず立ち止まってしまうほど見事だ。

道道106 日本海、利尻島を見渡す道 PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC パノラマ合成

 旅程終盤にして、明らかに空気中が澄み始めている。

気が付くと天気がかなり良くなっている PENTAX K-5 SIGMA30mm1:1.4DC

 向かい風はつらいものの前へ前へとのろのろ進んだり、脚を停めて景色を見回しているうちに、稚咲内から既に遠くに見えていたオトンルイ風力発電所の風車群が、少しづつ少しづつ次第に近づいて、横を通り過ぎてゆく。

道道106 すっかり晴れてきた日本海 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 GW-3 パノラマ合成
最後の最後でかなりいいツーリング いい気分 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 日本第3位の大河、天塩川の河口部を大きな橋で渡ると、もう天塩の外れだ。

天塩川河口部 川幅が広い オトンルイ風力発電所を遠望 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 16:55、天塩着。過去何度か使っている町外れのセイコーマートで明日の物資を補給し、17:15、天塩温泉夕映着。

豊富から稚咲内経由で天塩へ 赤は本日の経路

 やや早めの到着だ。ショートカットがやや効き過ぎて距離は168kmと短めだったが、まあこういうのも安心感があって悪くない。

 早々に温泉の大浴場で汗を流すことにする。熱すぎずぬるすぎず、海岸らしく塩っ辛く、湯船で一息付くのに向いている温泉だ。まだ明るい夕焼け空を眺めながら、今日1日を思い出してのんびりお風呂に浸かっていると、つくづく幸福だ。もう7日目の行程も終わった。旅程全体として、残り1/3を切ったことになる。ということは、旅程がもう終盤に入っているということだ。明日も朝のうち雨っぽいみたいだが、まあ何とかなるだろう。嫌でも時は過ぎてゆく。
 露天風呂から内風呂に戻り、そろそろ上がるかなと思っていると、「高地さん」と呼ぶ声が。何と釧路空港でお会いした、BikeFriday乗りの方との再会だった。そう言えば確かに、私と同様旅程後半に道北に向かわれると仰っていた。今日は隣のキャンプ場泊で、併設の温泉に来たら、入口に見たことがある自転車が置いてあった、とのこと。普通風呂の中や脱衣所でいきなり会っても、予備知識がないとまず誰だかわからないと思う。自転車で誰だかわかっていたというのがいかにもサイクリスト特有の現象で、大変可笑しい。
 その方には謝らないといけないことがあった。釧路空港で相手の行き先も考えずに、自分目線だけで「これから晴れますから」などと口走ってしまったのだ。しかも私の方角は予報通り晴れたものの、その方が向かった阿寒方面は、やはり雨だったようだ。恐縮しきり。しかし笑って許していただけて、そんな話もとても楽しい旅先の話なのだった。

 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成

 夕食後まで海上の夕焼けが見事だった。しかし道北全体に、夜から明け方に掛けて雨との天気予報が出ていた。明日は昼前から天気が回復し始めるようだが、内陸部には雨が残るかもしれない。明日予定の知駒峠は、断念しなければいけないかもしれない。2日連続ショートカットになってしまうが。

記 2015/3/8

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Last Update 2020/3/20
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