今どき珍しいオーソドックスな国鉄型駅舎の抜海駅 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

北海道Tour13#9
2013/8/16 抜海→仁宇布-1

抜海→(輪行)音威子府
(以下#9-2) →(村道他)咲来→(道道220)歌登
(以下#9-3) →(道道120)上徳志別
(以下#9-4) →(道道120・農道)仁宇布
 82.3km 
RIDE WITH GPS


 4時に起きると、やはり屋根の上で暴風が唸っている。雨は今のところ降ってはいないようだが、路面は黒々ぬらぬら、窓には水滴が付いている。昨夜の天気予報だと、稚内から枝幸で1日雨。今確かにここ抜海で降ってはいないものの、雨という言葉以上の始末の悪い事態なのだろう、1日じゅう。そしてそれは宿主さんから聞いている、今年の道北の普通の天気そのままである。

 昨日のお話通り、まずは自転車を輪行状態に。暴風が吹き荒れる屋外は、やはり時々雨が集中的にざざっと降っては止むが、幸い軒下などではなくシャッター付きのガレージで作業できて、非常に助かる。
 手短に自転車を片付け、宿主さんの車のトランクに押し込んで6時20分。抜海から抜海駅までは車で5分もかからない。

 少し無人駅の抜海で列車を待つ。貨車に変わっていたと思った抜海の駅舎は、昔ながらの木造の、正しい国鉄駅舎とも呼べるような佇まい。

 こういう駅で何だか駅寝したくなるが、周囲に人家は皆無。かなり寂しい一夜になるかもしれない。

 などと妄想するうちに、まずジョイント音が、次にエンジン音がして、キハ54が登場。昔初めて登場した頃は、ステンレスだし安っぽい前面だし、何て裁けた鉄道車両だと思っていたのが、いつのまにかこういう黄昏れた旅によく似合う、逞しい面構えの頼れる車両だと思うようになった。一方車内はと言えば、昨日と同じように朝っぱらからマニアっぽい方で一杯。お前もマニアだろと言われればそれまでだが、しかし皆さんお疲れ様なことである。

 

 抜海6:40発。キハ54は多分音威子府か終着の名寄かのどちらかだけに向かうマニア達と、数名の区間利用の地元客を乗せて、低い曇り空の下暴風の中を時刻通り突き進んでいった。
 豊富、幌延と列車が進んでゆくうち、空は次第に明るくなってきた。しかし、相変わらず雲は低い。雄信内で降りる気にはならなかった。どうせ降りるなら、補給食を仕入れられる方がいい。それならセイコーマートのある天塩中川か、音威子府どちらかしか無いが、コース的にまとまりやすそうなのは絶対音威子府である。

 

 というわけで、8:40、音威子府着。昨日と同じ音威子府のスーパー宗谷ショーに、今日は一番乗りの各停である。今回の北海道では、こういう状況が標茶に続いて2回目である。更に言えば、落石へ向かった列車も去年乗ったのと同じだった。列車本数が少ないと、輪行しやすい列車は限られる。つまり、雨にやられまくっている証拠なのである。
 昨日に続いて2日目、しかも去年もこの時間の音威子府駅に訪れている。基本的に、何も珍しいものは無い。それにこの先一切雨が降らないとは限らないのだ。時間に余裕があるとは言え、粛々と出発すべきだろう。

 

 9:20、音威子府駅発。まずは町外れのセイコーマートへ。記憶と違っていてHotChefの無い店だったが、まあここまでにも買い置きのパンを食べてはいる。この先歌登でお昼も確実に食べられるので、ここであまりしっかりお10時を仕込んでおかなくても問題は無い。最近美味しいことを発見したPB焼きそばやカップ麺を食べておくチャンスでもある。
 いろいろがつがつ食べたり飲んだり、居合わせたツーリストの方とお話しなどする間、雨が上がったばかりの雰囲気だった周囲は、陽差しに照らされ始めた。空を見上げると、厚く低い雲が大きく切れ、青空がまとまった面積となって切り替わり始めていた。風も皆無ではないものの、暴風は完全に収まっている。目論見ばっちりの移動効果が出た。と同時に、道北最北端がいかにおかしな天気だったかを思い知った。

記 2014/2/1

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Last Update 2020/3/20
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