西興部→(国道239)下川
(以下#6-2)
→(道道60)上幌内→(道道49)仁宇布
(以下#6-3)
→(道道120)歌登
(以下#6-4)
→(道道120)中頓別→(国道276)浜頓別
173km
RIDE WITH GPS
さあ6日目、旅程も後半の始まりだ。4時過ぎ、次第に明るくなってくる外は、光のニュアンスが明らかに昨日とは違う。空には青空が見える程度に雲が広がっているが、すぐに消えてしまうことが確信できる。
外に出ると、空気はそこはかとなく爽やかで、間違い無く今日は晴れだ。出発の朝はやはりこういう空気が漂っていてほしい。
5:35、西興部「ホテル森夢」発。
出発時にはまだ低かった空の雲は、少し進んだ上興部ではすっかり高くなり、しかも色が薄くなって基本的に青空っぽくなってきた。大変いい傾向である。
更に天北峠への登り始め辺りから、行く手の空が澄み始めた。
天北峠へは、ほんとに緩い坂が峠手前までじりじり続き、最後に峠部分だけをひょいと乗り越える。
以前、といってももう25年前に廃止された名寄本線は、この天北峠越え区間でこの道に併走していた。非力な当時の気動車が、峠部分だけエンジン音高らかな名寄本線からは、峠手前まで道を見下ろしていたのが、峠手前で道がせり上がり、掘り割り状の峠を越えたのを鮮明に覚えている。その頃は、まだこの歳になっても毎年北海道を旅するなんて思っていなかったので、まるで他人事のように道路のせり上がりを眺めていた。
天北峠から一の橋側に下り始めると、高く薄くなっていた空が一気に晴れ始めた。わずか標高304mの峠ではあるが、いっちょ前に、というよりさすが峠の名にふさわしい現象だ。更に一の橋への下りの途中で、行く手の空は完全に晴れてしまった。
これで今日は天気予報通りである。きっと下川以北の山奥区間では、素晴らしい晴天が待っていることだろう。
しばらく森の中を下って周囲の谷間が拡がると、一の橋だ。がらんと開けた国道239の両側に、西部劇の町のようにぽつぽつ家屋が建っているのが、毎回とても印象的な集落である。
前述の名寄本線では、一の橋と上興部が天北峠両側の駅で駅間も確か10km近くあり、速度を伴わずに気動車のエンジン音だけが高まる長い峠区間に、乗客としてもそれなりの緊張感とともに乗車していた記憶がある。
天北峠から下川方面に向かう今日の行程としては、一の橋の次は下川方面の二の橋、続いて三の橋。それぞれ元名寄本線の駅と現在の集落が一致していて、他に集落は無い。思えばほんとに沿線人口の少ない路線だったのだと思う。
昔のことばかり思い出すのは、国道239の比較的開けた谷間は、畑の山の形もあまり変わり映えしない嫌いがあるからだ。交通量が少ないのも、のんびりとした雰囲気も、国道にしちゃなかなか上々なのに、毎回一の橋から下川はちょっと退屈で気が急くような気分になるのである。
今日は向かい風や横風がやや強い場合が多いことも、その気分を助長する。
8:10、下川着。もうすっかり雲一つ無い快晴である。西興部から2時間半、気は急いたが特に無理することも無く特に疲れもせず、標準所要時間で到着できた。身体に疲れが残っていないのは、昨日充分休んだ効果が出ているのだ。
道の両側に民家や商店が並ぶ下川の町並みは、一の橋、二の橋、三の橋に比べて町と呼ぶのにふさわしい。この後向かう予定の、信号すら無い道道60への分岐を横目にちらっと眺め、今はそのまま通過。まずは町の反対側のセイコーマートに立ち寄らねば。この後90km先の歌登まで、コンビニは全く無い。ちなみに自販機は仁宇布と志美宇丹の2箇所、商店は仁宇布にあるものの営業していない可能性がある。
記 2015/3/5
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